「野々村荘」で撮影
公開日:
:
最終更新日:2012/05/28
高野秀行の【非】日常模様
「小説すばる」10月号(いつもは毎月17日発売だが今月は連休。15日か18日発売か)が手元に届く。
『世界屠畜紀行』の内澤旬子と私の対談が掲載されている。
題名も「エンタメ・ノンフィクションの現場」。
『本の雑誌』の特集につづく、エンタメ・ノンフ普及運動の第2弾だ。
☆ ☆ ☆
『本の雑誌』10月号も届く。
私のコラムでは、島津法樹著の『魔境アジア お宝探索記』(講談社α文庫)と
『亜細亜、骨董仕入旅』(講談社)をとりあげている。
タイトルははっきり言ってよくない。
特に「魔境アジア」はひどい。
この文庫版は意味のない写真もふんだんに使われ、編集者のセンスを疑うが、
中味はいい。すごくいい。
☆ ☆ ☆
「SPA!」のインタビューを受ける。
撮影は早稲田界隈。
ずいぶん久しぶりに昔のアパート(『ワセダ三畳青春記』では「野々村荘」)に行って、大家のおばちゃんに挨拶して、二階の廊下などで撮影を行う。
私がいたときと全く変わらないが、玄関口で「ご自由におとりください」と記された、通称「野々村文庫」に私の『巨流アマゾンを遡れ』が置かれていて、目眩がする思い。
外では大家のおばちゃんが近所のおばさんに、「タカノさんって人がね、うちのアパートの話を書いてね、あたしも出てくるんだけどさ…」と大声でしゃべっている。
うーん、まだこのアパートに住んでいるような気がしてならない…。
関連記事
-
-
やっと帰国、でも暑い…
今度こそ、ちゃんと帰国しました。 しばらくは日本にいるつもり。 チュニジアの、特に砂漠地帯は暑かった
-
-
謎の音楽家or神秘思想の徒バウル
ソマリランド本の仕事から解放されてからは、本が思うように読めてとても嬉しい。 先週も面白い本を
-
-
フロスト警部中毒者に告ぐ
「売れている本はわざわざ紹介しない」というのが私のポリシーなのだが、 全く不本意なことに、ススキノ探
-
-
ミスター珍じゃないだろ!
今月の20日ごろ発売になる「怪しいシンドバッド」(集英社文庫)の見本が届いた。 表紙のイラストは、ア
-
-
エンタメ・ノンフの秋!
「ダ・カーポ」の増刊「早稲田大学特集」の取材を受ける。 ワセダを出てへんなことをやっている人間のコー
-
-
溝口敦『暴力団』は入門書にして名著
タイトルからして素晴らしい。溝口敦の『暴力団』(新潮新書)。 「暴力団のいま」でもなければ「ヤクザ
-
-
個人的2011年ミステリ・ベストワンはこれだ!
最近の海外ミステリはとにもかくにも猟奇連続殺人事件が多い。 「サイコパスもの」とでもいうのか。 私
-
-
写真の才能5%、四倍増計画
かつて「高野さんには写真の才能が5%くらいしかない」と友人の写真家G師匠に言われた。5%とは何の
-
-
祝&残念! タマキング酒飲み書店員大賞受賞!
宮田珠己ことタマキングが『東南アジア四次元日記』(文春+文庫)で、 第3回 酒飲み書店員大賞を受賞し
- PREV :
- ネアンデルタール人の冬眠性って…
- NEXT :
- オーケンが語るジャナワール
Comment
AGENT: Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1; SV1)
はじめまして
実は昨日、『ワセダ三畳青春記』を読み終えたばかりなのでSPA!の取材は驚きました!
おばちゃんはまだお元気にされているんですね☆
取材が載ったSPA!の発売日が気になります(本日、『巨流アマゾンを遡れ』を買って来ました)。
AGENT: Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 5.01; Windows 98)
私も先日『ワセダ三畳青春記』を読みました。 抱腹絶倒と感動を充分に堪能させて頂きました。 そして、未だあの野々村荘と大家のおばちゃんがご健在であるということで、なんだかホッとしました。
で、ちょっと気になっているのですが、高野氏の著書は未だ『ワセダ〜』しか読んでいないので、失礼なことなのですが、その著書の最後に出てくる彼女は、今の奥様なのでしょうか? そうだとしたら、スンゴク良いロマンスですね。羨ましいです。