*

自民党総裁選と「プリンセス・マサコ」

公開日: : 最終更新日:2012/05/28 高野秀行の【非】日常模様

探検部のだいぶ上の先輩に連れられ、有楽町の「外国人記者クラブ」というところに行く。
読んで字のごとく外国の新聞の特派員や日本在住の外国人ジャーナリストの溜まり場だが、
イメージとちがうのは会員制のプライベートクラブであること。
外国人記者なら誰でも入れるわけではない。
そして日本人でも、会費さえ払えば誰でも入れる。
別にマスコミと関係なくてもいい。
そして会員は友人知人を「ゲスト」として連れて行ける。
そこでは毎日のように、誰かを招いて講演やトークライブを行っているらしい。
入り口に英語と日本語で書かれた「予定表」を見て驚いた。
19日 12時〜14時 自民党総裁候補 麻生太郎氏、福田康夫氏
20日 19時〜21時 「プリンセス・マサコ」著者ベン・ヒルズ氏
ありえねー!と思わず声をあげてしまいましたよ。
だって、総裁候補の二人がそろって講演した次の日に、
皇室批判だとして物議をかもした本の著者が講演するのだ。
外国人だからありえるこのチョイス。
というか、外国人の記者にすれば、両方とも日本の政治の核心部なので
全然違和感もないのだろう。
やっぱ、ときには外国人の目で日本を見るのはおもしろい。
もっとも私たちが行ったのは講演が開かれるラウンジではなく、
隣の「MASUKOMI SUSHI BAR」という寿司屋。
拍子抜けするほどフツウの寿司屋だった。

関連記事

no image

「野々村荘」で撮影

「小説すばる」10月号(いつもは毎月17日発売だが今月は連休。15日か18日発売か)が手元に届く。

記事を読む

no image

家宝、誕生

新刊「ミャンマーの柳生一族」のおどろおどろしい表紙に笑った人も多いだろう。 「昔の東映時代劇みたい」

記事を読む

no image

イトコの息子と探検部の後輩

盲目のスーダン人・アブディンの親しい友だちで 外語大のアラビア語学科在籍中にスーダンへ一年間留学した

記事を読む

善し悪しはわからないけれど。

先週の日曜日、コソボより帰国した。 今回の旅はひじょうに忙しかった。 移動につぐ移動、その合

記事を読む

週末イラクで壮大に脱力?

月曜日、朝日新聞出版のPR誌「一冊の本」に掲載用に下川裕治氏と対談した。 下川さんとは初対面。

記事を読む

no image

選定図書って何?

先月出版した『世界のシワに夢を見ろ』(小学館)が日本図書館協会選定図書に選ばれた。 理由はまったくわ

記事を読む

no image

名探偵なき大巨篇ミステリ

最近小説が読めなくなっていると前に書いたが、 とくにミステリはダメだ。 なにしろリアルでは原発や放射

記事を読む

no image

藤岡弘はキリヤマ隊長か

子供のころ夢中になっていたウルトラセブンを見たくなり、DVDを購入、第5話から第8話まで見たが、あ

記事を読む

no image

犬と辺境旅をしてみたい

最近頭がぼやあっとして、ここに書いたかどうかも憶えていないのだが、 7月1日に行う旅の本屋のまどでの

記事を読む

no image

困ってるいぬ

今週は月曜から金曜日までかけて原稿が一枚もかけないという絶賛大スランプ中だったのだが、 そういうとき

記事を読む

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

デビュー35周年記念・自主サバティカル休暇のお知らせ

高野さんより、「デビュー35周年記念・自主サバティカル休暇」のお知らせ

no image
イベント&講演会、テレビ・ラジオ出演などのご依頼について

最近、イベントや講演会、文化講座あるいはテレビ・ラジオ出演などの依頼が

ソマリランドの歌姫、来日!

昨年11月に、なんとソマリランド人の女性歌手のCDが日本でリリ

『未来国家ブータン』文庫はちとちがいます

6月23日頃、『未来国家ブータン』が集英社文庫から発売される。

室町クレージージャーニー

昨夜、私が出演したTBS「クレイジージャーニー」では、ソマリ人の極

→もっと見る

  • 2025年12月
    1234567
    891011121314
    15161718192021
    22232425262728
    293031  
PAGE TOP ↑