『腰痛探検家』韓国マンガ版?
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高野秀行の【非】日常模様
韓国語版『腰痛探検家』のレビューは、読者の方々があっという間に正確に翻訳してくれた。
高野本の読者は本当にレベルが高い。著者のレベルを補っているのであろう。
ところで、韓国のネット書店では、この本のイラストも掲載されている。
一体、どこでどういうふうに使われているのか不明なのだが、実にかわいらしい。
ときどき、何が言いたいのか謎の場面もあるが……
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un no ochiteiru kata boshu
Bhutan no kita e ittekita. omotta ijou ni samukute
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Comment
それでは調子にのってもう一つ。以前かたつむり考試院のときにも翻訳させていただきました。「ヤメ チリョサ」という言葉を「在野の治療師」と訳しましたが、「モグリの治療師」というニュアンスがあります。
事実とは異なると思いますが、レビューで「無許可針術師」となっていたのは多分このせいでしょう。
私は奥地専門探検家高野。
これまでコンゴ奥地の湖に住むという謎の怪獣を探しに行ったり、ミャンマーの奥深くの山村でアヘン栽培をするゲリラたちの間に潜入したこともある。
「キャオオ!!」
「タタタタタタタ」
そ、それなのにこんな場所は初めてなのだが?!
「慶」腰痛世界入城「祝」
ゴオオオオオオ
「腰痛世界だって?!」
そうだ。いつからか腰が痛いのだ。
一時期はただ我慢して耐えていたが、ある肌寒い春の日、
腰を大きくひねってから、私はこの腰のやつを確実に
治そうと心を決めたのだ。そして私の「腰痛治療」の旅が
始まった。
「覚悟しろ、腰痛のやつめ!征服してやる!!!」
ズキズキズキ
整形外科の医者からは難病だと診断を受け、
「これだという治療法はありません」
ガガン「ええ?!」
カリスマにあふれる在野の治療師に
治療を受けることもし、
「ふふふ、いらっしゃい」
ち、治療師なのか美容師なのか?
私の犬「ダルマ」の腰の椎間板ヘルニアを治療してくれる
獣医師の先生に針を刺してもらいもした。
「ダルマのご主人ですから初診料はいただきません」
「くう、犬のおかげで割引を…」
そこで笑っている方、これが他人事ですか?!
千万のお言葉、万万の豆餅!
いずれあなたにも訪れる腰痛の世界を私があらかじめ
探検しているのです。この本は韓国の(予備)腰痛同志たちに捧げる
私の涙ぐましいガイドブックであり、抱腹絶倒の苦難の記録なのだ!!!
「小学校に入学したあと一日8時間以上椅子に座ってるでしょ?」
「足を組んで座るのが好きかな?」
「まっすぐ座らずに斜めによりかかって座ってるでしょ」
「モニターの前で首を長く伸ばしてるんでしょ」
ドキン
そうではあるが私は果たしてこの腰痛の密林を
抜け出すことができるのか?
ザアアアアア ザブン