「旅行人」最終号
公開日:
:
最終更新日:2012/05/28
高野秀行の【非】日常模様

「旅行人」の最終号が届いた。
長く続いた旅の雑誌も165号で幕を閉じることになったらしい。
この最終号では、44人の旅系作家&ライターが「世界で唯一の、私の場所」と題し、
思い出深い土地を美しい写真とともに記している。
椎名誠、下川裕治、前川健一、宮田珠己、石川直樹、小林紀晴、門田修、グレゴリ青山、船尾修、田中真知、さいとう夫婦、伊藤伸平、岡崎大五、富永省三、小川京子、早川千晶…
と有名だったり懐かしかったりする名前が並ぶ。
登場する地域も、パラパラッと見ただけだが、多くは「辺境」である。
たまたま開いたページを読んだら、船尾修さんのパキスタン・カラコルムだったが、
荷物など一切を盗まれて一ヶ月、無一文で旅をしたというようなことがさらりと書いてあってたまげる。
地元の人がよってたかって面倒をみてくれたという。
すごいよな−。
じっくり読むのはこれからだが、ものすごく貴重な雑誌だ。
永久保存版であること間違いない。
楽しく、でも切なくなる最終号である。
関連記事
-
-
さらば「増刷童貞」!?
自慢ではないが、私は「増刷童貞」だ。 これまで書いた本は8冊。さらに、文庫化された本が3冊。さら
-
-
中島京子さんとの対談@web集英社文庫
四国での講演会ツアーから戻る。 web集英社文庫で中島京子さんとの対談がアップされていた。 http
-
-
エンタメノンフの傑作
巷では有名なのに、私は全然知らないという物事がたくさんある。 おそらくは徳島県上勝町の「奇跡」もそ
-
-
世界的に売れない作家へ驀進!
本日、マレーシアから帰国した。 今回の目的は「世界的に売れない作家」を目指すというもの。 実
-
-
宮田珠己がソマリランドとソマリアに迫る!
またまたイベントのお知らせです。 『謎の独立国家ソマリランド』(本の雑誌社)発売記念 高野秀
-
-
「アヘン王国」復活?!
知人から「アヘン王国」関係の情報を教えてもらった。 「黄金の三角地帯」でアヘン生産が激増しているとい
-
-
エンタメノンフの古典
「不思議ナックルズ」という変わった雑誌のインタビューを受ける。 「実話ナックルズ」の別冊ムックみたい
-
-
ソフィア・ローレンと苔
人生で初めてのことだが、妻と母親と三人で瀬戸内を旅行してきた。 金比羅神社、直島、そして倉敷とい
- PREV :
- やむを得ず朝型にシフトしたが…
- NEXT :
- おすすめ文庫王国2012



Comment
AGENT: Mozilla/5.0 (Windows NT 6.1; WOW64; rv:8.0.1) Gecko/20100101 Firefox/8.0.1
荷物など一切を盗まれて一ヶ月、無一文!! まるで高野さんのアマゾン旅行ガイド(笑)に出てくる話みたいですね。Tシャツ売りになっていてばったりでくわしたという・・。
AGENT: Mozilla/5.0 (Windows NT 5.1; rv:8.0) Gecko/20100101 Firefox/8.0
高野さん、休刊号にご執筆いただきありがとうございました。ブログでも取り上げていただきありがとうございました。おかげさまで休刊は順調に売れています。船尾さんの記事もすごいですが、高野さんのコンゴの話もすごいですよ。
ところで、執筆陣ですが、
伊藤慎平→伊藤伸平
岡崎大吾→岡崎大五
富岡省三→冨永省三
よい年末年始をお迎え下さい。
AGENT: Mozilla/5.0 (Windows NT 6.0; WOW64) AppleWebKit/535.7 (KHTML, like Gecko) Chrome/16.0.912.63 Safari/535.7
>蔵前さん、
執筆者のお名前を三つも間違えていましたか。
たいへん失礼いたしました。
休刊号が順調に売れているというのも嬉しいような、淋しいような話ですね。
ではよいお年を。