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勇午

公開日: : 最終更新日:2012/05/28 高野秀行の【非】日常模様


先週から慌しい日が続いている。
人に会ってばかりで、いつ誰と会ったのか忘れてしまうほどだ。
義兄のマイク・ノックが来日したことも書きそびれていた。
東京国際フォーラムで演奏したのだ。
もっとも土曜日、国際フォーラムの屋台村で演奏したときは、
やっぱり人と会う予定が入ってしまい、行けなかった。
また別の日、会って話をきいた人は本業が漫画原作だった。
刈田信二という名で『勇午』(講談社)という漫画シリーズを描いているという。
まったく知らなかったが、モーニングとアフタヌーンで通算14年も続いているというから
相当の人気漫画らしい。
最新刊のフィリピンODA�篇をいただいたので、さっき読んでみたところ、
話の途中からなのに強烈におもしろかった。
世界の裏情勢がからむところはゴルゴ13にちょっと似ているが、ゴルゴは頼まれて人を殺すのに、
勇午は頼まれて「交渉」によって事件を解決する。
ご本人はおっとりした知識人風で、とてもこんなエキサイティングかつロマンチックな
ものを書きそうにないから意外だ。


島田荘司『漱石と倫敦ミイラ殺人事件』(講談社文庫)と中村計『佐賀北の夏』(ヴィレッジプレス)を読む。
前者は奇書、後者は良書だった。

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Comment

  1. 北城 より:

    AGENT: Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 8.0; Windows NT 5.1; Trident/4.0; YTB720; GTB6.5; .NET CLR 2.0.50727; .NET CLR 3.0.4506.2152; .NET CLR 3.5.30729)
    真刈信二さんは『勇午』も面白いですが10年以上前の作品で『オフィス北極星』という作品も良いですよ。
    ニューヨークでリスクコンサルタントとして活躍する日系人の主人公を通してアメリカ訴訟社会を描いた、決して派手ではないけれど隠れた名作です。
    単にアメリカの厳しい訴訟社会や日米の文化摩擦を描くだけでなく、様々なバックボーンを抱えた登場人物それぞれの生き方や人間性をていねいに描いて独特の余韻を残してくれる作品です。

  2. う。 より:

    AGENT: Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 8.0; Windows NT 6.1; Trident/4.0; GTB6.3; SLCC2; .NET CLR 2.0.50727; .NET CLR 3.5.30729; .NET CLR 3.0.30729; Media Center PC 6.0)
    YUGO、大好きです!
    具体的には、北城さんが書いてくれてますので、重複を避けます。

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    • 今まで野村監督に特に興味がなかったんですが、加藤さんの本を読んで、すごく好きになりました。人間味にあふれた策士というところ、でも言うことは決して奇をてらわないとか。あと、やっぱりサッチー、スゴい(笑) https://t.co/FrRQVs2IX8 ReplyRetweetFavorite
    • あ、そうだったんですね。名監督の知られざる一面を描いているし、著者ご本人の青春記風でもあり、『嫌われた監督』を彷彿させました。落合夫人とサッチー夫人もよく似てるし(笑)いや、面白かったです。 https://t.co/66kmDl74FN ReplyRetweetFavorite
    • 先月から自分の単行本原稿が佳境に入り、読書が全くできなくなっていた。他人の文章が頭に入らない。なんだけど、今日一息ついたあとで、なぜか加藤弘士著『砂まみれの名将 野村克也の1140日』(新潮社)を一気読みしてしまった。あまりにも自分の仕事と関係がなかったのがよかったのかも。 ReplyRetweetFavorite
    • 単行本を一冊書くのはエベレスト登山にも似ている。頂上に近づけば近づくほど一歩進むのが辛くなる。でもようやく『イラク水滸伝』本文の最終稿を書き終えた。あとはエピローグと参考文献、写真のセレクト、地図の作成、ゲラ校正、専門家への確認……頂上までまだけっこうあるな…。 ReplyRetweetFavorite
    • 文庫1位が久生十蘭!そそられる!! https://t.co/OWK4Bvakwo ReplyRetweetFavorite
    • RT : 本当に良かった。 傍聴していた知人によれば、「著しく正義に反する」という強い表現で無罪が言い渡たされたとのこと。つまり、リンさんの孤立出産での死産を罪に問うこと自体が正義に反するとの判断。 これを機に、日本に暮らす全ての女性の妊娠・出産・選択の… ReplyRetweetFavorite
    • RT : 崩れたとき生きるすべがなくなる。はずれたものを生息する余地をとっておくこと。中心と周縁。クリエイティビティはいかにして生まれるのかについては、秩序にあわない変なものを見つけ、探しにいく勇気、変なものをみつける臭覚のことなど。理系文系の枠を超… ReplyRetweetFavorite
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