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世界的に売れない作家へ驀進!

公開日: : 最終更新日:2012/05/28 高野秀行の【非】日常模様


 本日、マレーシアから帰国した。
 今回の目的は「世界的に売れない作家」を目指すというもの。
 実はもうずっと前から目指して、地道にコツコツと頑張っている。
 どうせ日本で売れないのなら、スケールを大きく、世界的に売れないほうがいいだろうと至って前向きに考えたわけだ。
 「ビルマ・アヘン王国潜入記」の英語版を無理して出版したが、それが出発点である。
 世界的に評価はされたが、案の定売れなかった。
 目論見どおりである。
 今回はマレーシアに乗り込んだ。
 現地の日本人学校で講演を行い、これまた「南国新聞」というナイスな名前の邦字紙が大々的にとりあげてくれた。(写真・右)
 みんな、私の友人たちが強引に取り付けてくれたメディア戦略である。
 まずは、紀伊国屋書店クアラルンプール支店が「高野秀行フェア」を組んでくれたので、見物に、いや失礼、挨拶に行った。(写真・左)
 担当の若い書店員・ミヤギさんは「正直言って、お名前は初めて聞きました」と初々しいコメントを寄せてくれている。
 世界的に売れない作家路線はここでも順調である。
(つづく)

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Comment

  1. 二村 より:

    AGENT: Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1; SV1; .NET CLR 1.1.4322)
    いまさらなんですが、
    http://www.shinnichi.com.sg/html/news_page_new/news8.html
    このページの下の方に『南国新聞』のインタビューが掲載されています。
    以前に紹介されていたらごめんなさい。
    ちなみにKLの紀伊国屋書店では、いまや集英社文庫の棚に
    高野秀行コーナー(名前つきの仕切りみたいなやつ)ありますからね。

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    • オールカラー、430ページ超えで本体価格3900円によくおさまったものだと思う。それにもびっくり。https://t.co/mz1oPVAFDB https://t.co/9Cm8CjNob8 ReplyRetweetFavorite
    • 文化背景の説明がこれまた充実している。イラク湿地帯で食される「ハルエット(現地ではフレートという発音が一般的)」という蒲の穂でつくったお菓子にしても、ソマリランドのラクダのジャーキー「ムクマド」にしても、私ですら知らなかった歴史や… https://t.co/QAHThgpWJX ReplyRetweetFavorite
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