*

「未来国家ブータン」本日発売

公開日: : 最終更新日:2012/05/28 高野秀行の【非】日常模様


都内の一部ではすでに発売しているらしいが、正式には本日が「未来国家ブータン」(集英社)の発売日である。
昨日、あらためて数えてみてわかったのだが、長篇の辺境モノは2007年の「怪獣記」以来、
なんと5年ぶりだ。
文体も、最近の「腰痛探検家」「世にも奇妙なマラソン大会」「イスラム飲酒紀行」とは
少し変えている。
だが、なにより異例なのは、流行に乗ってしまったということじゃないだろうか。
2月に入ってからだけでも3,4冊はブータン本が出ているようだし、
「ブータンの本を書いた」と言うと、多くの人が「最近ブータンって話題ですよね」とか
「ああ、この前来たあの王様はかっこよかったね」とか、とにかく反応が早い。
いつもなら、「今度、イスラム飲酒紀行って本を書いたんですけど」
「え、それ、なに?」
とか
「西サハラでマラソンをした話なんだけど」
「は?」
とか
「ソマリアに謎の独立国でソマリランドっていうのがあって…」
「はあ…」
という感じで、お互い気まずい空気が漂い、あー、さっさと次の話題に移りたいと思うから
えらいちがいだ。
この前なんか、アブディンの付き添いで病院に行き、医師に「彼はスーダン人なんです」と言ったら、
「あ、あのイケメンの王様とすっごい美人のお后の!」という返事がかえってきたほどだ。
「顔、全然ちがうでしょ!!」と絶叫しそうになったが、ともかく、そのくらいブータンは
人口に膾炙しているということだろう。
というわけで、「誰も行かないところに行く」というモットーに見事に反してしまったが、
内容を読めば、他のブータン本とは似ても似つかないこと、保証済みだ。
「誰もやらないことをし、それをおもしろおかしく書く」という部分はちゃんと生きているので、ご安心下さい。
あ、そうそう、集英社のウェブサイトRENZABUROでこの本の紹介ページを作ってくれました
写真も多数載っているので、ご覧下さい。

関連記事

no image

全国のホテルにスットコを!

宮田珠己『スットコランド日記』(本の雑誌社)を 気が向いたときにてきとうなページを開いて読んでいる。

記事を読む

no image

「怪魚ウモッカ格闘記」も進行中

『怪獣記』(講談社)の発売が迫っているが、 ウモッカのほうも負けてはいない。 9月下旬発売の予定で着

記事を読む

no image

自虐読書の旅

地震以降、朝ジョギングに行くと、びっくりするほど人がいない。 私が走る玉川上水沿いは、いつもはジョギ

記事を読む

no image

「自分の枠」と「屠畜感覚」

先日コダックフォトサロンで行った角田光代さんとの対談が 講談社の文庫情報誌「IN☆POCKET」に掲

記事を読む

no image

ソフィア・ローレンと苔

  人生で初めてのことだが、妻と母親と三人で瀬戸内を旅行してきた。 金比羅神社、直島、そして倉敷とい

記事を読む

no image

伝説の野人

4日に放映されたテレビチャンピオン「無人島王決戦」という番組にに、 早大探検部OBの二名(ふたな)良

記事を読む

no image

『犬部!』

明日7日、妻・片野ゆかの新刊『犬部!』(ポプラ社)が発売される。 犬部とは、北里大学獣医学部に実在

記事を読む

no image

ポプラ社で「ムベンベ」キャンペーン?!

ポプラ社の文芸ウェブサイト「ポプラビーチ」の日替わり表紙写真(「本のある風景」)が6月29日、「ムベ

記事を読む

no image

トルコより帰る

 トルコより帰国した。  私の滞在中、トルコ国内でも二度テロがあり、外国人旅行者も犠牲になったよう

記事を読む

no image

ずいぶん前の話だけど

ずいぶん前の話だけど、早大探検部の先輩・西木正明の『流木』(徳間文庫)という本の「解説」を頼まれて、

記事を読む

Comment

  1. 山中温泉 より:

    AGENT: Mozilla/5.0 (compatible; MSIE 9.0; Windows NT 6.0; Trident/5.0)
    今日の新聞集英社の広告に「未来国家ブータン」も載ってました。
    高野さんの写真つきでしたよ。
    本の売り上げのために写真があるほうがイイか,、
    無いほうがいいかは、私の口からは言えません。(笑)

  2. 高野秀行 より:

    AGENT: Mozilla/5.0 (Windows NT 6.0; WOW64) AppleWebKit/535.11 (KHTML, like Gecko) Chrome/17.0.963.79 Safari/535.11
    私のルックスが「これでいいのだ、ブータン」(新潮社)の著者、御手洗瑞子さんくらいだったらよかったのに(涙)

  3. 高野秀行 より:

    AGENT: Mozilla/5.0 (Windows NT 6.0; WOW64) AppleWebKit/535.11 (KHTML, like Gecko) Chrome/17.0.963.79 Safari/535.11
    ああ、また間違えてしまった。
    「ブータン、これでいいのだ」でしたね。
    いつもどっちかわからなくなる。

  4. タツ より:

    AGENT: Mozilla/5.0 (compatible; MSIE 9.0; Windows NT 6.1; WOW64; Trident/5.0)
    今日アマゾンから届きます。わくわく。

  5. らび より:

    AGENT: Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 8.0; Windows NT 5.1; Trident/4.0; .NET CLR 1.0.3705; .NET CLR 1.1.4322; .NET CLR 2.0.50727; .NET CLR 3.0.4506.2152; .NET CLR 3.5.30729; Sleipnir/2.9.6)
    話の流れと関係ないですが、昨日のBS−TBSの「地球バス紀行」という番組でジャナワールの事が少し出てましたよ。東アナトリア地方を巡る旅だったのですが地元民も笑いながら「絶対いるよ!」なんて答えてますた。
    ジャナワールの像が映像にでてきて時は感激しました(笑)

  6. BUZZ より:

    AGENT: Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 8.0; Windows NT 5.1; Trident/4.0; GTB7.3; .NET CLR 1.1.4322; .NET CLR 2.0.50727; .NET CLR 3.0.4506.2152; .NET CLR 3.5.30729)
    夕べ、バンコクの伊勢丹にある紀伊国屋で「未来国家ブータン」、購入しました。ベストセラーの棚に置いてありましたよ。明日から読み始めます。とっても楽しみです。

Message

メールアドレスが公開されることはありません。

no image
イベント&講演会、テレビ・ラジオ出演などのご依頼について

最近、イベントや講演会、文化講座あるいはテレビ・ラジオ出演などの依頼が

ソマリランドの歌姫、来日!

昨年11月に、なんとソマリランド人の女性歌手のCDが日本でリリ

『未来国家ブータン』文庫はちとちがいます

6月23日頃、『未来国家ブータン』が集英社文庫から発売される。

室町クレージージャーニー

昨夜、私が出演したTBS「クレイジージャーニー」では、ソマリ人の極

次のクレイジージャーニーはこの人だ!

世の中には、「すごくユニークで面白いんだけど、いったい何をしている

→もっと見る

    • アクセス数1位! https://t.co/Wwq5pwPi90 ReplyRetweetFavorite
    • RT : 先日、対談させていただいた今井むつみ先生の『言語の本質 ことばはどう生まれ、進化したか』(秋田嘉美氏と共著、中公新書)が爆発的に売れているらしい。どんな内容なのかは、こちらの対談「ことばは間違いの中から生まれる」をご覧あれ。https://t.c… ReplyRetweetFavorite
    • RT : 今井むつみ/秋田喜美著『言語の本質』。売り切れ店続出で長らくお待たせしておりましたが、ようやく重版出来分が店頭に並び始めました。あっという間に10万部超え、かつてないほどの反響です! ぜひお近くの書店で手に取ってみてください。 https:/… ReplyRetweetFavorite
    • RT : 7月号では、『語学の天才まで1億光年』(集英社インターナショナル)が話題の高野秀行さんと『ムラブリ』(同上)が初の著書となる伊藤雄馬さんの対談「辺境で見つけた本物の言語力」を掲載。即座に機械が翻訳できる時代に、異国の言葉を身につける意義について語っ… ReplyRetweetFavorite
    • オールカラー、430ページ超えで本体価格3900円によくおさまったものだと思う。それにもびっくり。https://t.co/mz1oPVAFDB https://t.co/9Cm8CjNob8 ReplyRetweetFavorite
    • 文化背景の説明がこれまた充実している。イラク湿地帯で食される「ハルエット(現地ではフレートという発音が一般的)」という蒲の穂でつくったお菓子にしても、ソマリランドのラクダのジャーキー「ムクマド」にしても、私ですら知らなかった歴史や… https://t.co/QAHThgpWJX ReplyRetweetFavorite
    • 最近、献本でいただいた『地球グルメ図鑑 世界のあらゆる場所で食べる美味・珍味』(セシリー・ウォン、ディラン・スラス他著、日本ナショナルジオグラフィック)がすごい。オールカラーで写真やイラストも美しい。イラクやソマリランドで私が食べ… https://t.co/2PmtT29bLM ReplyRetweetFavorite
  • 2024年4月
    « 3月    
    1234567
    891011121314
    15161718192021
    22232425262728
    2930  
PAGE TOP ↑