予選リーグ第一節D組

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メキシコ(3) – (1)イラン


もはやW杯常連国となったメキシコと、アジアの獅子イランの一戦。メキシコのポゼッションサッカーに期待大でしたが、はたして期待通りのサッカーをしてくれました。

メキシコは、常連国とは言え日韓大会では消極的な感じだったと思いますが、今回は面目躍如。お家芸の細かいパスのつなぎで攪乱し、危なげなく勝利をもぎ取りました。1タッチもしくは2タッチでパスを回すテクニックとスタミナには、目を見張るものがあります。イランの脚が止まり始めたところでの、一瞬のミスを逃さない嗅覚もすばらしい。3点目はもう「こりゃ入るわ」と思った直後の、お約束のようなゴールでした。
 勝利後、開幕直前に父親を亡くしたGKのサンチェスを取り囲んで、喜びを分かち合うチームメイトの姿にはじ〜んときました。
イランも、前半こそメキシコと似たような展開で動きが早かったのですが、後半になってなかなか突破口が見いだせないまま、ズルズルとメキシコペースにハマってしまいました。また、トラップしてからパスに移行する際のスピードも、次第にメキシコとの格差が開いてきたようでした。
 言わずとしれた鉄人ダエイも足が止まってしまい、いいとこなしでしたねぇ。

アンゴラ(0) – (1)ポルトガル


超攻撃的なポルトガルと、そのポルトガルから1975年に独立し悲願の初出場を果たしたアンゴラの、歴史的因縁の対決。W杯には、国家間の状況や、あってはならないことですが政治的な背景も常にからむもので、そういう複雑さも感じる一戦でした。

開始直後いきなりのシュートにはびっくりしましたが、さらに数分後にはゴール。さすがにフィーゴです、アシストします、ゲームメイキングします、かっちょいいです。
 ゲーム的には、この虎の子の1点を守りきった感じです。つなぎがうまくいかず、なんとなく膠着していたのはイライラしましたが、まぁ、可もなく不可もなくといったところでしょうか。フィーゴ、それから、もう一人のロナウド=C.ロナウドを中心に、今後の戦いに期待したいと思います。
アンゴラは、初出場ということもあってか、最初は堅さもあったようです。でも、前半の半ばくらいからは、積極的に攻めていました。「他のチームには負けても、ポルトガルだけには負けるな」という必勝祈願があったそうです。その夢はかないませんでしたが、かなりの健闘をしたと思います。
 ゲーム的には、国民的英雄のアクワにすべてを託すような感じでした。ダイナミックなプレイと野性的カンが美しいのですが、いま一歩及ばないまま交代。守備の方では、GKのリカルドが攻撃的なポルトガルを1点に抑え、奮闘していたと思います。
組織力・個人能力共に抜きんでたメキシコは、間違いなく勝ち抜け。あとは、フィーゴに事故がない限りポルトガルで決まりでしょう。

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