*

イスラムと仏教

公開日: : 最終更新日:2012/05/28 高野秀行の【非】日常模様

土曜日はイスラム地域を研究している若手研究者の会合に参加させていただく。
研究地域は多岐にわたっており、昨日だけでも、
エジプト、ウズベキスタン、トルコ、オマーン、アフガニスタン、カザフスタン、アルメニア、
インドネシアと研究している人がいた。
(アルメニアはキリスト教だが、イスラム圏に隣接しているし、アルメニアのムスリムもいるので、含まれるらしい)
中でもアフガニスタン近代史の研究者の人には驚いた。
アフガンそのものには行けないので、パキスタンのペシャワールに2年半住み、
そこで史料を集めていたという。
あんな緊迫したところにジャーナリストやNGOが行くならまだしも
パシュトゥーン語の古文書を収集しているとは。
ちなみにペシャワールや部族地域にもちゃんと酒はあるという。
そのほかにも各国のユニークな飲酒事情がきけて、とても有意義だった。
翌日は再び成田のタイ寺院ワット・パクナム別院へ。
今度はどっぷりタイ仏教の世界で、頭の切り替えが難しい。
でも、先週行って、手順などがわかったし、少しタイ語も思い出してきたので、
ゆったりした気分で取材というかおしゃべりをすることができた。
お寺の門前に自分で作ったタイ野菜を売りに来たタイ人のねえさんが秀逸だった。

関連記事

no image

女帝の出版記念パーティ

滅多に人の出版記念パーティには行かない(呼ばれないともいえる)のだが、 土曜日は特別。 「日本ビル

記事を読む

no image

書店泥酔野宿

土曜の午後4時過ぎ、ちょっと用事があって、近所の友人宅に行ったところ、 ビールを出してもらい、すぐ帰

記事を読む

no image

豚はいらねえだろ

「小説すばる」(4月号)の平山夢明と本谷有希子の対談がめっぽう面白い。 本谷さんはごく普通だが、平

記事を読む

no image

失われた聖書男を求めて

A.J.ジェイコブズの『聖書男 現代NYで-「聖書の教え」を忠実に守ってみた1年間日記』(阪急コミュ

記事を読む

no image

酒に呑まれる

エンタメノンフ文芸部分会(?)で 内澤旬子副部長と、上野界隈で飲む。 まずガード下の屋台街で、豚メイ

記事を読む

no image

天地明察

冲方丁(うぶかた・とう)『天地明察』(角川書店)を読了。 いやあ、素晴らしい。 新しい日本独自の暦

記事を読む

no image

インド入国(たぶん)OK!

ほぼ三週間ぶりの更新だ。 ずいぶんといろいろなことがあった。 なかでも特筆することが二つある。両方と

記事を読む

no image

帰国しました

予定通り、本日インドシナ旅行より帰国しました。ヴェトナム、カンボジア、ラオスの旧仏領三国をメコン沿い

記事を読む

no image

鳥籠

インド人作家、ヴィカス・スワラップ原作の映画「スラムドッグ・ミリオネア」がいいらしい。 私は原作の

記事を読む

no image

バングラ飲酒紀行

年末の締切りが一段落した。 問題の「生き方本」のほか、 Gダイアリー掲載の「ソマリランド2」、それに

記事を読む

Message

メールアドレスが公開されることはありません。

no image
イベント&講演会、テレビ・ラジオ出演などのご依頼について

最近、イベントや講演会、文化講座あるいはテレビ・ラジオ出演などの依頼が

ソマリランドの歌姫、来日!

昨年11月に、なんとソマリランド人の女性歌手のCDが日本でリリ

『未来国家ブータン』文庫はちとちがいます

6月23日頃、『未来国家ブータン』が集英社文庫から発売される。

室町クレージージャーニー

昨夜、私が出演したTBS「クレイジージャーニー」では、ソマリ人の極

次のクレイジージャーニーはこの人だ!

世の中には、「すごくユニークで面白いんだけど、いったい何をしている

→もっと見る

    • アクセス数1位! https://t.co/Wwq5pwPi90 ReplyRetweetFavorite
    • RT : 先日、対談させていただいた今井むつみ先生の『言語の本質 ことばはどう生まれ、進化したか』(秋田嘉美氏と共著、中公新書)が爆発的に売れているらしい。どんな内容なのかは、こちらの対談「ことばは間違いの中から生まれる」をご覧あれ。https://t.c… ReplyRetweetFavorite
    • RT : 今井むつみ/秋田喜美著『言語の本質』。売り切れ店続出で長らくお待たせしておりましたが、ようやく重版出来分が店頭に並び始めました。あっという間に10万部超え、かつてないほどの反響です! ぜひお近くの書店で手に取ってみてください。 https:/… ReplyRetweetFavorite
    • RT : 7月号では、『語学の天才まで1億光年』(集英社インターナショナル)が話題の高野秀行さんと『ムラブリ』(同上)が初の著書となる伊藤雄馬さんの対談「辺境で見つけた本物の言語力」を掲載。即座に機械が翻訳できる時代に、異国の言葉を身につける意義について語っ… ReplyRetweetFavorite
    • オールカラー、430ページ超えで本体価格3900円によくおさまったものだと思う。それにもびっくり。https://t.co/mz1oPVAFDB https://t.co/9Cm8CjNob8 ReplyRetweetFavorite
    • 文化背景の説明がこれまた充実している。イラク湿地帯で食される「ハルエット(現地ではフレートという発音が一般的)」という蒲の穂でつくったお菓子にしても、ソマリランドのラクダのジャーキー「ムクマド」にしても、私ですら知らなかった歴史や… https://t.co/QAHThgpWJX ReplyRetweetFavorite
    • 最近、献本でいただいた『地球グルメ図鑑 世界のあらゆる場所で食べる美味・珍味』(セシリー・ウォン、ディラン・スラス他著、日本ナショナルジオグラフィック)がすごい。オールカラーで写真やイラストも美しい。イラクやソマリランドで私が食べ… https://t.co/2PmtT29bLM ReplyRetweetFavorite
  • 2024年11月
    « 3月    
     123
    45678910
    11121314151617
    18192021222324
    252627282930  
PAGE TOP ↑