スカの時代
公開日:
:
最終更新日:2012/05/28
高野秀行の【非】日常模様
とある人からCDをもらった。
What’s love?というスカ・バンドの「バイナラ」というアルバムだ。
なんでも私の本を読んでいると無性にこれが聞きたくなるのだという。
聞いてみると、たしかにスカ。
なつかしい。
私は「野々村荘」に入居したばかりの頃、イシカワとよく古いレゲエとその前身でもっと古い(たぶん60年代の)スカを聴いていた。
当時、日本ではほとんどの人がスカなんて知らなかった。
「これ、何?」と訊かれ、「スカだよ」と答えると、友だちも後輩たちも「スカぁ?」と大笑いしていた。語感がおかしかったらしい。
私がタイにいる間に、東京スカパラダイスオーケストラがブレイクし、一気にスカは一般にも馴染みのものになった。
帰国したとき、コンビニでスカが流れているのに驚いたものだ。
この「バイナラ」は、基本はスカだけど、メロディやアレンジは70〜80年代のフォークや歌謡曲を引っ張ってきてつなぎ合わせた感じ。
それもまたなつかしく、そのいい加減さも素敵だ。
私の本を読んでこれを聴きたくなるというセンスは悪くない。
どうもありがとう、S.S.さん。
関連記事
-
ソマリランドの歌姫、来日!
昨年11月に、なんとソマリランド人の女性歌手のCDが日本でリリースされた。 タイトルはずば
-
メールマガジンがスタート!
※このコラムは◆週間 辺境・探検・冒険ML MBEMBE ムベンベ Vo.2◆に掲載されたものです。
-
頑張れ、ミャンマーの柳生一族!
困ったことになった。 ミャンマー情勢である。 私は「小説すばる」誌で「ミャンマーの柳生一族」と
-
ヒンディー語と春風亭昇太
トルコの怪獣取材もいいが、忘れちゃいけないインド・ウモッカ探索行。 そう、凝りもせず今年の11月末か
-
プロデュース業はじめました
明大前にて、年下の友人Wと打合せ。 いつもと立場はちがい、今度は私が編集者役。 書くのは向こうだ。
-
インタビューされる方は楽だ
「イングリッシュ・ジャーナル」誌のインタビューを受ける。 以前、私はこの雑誌で仕事をしていたことがあ
-
新刊「世界のシワに夢を見ろ!」完成
いよいよお待ちかね、新刊「世界のシワで夢を見ろ!」(通称「しわゆめ」)が完成した。 これはヤングチ
-
ヤノマミ読書VSサバイバル登山家
忙しくてなかなかブログの更新ができなかった。 そうそう、本の雑誌3月号の「冒険本・探検本特集」でと
- PREV :
- 出版界史上初の企画「メモリー・クエスト」
- NEXT :
- 「アジワン」発売!