*

鍵は辺境にある!らしい

公開日: : 最終更新日:2012/05/28 高野秀行の【非】日常模様


すごい本が出たものである。
内田樹『日本辺境論』(新潮新書)。
「日本人とは何ものか? 鍵は『辺境』にあり!」
と言うんだからびっくりだ。
読んでみたら、私が日本人の申し子だということがわかった。
次回の本の雑誌・辺境読書(!)ではこれについて書こう。
     ☆      ☆       ☆
珍しくテレビをつけたら、NHKスペシャル「チャイナ・パワー」というシリーズの
アフリカ篇をやっていた。
エチオピアの僻地で、泥まみれの革靴で高さ80mの携帯電話アンテナに登る技術者とか
不動産会社なのにいきなりザンビアの産業大臣に「これから銅高山の開発をやりたい」と
申し出る企業の社長とか、
とにかく知識や準備など何もないのに、やる気だけでどこまでも突っ込んでいく
中国人が次から次へと登場。
これまで中国の強引な海外進出にはネガティヴなイメージをもっていたが、
これを見ていたら「とにかくやるんだ!」という攻めの姿勢に共感してしまった。
見終わって、チャンネルを変えると、どこもあまりに内輪的なバラエテイー画番組に
腰が抜けた。
国全体が引きこもりに入ったような日本が中国にかなうわけないよなー。

関連記事

no image

イスタンブール無事到着

昨夜8時ごろ、ようやくイスタンブールに到着した。 東京の自宅を出て、36時間後のことだ。 なんでも一

記事を読む

no image

世界陰謀の真実はビニール傘にあるのか

某出版社で編集をしている探検部の後輩・杉山の紹介で、丸山ゴンザレスという異端作家と新宿の客家

記事を読む

no image

タイの懐メロを熱唱してしまう

こちらに来て初めて飲み会に行った。 「アジアの雑誌」編集長の夢野狂作夫妻、同誌で辺境レポー

記事を読む

no image

今度はUFO…

「未確認思考物隊」は毎週放映である。 しかも私はレギュラーで、毎回現場レポートに行かねばならない。

記事を読む

no image

本当のオンリーワン

都内在住のソマリ人と会った。 名前は「優(すぐれ)」と書くので てっきり日本人向けに漢字を当てて書い

記事を読む

no image

出発

昨日、関係のない映像を観ていたおかげで 結局、かぎりなく徹夜に近くなってしまった。 死ぬほど眠い。

記事を読む

no image

マンガ「ムベンベ」と単行本「しわゆめ」

 秋田書店へ行き、同社「ヤングチャンピオン」誌で、7月から連載開始の漫画「ムベンベ」の第一話・生原稿

記事を読む

no image

のぐそ界のイチロー

日曜日、キノコ写真の第一人者にして、野糞の達人である伊沢正名さんと西荻でお会いする。 伊沢

記事を読む

no image

私も外出作家へ

珍しく朝から快晴。 空気が澄み渡り、なにやらトルコのワン湖周辺にでもいるようだ。 部屋にこもっている

記事を読む

no image

いよいよ『困ってるひと』

私がプロデュースする第1弾、大野更紗『困ってるひと(ポプラ社)の見本ができた。 カバーイラストはウェ

記事を読む

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

デビュー35周年記念・自主サバティカル休暇のお知らせ

高野さんより、「デビュー35周年記念・自主サバティカル休暇」のお知らせ

no image
イベント&講演会、テレビ・ラジオ出演などのご依頼について

最近、イベントや講演会、文化講座あるいはテレビ・ラジオ出演などの依頼が

ソマリランドの歌姫、来日!

昨年11月に、なんとソマリランド人の女性歌手のCDが日本でリリ

『未来国家ブータン』文庫はちとちがいます

6月23日頃、『未来国家ブータン』が集英社文庫から発売される。

室町クレージージャーニー

昨夜、私が出演したTBS「クレイジージャーニー」では、ソマリ人の極

→もっと見る

  • 2025年10月
     12345
    6789101112
    13141516171819
    20212223242526
    2728293031  
PAGE TOP ↑