*

今まだそこにいるんだけど…

公開日: : 最終更新日:2012/05/28 高野秀行の【非】日常模様

ソマリランドの首都ハルゲイサもそろそろ一週間。
ソマリ人との付き合いは二週間。
さすがに最近は慣れてきて、困惑したり、
カチンと来たりすることが少なくなってきた。
取材やカネが絡まなければ、フレンドリーな人も多い。
まあ、常に驚くことはあるにしても。
ところで、先週末、東京新聞の書評で、「イスラム飲酒紀行」が吉田類という
人に取り上げていただいた。
吉田さんは筋金入りの酒飲みらしい。
ネットでそれを読んだのだが、驚いたことに、
吉田さんはソマリランドに興味を示し、
ハルゲイサをネットの航空写真(グーグルアース?)で
見たそうだ。
「著者の立ち寄ったかもしれない露天バザール」まで見えたというのでびっくり。
「著者の立ち寄ったかもしれない」どころか、さっきも
携帯のプリペイドを買いにうろうろしたばかりだ。
酔っ払った吉田さんに上空から覗きこまれたような、
不思議な気分になった。

関連記事

no image

ソマリ人の好きな意外な食べ物

みなさん、新年明けましておめでとうございます。 とはいうものの、私自身は正月を迎えた気がしない

記事を読む

no image

原宏一氏との対談がウェブ登場

昨日まちがえて「タカタカ対談リターンズ」と書いたが、 「タカタマ対談」でした。 まさか「本の雑誌」の

記事を読む

no image

なぜ北欧人は放射能を恐れてヒロシマに逃げるのか

もはや日記代わりなので、ここにどんどん書く。 29日(火)、「おとなの週末」で連載している「移民の宴

記事を読む

no image

雑貨のような本

『腰痛探検家』の韓国語版が届いた。 カバーはメールで送られてきていたからすでに知ってはいたもの

記事を読む

no image

『西南シルクロード』がなぜか増刷

驚いたことに、『西南シルクロードは密林に消える』(講談社)が重版(増刷)になった。 刊行当初からさっ

記事を読む

no image

ムベンベ写真本

お盆休みが終わってしまい、プールも混みはじめてきた。 残念である。 ところで、『幻獣ムベンベを追え』

記事を読む

no image

高野秀行プロデュース第2弾! エンタメノンフ最終兵器登場。

もう高野本やこのブログの読者のみなさんにはお馴染みだと思うが、私の古い友人でスーダンから来た盲目の留

記事を読む

no image

今、日本で最も儲かっているかもしれない輸出業者はこう言った

昨日のブログで書いた調布の中古車輸出会社だが、ほんとうに儲かっている。 半年ほど前、初めて社長に会っ

記事を読む

no image

ミャンマーでまた政変?!

 さあ、「ビルマロード」へ行くぞ!と気合を入れ、さらに今年末には「イラワジ河ほぼ全流下りをやるぞ!」

記事を読む

no image

本格エンタメノンフの傑作

平松剛『磯崎新の「都庁」』を読了。 著者については恥ずかしながら全く知らなかったが、2001年に同

記事を読む

Comment

  1. サチ より:

    AGENT: Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 8.0; Windows NT 5.1; Trident/4.0; .NET CLR 1.1.4322)
    長旅、おつかれさまです。
    吉田類さんは、毎週月曜日、BS-TBSで『酒場放浪記』という番組に出演され、ガード下や下町のコアな居酒屋を紹介されています。吉田さんは、おでんにからしを付けすぎたり、猫舌なのに果敢に熱いスープを飲んだりと、目の離せないキャラクター。帰国されたら、ぜひ観ていただきたいです。それでは、くれぐれもご自愛くださいませ。

  2. 山中温泉 より:

    AGENT: Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 8.0; Windows NT 6.0; Trident/4.0; SLCC1; .NET CLR 2.0.50727; Media Center PC 5.0; .NET CLR 3.5.30729; .NET CLR 3.0.30729; .NET4.0C; YTB730)
    「イスラム飲酒紀行」も話題のようですが
    「困ってるひと」も凄いですよ。
    8万部突破!
    今日うちの新聞に広告が載っていたのですが
    前回前々回と見るたびに大きくなり
    とうとう17センチ×38センチになってました。

Message

メールアドレスが公開されることはありません。

no image
イベント&講演会、テレビ・ラジオ出演などのご依頼について

最近、イベントや講演会、文化講座あるいはテレビ・ラジオ出演などの依頼が

ソマリランドの歌姫、来日!

昨年11月に、なんとソマリランド人の女性歌手のCDが日本でリリ

『未来国家ブータン』文庫はちとちがいます

6月23日頃、『未来国家ブータン』が集英社文庫から発売される。

室町クレージージャーニー

昨夜、私が出演したTBS「クレイジージャーニー」では、ソマリ人の極

次のクレイジージャーニーはこの人だ!

世の中には、「すごくユニークで面白いんだけど、いったい何をしている

→もっと見る

    • アクセス数1位! https://t.co/Wwq5pwPi90 ReplyRetweetFavorite
    • RT : 先日、対談させていただいた今井むつみ先生の『言語の本質 ことばはどう生まれ、進化したか』(秋田嘉美氏と共著、中公新書)が爆発的に売れているらしい。どんな内容なのかは、こちらの対談「ことばは間違いの中から生まれる」をご覧あれ。https://t.c… ReplyRetweetFavorite
    • RT : 今井むつみ/秋田喜美著『言語の本質』。売り切れ店続出で長らくお待たせしておりましたが、ようやく重版出来分が店頭に並び始めました。あっという間に10万部超え、かつてないほどの反響です! ぜひお近くの書店で手に取ってみてください。 https:/… ReplyRetweetFavorite
    • RT : 7月号では、『語学の天才まで1億光年』(集英社インターナショナル)が話題の高野秀行さんと『ムラブリ』(同上)が初の著書となる伊藤雄馬さんの対談「辺境で見つけた本物の言語力」を掲載。即座に機械が翻訳できる時代に、異国の言葉を身につける意義について語っ… ReplyRetweetFavorite
    • オールカラー、430ページ超えで本体価格3900円によくおさまったものだと思う。それにもびっくり。https://t.co/mz1oPVAFDB https://t.co/9Cm8CjNob8 ReplyRetweetFavorite
    • 文化背景の説明がこれまた充実している。イラク湿地帯で食される「ハルエット(現地ではフレートという発音が一般的)」という蒲の穂でつくったお菓子にしても、ソマリランドのラクダのジャーキー「ムクマド」にしても、私ですら知らなかった歴史や… https://t.co/QAHThgpWJX ReplyRetweetFavorite
    • 最近、献本でいただいた『地球グルメ図鑑 世界のあらゆる場所で食べる美味・珍味』(セシリー・ウォン、ディラン・スラス他著、日本ナショナルジオグラフィック)がすごい。オールカラーで写真やイラストも美しい。イラクやソマリランドで私が食べ… https://t.co/2PmtT29bLM ReplyRetweetFavorite
  • 2024年10月
    « 3月    
     123456
    78910111213
    14151617181920
    21222324252627
    28293031  
PAGE TOP ↑