*

「ムー民」は無敵?

公開日: : 最終更新日:2012/05/28 高野秀行の【非】日常模様

毎月のお楽しみ、「ムー」10月号が届いた。
今月号も「謎のUFO生物クリッター」(UFOは円盤ではなくUMAだった!?という凄い話)とか、「アマゾンの古代文明は古代日本人が創った!?」など、
ショッキングな連載が目白押し。
だが、いちばんショッキングだったのは、読者投稿欄「ムー民広場」だ。
この欄は読者の年齢層の幅の広さに驚かされているが、
今回登場はなんと「山口県下関市<91歳>研二」さん。
91歳!に驚くのは早い。
研二さんは13年前、市内の大型商業施設内でコンピュータ手相占いをやってみた。
その結果を書かれた紙を最近発見。
そこには「あなたの生命線は100歳を超えている」とあるいっぽう、「90歳は生きるでしょう」とも書かれている。
これを見て、研二さんは悩んだ。
「生命線で100歳ならどうして寿命90歳くらいなのだろう」と。
驚くべきことに、この究極の矛盾を研二さんは解決してしまった。
「そこで私の脳裏をかすめたのは、中米マヤの予言=2012年12月22日の人類滅亡」
つまり、個人としては寿命100歳なのだが、人類が滅亡するためあと4年しか生きられないというわけだ。
なんという合理的な判断!
結びの言葉もふるっている。
「あ〜、残念無念。今の体調を考えれば、8年はおろか10年も自信満々だったのに〜。」
人類が滅亡しても「ムー民」だけは生き残るような気がするのだが、錯覚だろうか。

関連記事

no image

「メモリークエスト」第2部開始!

前代未聞の珍企画「メモリークエスト」がいよいよ第2部に突入した。 一年間で集まった26の依頼のうち、

記事を読む

no image

私が原稿を書けないワケ

今週は原稿を一行も書けていない。 毎日パソコンに何時間も向かっているのに。 もともと苦しまずに原稿が

記事を読む

no image

ブータンは4月

2月にブータンに行く予定だったが、向こうの事情やこちらの事情などで 4月に延期になった。 それまでゆ

記事を読む

no image

ベトナムより帰国

ベトナムより帰国した。 謎の猿人フイハイ(フイホアイ)を探しに行ったのだが、例によって現地は思いがけ

記事を読む

no image

溝口敦『暴力団』は入門書にして名著

タイトルからして素晴らしい。溝口敦の『暴力団』(新潮新書)。 「暴力団のいま」でもなければ「ヤクザ

記事を読む

no image

雪男

第七回 開高健ノンフィクション賞の発表があり、 中村安希『バックストリートの旅−ユーラシア・アフリカ

記事を読む

no image

困ってるいぬ

今週は月曜から金曜日までかけて原稿が一枚もかけないという絶賛大スランプ中だったのだが、 そういうとき

記事を読む

no image

霊能者、超能力者におねがい

先日、図書館教育ニュースという、学校図書館の壁に貼り出す写真新聞の取材を受けたのだが、 なにせカラー

記事を読む

no image

人生の内定がとれてないアナタに

 内澤副部長の名作ポップはコレ。  副部長の漫画イラストなんて見たことがない。お宝ものだ。  ス

記事を読む

no image

月刊日本語

日本語教師やそれを目指す人向けの雑誌「月刊日本語」(アルク)のインタビューを受ける。 担当の編集者

記事を読む

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

デビュー35周年記念・自主サバティカル休暇のお知らせ

高野さんより、「デビュー35周年記念・自主サバティカル休暇」のお知らせ

no image
イベント&講演会、テレビ・ラジオ出演などのご依頼について

最近、イベントや講演会、文化講座あるいはテレビ・ラジオ出演などの依頼が

ソマリランドの歌姫、来日!

昨年11月に、なんとソマリランド人の女性歌手のCDが日本でリリ

『未来国家ブータン』文庫はちとちがいます

6月23日頃、『未来国家ブータン』が集英社文庫から発売される。

室町クレージージャーニー

昨夜、私が出演したTBS「クレイジージャーニー」では、ソマリ人の極

→もっと見る

  • 2025年12月
    1234567
    891011121314
    15161718192021
    22232425262728
    293031  
PAGE TOP ↑