エンタメノンフ@ジュンク新宿
公開日:
:
最終更新日:2012/05/28
高野秀行の【非】日常模様
ジュンク堂新宿店にて「エンタメノンフ」のフェアをやっているというので見に行った。
最初なかなか見つからず、
「せっかく棚ができても棚がどこにあるかわからないんじゃ意味ないよ」などと文句を言いながら広いフロアをうろうろしていたら、
人気の新刊書が並んでいる一角にどかーん!と出現し、感動した。
先ほどの暴言、失礼しました。
私の本も『怪獣記』だけでなく『西南シルクロード』も置いてある。
いや、私の本がどうのじゃなくて、棚全体に「エンタメノンフ」への愛があふれていて、
それに心打たれたのだ。
私の本は、タマキングと内澤旬子さんに囲まれている。
まるで夢のような棚だ。
ジュンク新宿My Love!である。
私は、自分の手元に『怪獣記』がないので、一冊買おうと思ったら、
前にいた客がふっと一冊、手にとり、パラパラとめくりだした。
最初の本を出して18年になるが、
自分の本をお客が店頭で手にとるのを初めて見た。
パラパラとめくったあと、気が済んだように棚に戻していたけど。
(ちなみに、あの宮部みゆきさんでさえ、「自分の本をお客さんが買うところは一度も見たことがない」と言う。
それほど稀有なことなのだ)
このままフェアから常設棚まであと一歩。
がんばれ、ジュンク新宿!!
関連記事
-
-
オタクの底力を感じさせる『タイ・演歌の王国』
タイ女性と結婚し、バンコクに十数年暮らしている友人Aさんが、「高野さん、この本、すごく面白いよ
-
-
抱かれたい路上の男ナンバーワン
先日紹介した『TOKYO 0円ハウス0円生活』(大和書房)の著者・坂口恭平が その本に登場するスーパ
-
-
ユーフラテスの旅の落とし穴
昨日やっとこワンに飛んだ。 延々とつづく茶色の香料として山岳地帯を見下ろし、 「こんなところで河下り
-
-
野球選手じゃなくてよかったという話だ
珍しく夕方家にいたので、テレビでドラフトを見ていた。 指名された選手は、斉藤、大石、沢村のビッグ3以
-
-
タイの黄金のバーミヤン
バンコクから入り、西のラッブリー県というところに行った。 観光客はほぼゼロだが、なぜかバーミヤンみた
-
-
エンタメノンフの傑作
巷では有名なのに、私は全然知らないという物事がたくさんある。 おそらくは徳島県上勝町の「奇跡」もそ
-
-
笑えるノンフィクション・旅行記を教えてほしい
ちょっと前に、これから写真に力を入れると書いたが、 パソコンの使い方に悪戦苦闘しているうちに原稿に
-
-
「占い」と「UFO」収録
雪の東京へ出て大阪のスタジオ収録へ。 箱根を越えたら雪などまったく降ってないのでちょっと驚く。 今回
- PREV :
- 英雄の葬儀
- NEXT :
- 『ワセダ1.5坪青春記』、出版間近?!
Comment
AGENT: Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1; SV1; .NET CLR 1.1.4322)
お久しぶり!
ワシが昔、紀伊国屋にいったらワシの本を手に取っていた男がいた。
『そけ、オレが書いたんだけどよぅ、頼むぜ!』
と言ったら、足早に去って行っちまった。セールスはナカナカ難しい。
ところで昔、チェンマイの屋台で、高野君に紹介されたシャンの長老って、今回の人?あれからもう15年度経っちゃったんだね。合掌。
AGENT: Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1; SV1)
悟空さん、お久しぶりです。
悟空さんが声をかけたら、ふつうの人は逃げますよ(笑)。
チェンマイで悟空さんに紹介したシャンのじいさんは10年前に亡くなりました。そういえば、じいさん、悟空さんと意気投合してましたよね。
今回亡くなったのはその弟です。
ずいぶん時間が経ってしまったものです…。