*

サハラから八王子へ

公開日: : 最終更新日:2012/05/28 高野秀行の【非】日常模様

やっとサハラマラソンの原稿が終わった。
どういう形になるかわからないが、本の雑誌の杉江さんに渡しておく。
「相変わらず、間違ってますねえ」というのが杉江さんの原稿を読んだ感想だった。
しょうがないのである。間違う力なんだから。
で、やっとブータン原稿にとりかかるのかというと、
その前にやるものが。
小学生時代の体験をベースにしたフィクションだ。
これは2年くらい前、半年近くもずっと書いていたのだが、
物語は最後まで行きながらどうにもカチッと行かず、お蔵入りにしてしまったもの。
たまたま前回のエンタメノンフ文芸部の会合で、提出する小説原稿がなく
苦し紛れにこれを提出したら、二人の部員から
「悪くないんじゃない?」「直せば使えるんじゃない?」と言われた。
別の編集者の人にも同じようなことを言われ、
おおっ、そうなのか、ラッキー!ということで
現金にも改稿して出すことにした。
万事他人任せの人生に我ながら驚くばかりだが、
そんなわけで今度は昭和51年の八王子に飛ぶ。

関連記事

no image

災害対策マニュアル(1)「ヘッドライト」

高野秀行の災害対策マニュアル(1)「ヘッドライト」  昨年、新潟中越地震が起きたあと、私はいつになく

記事を読む

no image

韓国で高野本バブル?

韓国での翻訳出版の話だが、すでに刊行された『ワセダ三畳青春記』、 それから出版が決定している『幻獣ム

記事を読む

no image

ポプラ社で「ムベンベ」キャンペーン?!

ポプラ社の文芸ウェブサイト「ポプラビーチ」の日替わり表紙写真(「本のある風景」)が6月29日、「ムベ

記事を読む

no image

タイ人による驚くべき被災地支援

在日タイ人の被災情報がないかと成田のタイ人ワット・パックナムに行ってみた。 同行者は後輩のKとU。

記事を読む

no image

ソウル・ショック!

ソウルより帰国した。 予想以上に驚くことがたくさんあった。 まず、ひじょうに残念な話。 最初の目的で

記事を読む

no image

TBS「クレイジージャーニー」とすしざんまい

さきほど私が出演したTBS「クレイジージャーニー」が放映された。当初は「ムベンベ」「アヘン王国」「ソ

記事を読む

no image

速報 最後の決戦の舞台

バンコクに着いた。 空港から乗ったタクシーの運転手に「タクシン派と軍の衝突は今どうだ?」と訊いたら

記事を読む

no image

今更アニー・プルーの衝撃

この前、マイクと話していたとき、「アニー・プルーがいい」と言っていた。 私も十年以上も前、まだ早稲

記事を読む

今年最後のトークイベント&川崎市と横浜市の市境は神の意志で決められた

6月15日(土)19:0016:30(よっしいさんありがとうございました!)より早稲田奉仕園にて、元

記事を読む

no image

狂言

国立能楽堂で行われた「春狂言2009」を観にいく。 と言ったら意外に思われるかもしれないが、 狂言く

記事を読む

Comment

  1. T/O より:

    AGENT: Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 8.0; Windows NT 5.1; Trident/4.0; .NET CLR 1.1.4322)
     高野版スタンド・バイ・ミー、ぜひ読みたいです。
     期待して待ちます。

  2. LP より:

    AGENT: Mozilla/5.0 (Windows; U; Windows NT 5.1; en-US) AppleWebKit/533.4 (KHTML, like Gecko) Chrome/5.0.375.55 Safari/533.4
    ということはtwitterも本物ですね。
    ところで、紀伊国屋書店の「出版社員が選ぶマイベストブックリレー(自社書籍除く)」で杉江さんの眼力にうなってきた所です。杉江さんがおっしゃるなら間違えなく間違えてるのでしょう。

  3. より:

    AGENT: Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 8.0; Windows NT 6.0; Trident/4.0; YTB720; SLCC1; .NET CLR 2.0.50727; Media Center PC 5.0; .NET CLR 3.5.30729; .NET CLR 3.0.30729)
    高野さん 働きすぎじゃない?

Message

メールアドレスが公開されることはありません。

no image
イベント&講演会、テレビ・ラジオ出演などのご依頼について

最近、イベントや講演会、文化講座あるいはテレビ・ラジオ出演などの依頼が

ソマリランドの歌姫、来日!

昨年11月に、なんとソマリランド人の女性歌手のCDが日本でリリ

『未来国家ブータン』文庫はちとちがいます

6月23日頃、『未来国家ブータン』が集英社文庫から発売される。

室町クレージージャーニー

昨夜、私が出演したTBS「クレイジージャーニー」では、ソマリ人の極

次のクレイジージャーニーはこの人だ!

世の中には、「すごくユニークで面白いんだけど、いったい何をしている

→もっと見る

    • アクセス数1位! https://t.co/Wwq5pwPi90 ReplyRetweetFavorite
    • RT : 先日、対談させていただいた今井むつみ先生の『言語の本質 ことばはどう生まれ、進化したか』(秋田嘉美氏と共著、中公新書)が爆発的に売れているらしい。どんな内容なのかは、こちらの対談「ことばは間違いの中から生まれる」をご覧あれ。https://t.c… ReplyRetweetFavorite
    • RT : 今井むつみ/秋田喜美著『言語の本質』。売り切れ店続出で長らくお待たせしておりましたが、ようやく重版出来分が店頭に並び始めました。あっという間に10万部超え、かつてないほどの反響です! ぜひお近くの書店で手に取ってみてください。 https:/… ReplyRetweetFavorite
    • RT : 7月号では、『語学の天才まで1億光年』(集英社インターナショナル)が話題の高野秀行さんと『ムラブリ』(同上)が初の著書となる伊藤雄馬さんの対談「辺境で見つけた本物の言語力」を掲載。即座に機械が翻訳できる時代に、異国の言葉を身につける意義について語っ… ReplyRetweetFavorite
    • オールカラー、430ページ超えで本体価格3900円によくおさまったものだと思う。それにもびっくり。https://t.co/mz1oPVAFDB https://t.co/9Cm8CjNob8 ReplyRetweetFavorite
    • 文化背景の説明がこれまた充実している。イラク湿地帯で食される「ハルエット(現地ではフレートという発音が一般的)」という蒲の穂でつくったお菓子にしても、ソマリランドのラクダのジャーキー「ムクマド」にしても、私ですら知らなかった歴史や… https://t.co/QAHThgpWJX ReplyRetweetFavorite
    • 最近、献本でいただいた『地球グルメ図鑑 世界のあらゆる場所で食べる美味・珍味』(セシリー・ウォン、ディラン・スラス他著、日本ナショナルジオグラフィック)がすごい。オールカラーで写真やイラストも美しい。イラクやソマリランドで私が食べ… https://t.co/2PmtT29bLM ReplyRetweetFavorite
  • 2024年5月
    « 3月    
     12345
    6789101112
    13141516171819
    20212223242526
    2728293031  
PAGE TOP ↑