*

勝利の方程式も崩れるときはある

公開日: : 最終更新日:2013/03/28 高野秀行の【非】日常模様

丹沢・大山登山の翌日は予想通りというか、足が激しく筋肉痛。
トレランの鏑木さんに影響されて、山を駆け下りたせいである。

で、駅の階段の上り下りで足をかばってぎこちなく歩いていたら、腰から背中にかけてビキッと来たような気がした。
軽くギックリになったみたいだが、「腰痛には水泳」という勝利の方程式を持つ私は迷わずプールに行った。
翌々日(昨日だ)は痛みが増したので、また水泳に行ったところ、
今朝は布団から起き上がるのも困難になっていた。

どうも同じ腰痛でもギックリのときは水泳はよくないらしい。
まあ、元阪神の藤川球児だって疲れがたまっているときは巨人の古城なんかにホームランを打たれたりした。
そういうこともあるだろう。

しかし、今は歩くのもやっとで、花粉症のため鼻づまりがひどくて電話もできないし、
情けないったらない。

        ☆           ☆           ☆

本人の体たらくとは裏腹に、『謎の独立国家ソマリランド』は依然として好調。
著者インタビューも受けているし、「週刊現代」や「SPA!」にも書評が出た。

ソマリランドでの相棒・ワイヤッブにもDHLで本を一冊送ったら、さきほど「受け取った」というメールが来た。
中身は読めないからわからないが、札束を抱えたおっさんたちの能天気な様子が写った表紙の写真がソマリランドで、
戦争で荒廃した町を兵隊たちが行く裏表紙(表4)の写真がソマリアということはわかったようで、
「ソマリランドとソマリアのちがいを表しているのだな。よしよし」と満足げだった。

       ☆          ☆          ☆

新潮社のPR誌「波」で行った、トレイルランの鏑木さんとの対談「『過酷』で『奇妙』なマラソン対決!」がウェブ上で公開された。
よろしかったらご覧下さい。

また鏑木さんの著書『アルプスを越えろ! 激走100マイル 世界一過酷なトレイルラン』(新潮社)HONZで阪大・仲野先生がレビューしている。
珍しく仲野先生が直球で熱く語っている。こちらも必見。

関連記事

no image

私の目は節穴

前からうすうす気づいていたことだが、この度私の目が節穴だということが判明した。 なぜなら茂木大輔『

記事を読む

no image

仏教の週末

以前、『トルコのもう一つの顔』(中公新書)とその著者である言語学者の小島剛一氏を紹介し、 たしか「

記事を読む

no image

マイブームじゃなかった…

依然としてマイ・ブームとして続いている「自閉症モノ」、 3冊目に読んだやはり泉流星の『僕の妻はエイリ

記事を読む

no image

ブログとツイッター

半年ほど前、誰かに誘われてツイッターを始めたものの、使い方がよくわからないうえ、 面倒くさくなって放

記事を読む

no image

グレート関野6歳説

 探検部の大先輩であるグレートジャーニーの関野吉晴略して「グレート関野」に会い、都内某所にある秘密ス

記事を読む

no image

シャングリ・ラは実在した!

探検部の後輩・角幡唯介の開高健ノンフィクション賞受賞作品 『空白の五マイル』(集英社から刊行予定)の

記事を読む

no image

ナカキョーの文庫解説に感激

西芳照『サムライブルーの料理人』(白水社)を読む。 サッカー日本代表専属でワールドカップにも2回帯

記事を読む

no image

乃木坂☆ナイツで金メダリストと

今日も、というか今日こそ、アブディンと「トライデム」の練習。 今週末に、ちょっと遠乗りをする予定に

記事を読む

no image

バトルロイヤルに負ける

7月に紀伊国屋新宿本店で行われていた書店員オススメ本バトルロイヤルだが、 「ゴッドファーザー」の続編

記事を読む

no image

100発1000中

「あの映画は何だったのか」シリーズをやるつもりだったのに、 「SPA!」で紹介されていた映画があまり

記事を読む

Message

メールアドレスが公開されることはありません。

no image
イベント&講演会、テレビ・ラジオ出演などのご依頼について

最近、イベントや講演会、文化講座あるいはテレビ・ラジオ出演などの依頼が

ソマリランドの歌姫、来日!

昨年11月に、なんとソマリランド人の女性歌手のCDが日本でリリ

『未来国家ブータン』文庫はちとちがいます

6月23日頃、『未来国家ブータン』が集英社文庫から発売される。

室町クレージージャーニー

昨夜、私が出演したTBS「クレイジージャーニー」では、ソマリ人の極

次のクレイジージャーニーはこの人だ!

世の中には、「すごくユニークで面白いんだけど、いったい何をしている

→もっと見る

    • アクセス数1位! https://t.co/Wwq5pwPi90 ReplyRetweetFavorite
    • RT : 先日、対談させていただいた今井むつみ先生の『言語の本質 ことばはどう生まれ、進化したか』(秋田嘉美氏と共著、中公新書)が爆発的に売れているらしい。どんな内容なのかは、こちらの対談「ことばは間違いの中から生まれる」をご覧あれ。https://t.c… ReplyRetweetFavorite
    • RT : 今井むつみ/秋田喜美著『言語の本質』。売り切れ店続出で長らくお待たせしておりましたが、ようやく重版出来分が店頭に並び始めました。あっという間に10万部超え、かつてないほどの反響です! ぜひお近くの書店で手に取ってみてください。 https:/… ReplyRetweetFavorite
    • RT : 7月号では、『語学の天才まで1億光年』(集英社インターナショナル)が話題の高野秀行さんと『ムラブリ』(同上)が初の著書となる伊藤雄馬さんの対談「辺境で見つけた本物の言語力」を掲載。即座に機械が翻訳できる時代に、異国の言葉を身につける意義について語っ… ReplyRetweetFavorite
    • オールカラー、430ページ超えで本体価格3900円によくおさまったものだと思う。それにもびっくり。https://t.co/mz1oPVAFDB https://t.co/9Cm8CjNob8 ReplyRetweetFavorite
    • 文化背景の説明がこれまた充実している。イラク湿地帯で食される「ハルエット(現地ではフレートという発音が一般的)」という蒲の穂でつくったお菓子にしても、ソマリランドのラクダのジャーキー「ムクマド」にしても、私ですら知らなかった歴史や… https://t.co/QAHThgpWJX ReplyRetweetFavorite
    • 最近、献本でいただいた『地球グルメ図鑑 世界のあらゆる場所で食べる美味・珍味』(セシリー・ウォン、ディラン・スラス他著、日本ナショナルジオグラフィック)がすごい。オールカラーで写真やイラストも美しい。イラクやソマリランドで私が食べ… https://t.co/2PmtT29bLM ReplyRetweetFavorite
  • 2023年9月
    « 3月    
     123
    45678910
    11121314151617
    18192021222324
    252627282930  
PAGE TOP ↑