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「アジワン」発売!

公開日: : 最終更新日:2012/05/28 高野秀行の【非】日常模様

妻・片野ゆかの新刊が発売された。
小学館ノンフィクション大賞受賞第一作は、超脱力フォトエッセイ「アジワン」(ジュリアン出版)
アジアのリード(綱)をつけてない犬、それがアジワンだ。
帯のコピーにあるように、「アジアに行く。犬に会う。ただ、それだけ」の本である。
タイ、台湾、ベトナム、ミャンマー、カンボジア、ラオスで出会ったお気楽な犬と人の写真が連発。
個人的には、犬が椅子に座り、飼い主が床に転がっている写真、牛に吠え付き、逆襲を受けて「負け犬の遠吠え」を発する犬の連続写真が気に入っている。
この撮影現場のほとんどに私は立ち会っている。
ていうか、私は「アジワン旅」の通訳兼荷物持ち兼アシスタントである。
犬は敏感だ。変な外国人が写真を撮ろうとすると警戒してすぐ動く。
シャッターチャンスは一瞬しかないことも多いので、私も「おさえ」として自分のカメラでワンコを撮る。
妻が万一、撮りそこなっても私が撮っていればいいという態勢で臨んでいるのだ。
それが「アシスタント」の意味である。
実はこの本の中にも私が撮った写真が2、3枚ある。
アジア好きと犬好きにはかなり和むと思うが、どちらにも興味がない人には全くどうでもいい一冊である。

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Comment

  1. NEGI より:

    AGENT: Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1; SV1; .NET CLR 1.1.4322; .NET CLR 2.0.50727; InfoPath.1; InfoPath.2)
    いやあ、イラストのうまいのにびっくりしました。能ある鷹は・・・ですが、こんな能も隠してたんですね。

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    • 文化背景の説明がこれまた充実している。イラク湿地帯で食される「ハルエット(現地ではフレートという発音が一般的)」という蒲の穂でつくったお菓子にしても、ソマリランドのラクダのジャーキー「ムクマド」にしても、私ですら知らなかった歴史や… https://t.co/QAHThgpWJX ReplyRetweetFavorite
    • 最近、献本でいただいた『地球グルメ図鑑 世界のあらゆる場所で食べる美味・珍味』(セシリー・ウォン、ディラン・スラス他著、日本ナショナルジオグラフィック)がすごい。オールカラーで写真やイラストも美しい。イラクやソマリランドで私が食べ… https://t.co/2PmtT29bLM ReplyRetweetFavorite
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