ヤノマミ読書VSサバイバル登山家
公開日:
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最終更新日:2012/05/28
高野秀行の【非】日常模様
忙しくてなかなかブログの更新ができなかった。
そうそう、本の雑誌3月号の「冒険本・探検本特集」でとにもかくにも
『ヤノマミ』(NHK出版)の国分拓の原稿を読んでほしい。
アマゾンのヤノマミの人たちに取り囲まれながらガルシア=マルケス『百年の孤独』を読んでいたら、本の登場人物たちの声とヤノマミの声が一緒になり、
読書と現実が「完全に同期した」という、ありえない読書体験を綴っている。
そして、対抗馬が『サバイバル登山家』(みすず書房)の服部文祥。
「行為者と報告者」というテーマで、リアルファイトとエンタメの境目を厳しく追及し、
角幡や沢木耕太郎までぶったぎられている。
さすが、ガチの冒険家はすごい!と感嘆したのだが、巻末の筆者近況を読んで、愕然…。
服部文祥、頭がおかしいぞ!
桜庭やミノワマンのような、リアルファイトでエンタメをやる冒険作家に彼はなれる!
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「頭がおかしい」なんて、最大の賛辞ですよね。
「情熱大陸」に出たときはネットでも大人気になりました。
http://news020.blog13.fc2.com/blog-entry-1010.html
番組見たけど別におかしいと思わなかった私は頭がおかしいのかなぁ・・。20世紀前半まではごくありふれた探検のやり方ですよね。食料の現地調達って。
それよりもこんなすごい服部さんに向かって「君のサバイバル技術はまだまだだから心配だ」と言っている「岳人」の編集長に本物の狂気を感じました 笑
ナンセンが北極で越冬したときには、自分たちを食べようとして近寄ってくる白熊を片っ端から食べまくって一冬に13キロも太ってしまったそうですね。