連投初戦で同志発見?!
公開日:
:
最終更新日:2013/09/02
高野秀行の【非】日常模様
先週の木曜日から月曜(昨日)まで、5日間で4回の飲み会。
しかもほぼ全てが深酒。
まるで昔の稲尾やカネヤンみたいな連投っぷりだ。
どれも楽しかったが、知的好奇心を満足させるという面で圧倒的に面白かったのは最初の清水克行さんとの飲み会。
清水さんは明治大学准教授で日本の中世史が専攻。
NHKの「タイムスクープハンター」で監修も行っている。気鋭の学者だ。
私は清水さんの『喧嘩両成敗の誕生』(講談社メチエ新書)『日本神判史』(中公新書)『大飢饉、室町社会を襲う!』(吉川弘文館)という一連の著作を読み、
たいへんに感銘を受け、それをブログに書いたところ、
たまたま私の『移民の宴』を担当してくれた編集者、河井さんがタイムスクープハンターのコミック版を担当しており、
清水さんと私の飲み会をセッティングしてくれたのだ。
最初は明大の応接室で1時間半ほど話し、その後、下北沢の居酒屋に移って、
終電近くまで夢中で喋ってしまった。
あとで河井さんが「あんなに楽しそうな高野さんを見たことがありません。目がハートになってましたよ(笑)」とメールで書いてきたほどだ。
「非西欧化社会」という意味でアジア・アフリカと室町・戦国時代は共通する部分が多々あり、
私が今まで疑問に思っていたことを片っ端から質問すると、
清水さんがこれまた片っ端から、実に明晰かつ簡素に説明してくれる。
私が心に思い描いていることをここまで汲み取ってもらえることは稀で、
しかも互いに「事実を面白く伝えたい」という気持ちも同じ。
宮田部長、ウチザワ副部長と出会ったとき以来の「同志発見!」という感動を得た。
日本酒はバンバン飲んでいたので、後半はうろ覚えだが、
河井さんがちゃんと録音してくれていたので大丈夫。
まだまだ話したりない(正確には訊き足りない)ので、
清水さんとは何連投もしたいと真剣に思う。
(清水さんの著作は、ご本人のお話と同様、どれも読みやすく、面白く書かれているので
歴史が苦手、とくに室町のごちゃごちゃした感じが苦手の人にもお勧めです)
関連記事
-
-
今年最後のトークイベント&川崎市と横浜市の市境は神の意志で決められた
6月15日(土)19:0016:30(よっしいさんありがとうございました!)より早稲田奉仕園にて、元
-
-
カルカッタの悲劇再び?!
現在、中東の某国にいるのだが、 これから向かう先の国に入国できるか微妙な状況だ。 またもや空港で拘束
-
-
すごく太っている人は働き者なのか?
タイでは比較的やせた人が多いが、ときおり、男性でも女性でもすごく太った人を見かける。 身長160セ
-
-
子供がノノさんになっていいのか
杉江さんから「な、な、なんか大変なことになってる!」と まるで銭形平次のところに駆け込んでくる八五郎
-
-
丸善ラゾーナ川崎店は伝説になる
今、丸善ラゾーナ川崎店でものすごいフェアをやっている。 その名も「君は高野秀行を知っているか」。 私
-
-
「イエティは現実だ」
長らく待っていたブータン行きがやっと決定した。 来週の14日(水)に出発となった。 期間は約一ヵ月半
- PREV :
- 15年前のドンガラさんと私
- NEXT :
- ノルウェー弾丸ツアー