*

新しい探検部の部室とゴリラ

公開日: : 最終更新日:2012/05/28 高野秀行の【非】日常模様


第5回目の上映会が早稲田大学の学生会館で行われた。
数年前に建てられたわりと新しい建物だ。
この新しい学生会館建設と同時に、探検部の部室もこちらに移ったと聞いていたが、
行ったことはなかった。
せっかくなので、帰りに寄ってみる。
部屋はもちろん新しいし、ドアの開閉がカード式になっていたりしていたが、
全体的には部屋の大きさや形がそっくりだし、装備や古い資料があふれて臭いし、
ちらかっているし、雰囲気は不思議なほど昔の部室に似ていた。
看板も昔のままだ(写真・下)。
感動したのは、私が第4回目のコンゴ行きのとき、もって帰ってきたゴリラの頭蓋骨でできた呪術道具がそのまま置いてあったこと(写真・上)。
いや〜、懐かしい。
そのまますっとここに戻れそうな自分がちょっとコワイ…。

関連記事

no image

イタリア人曰く「日本人がアジア人だと思うとき」

大ヒットしている漫画『テルマエ・ロマエ』の作者であるヤマザキマリのエッセイ『望遠ニッポン見聞録』(

記事を読む

no image

呆然

ソマリアのモガディショでいつも世話になっている友人のジャーナリスト2名が「日本に是非来たい」というの

記事を読む

no image

『メモリークエスト』見本とどく

初めてのことだが、2日連続で新刊の見本がとどく。 今度はお待ちかね、『メモリークエスト』。 カバー

記事を読む

no image

羨ましい病

ニューギニア、アマゾン、ナイル、モンゴル、タイ、カンボジア…と世界中の辺境に単身で飛び回って、巨大

記事を読む

no image

琉球カウボーイ、よろしくゴザイマス。

私の沖縄の友人が統括プロデューサーをしている映画が今日からついに 東京でも公開が始まる。 「琉球カ

記事を読む

『アヘン王国潜入記』ほか4点が電子書籍化

今ツイッターを見たら、私の本が4冊、電子書籍として紀伊國屋電子書籍ストアで販売開始されたというツ

記事を読む

no image

2006年に読んだ本ベストテン(小説部門)

今年、私が読んだ本の中からベストテンを選んでみた。断っておくが、あくまで客観的にして公正無私な選出で

記事を読む

no image

バンコクの冬

最近、飛行機での移動中は、話題作(あるいは古典)の長篇ミステリを読むというのがマイブームである。

記事を読む

高野はぐれノンフィクション軍団に新メンバーが加入

前作『バウルを探して 地球の片隅に伝わる秘密の歌』(幻冬舎)で新田次郎文学賞を受賞した川内有緒(

記事を読む

no image

全国のホテルにスットコを!

宮田珠己『スットコランド日記』(本の雑誌社)を 気が向いたときにてきとうなページを開いて読んでいる。

記事を読む

Comment

  1. NONO より:

    AGENT: Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1; SV1)
    ゴリラの頭蓋骨!
    そんなもの持ってきたんだ。
    いいなあ、オレも欲しいなあ。
    つーか、ここで公表しちゃうと、マズくねえ?
    どうやって通関したんだろう。
    ま、隠してだろうけど。
    もう時効?
    だけど、ワシントン条約なんて、各国の軍艦保有量規制だけで沢山だ。
    また、ゴリラやチンパンジー喰いてえなあ。
    生きるために「喰う」ことに、ゴリラもクジラも、ブタもウシも、
    なんの違いがあるのだろうか?
    そのうち「屋久ザル」を持っていきますから、鍋しましょう。
    ところで最近、20代の駒大探検部後輩がウチを尋ねてきた。
    懐かしいと同時に、今だにオレたち(含、高野氏)バカなんだなあ、
    と実感しました。

  2. タカノ より:

    AGENT: Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1; SV1; .NET CLR 1.1.4322)
    野々山さんたちと一緒に行った(つまり「ムベンベを追え」で書いた)遠征のとき、ボア村のヴィクトールに「記念だ」と言って、ヤリの穂先をもらったんですが、成田で「銃刀法違反だ」と没収されたということがありました。
    錆びだらけだし、刃もないし、貴重な民族学的財産なのに。
    あれが銃刀法違反なら、金物屋で売ってる出刃包丁はどうなるんだ?!
    バカなんじゃないか、税関。
    えらくムカついて、「絶対リベンジしてやる!」と思い、その次に一人で行ったとき、コンゴ第二の都市ポワント・ノワールの道端でゴロゴロ売っていたゴリラの頭蓋骨を買って、ザックの奥底に隠して旅をつづけ、最後に無事成田の税関を通過。
    リベンジ、成功!
    でも部室で取り出したら、「よくこんな不気味なものとずっと一緒に寝泊りしてたなー」と呆れられたけど。
    屋久ザル、食いたいですね。
    脳みそをひさしぶりにほじくりたいです。

Message

メールアドレスが公開されることはありません。

no image
イベント&講演会、テレビ・ラジオ出演などのご依頼について

最近、イベントや講演会、文化講座あるいはテレビ・ラジオ出演などの依頼が

ソマリランドの歌姫、来日!

昨年11月に、なんとソマリランド人の女性歌手のCDが日本でリリ

『未来国家ブータン』文庫はちとちがいます

6月23日頃、『未来国家ブータン』が集英社文庫から発売される。

室町クレージージャーニー

昨夜、私が出演したTBS「クレイジージャーニー」では、ソマリ人の極

次のクレイジージャーニーはこの人だ!

世の中には、「すごくユニークで面白いんだけど、いったい何をしている

→もっと見る

    • アクセス数1位! https://t.co/Wwq5pwPi90 ReplyRetweetFavorite
    • RT : 先日、対談させていただいた今井むつみ先生の『言語の本質 ことばはどう生まれ、進化したか』(秋田嘉美氏と共著、中公新書)が爆発的に売れているらしい。どんな内容なのかは、こちらの対談「ことばは間違いの中から生まれる」をご覧あれ。https://t.c… ReplyRetweetFavorite
    • RT : 今井むつみ/秋田喜美著『言語の本質』。売り切れ店続出で長らくお待たせしておりましたが、ようやく重版出来分が店頭に並び始めました。あっという間に10万部超え、かつてないほどの反響です! ぜひお近くの書店で手に取ってみてください。 https:/… ReplyRetweetFavorite
    • RT : 7月号では、『語学の天才まで1億光年』(集英社インターナショナル)が話題の高野秀行さんと『ムラブリ』(同上)が初の著書となる伊藤雄馬さんの対談「辺境で見つけた本物の言語力」を掲載。即座に機械が翻訳できる時代に、異国の言葉を身につける意義について語っ… ReplyRetweetFavorite
    • オールカラー、430ページ超えで本体価格3900円によくおさまったものだと思う。それにもびっくり。https://t.co/mz1oPVAFDB https://t.co/9Cm8CjNob8 ReplyRetweetFavorite
    • 文化背景の説明がこれまた充実している。イラク湿地帯で食される「ハルエット(現地ではフレートという発音が一般的)」という蒲の穂でつくったお菓子にしても、ソマリランドのラクダのジャーキー「ムクマド」にしても、私ですら知らなかった歴史や… https://t.co/QAHThgpWJX ReplyRetweetFavorite
    • 最近、献本でいただいた『地球グルメ図鑑 世界のあらゆる場所で食べる美味・珍味』(セシリー・ウォン、ディラン・スラス他著、日本ナショナルジオグラフィック)がすごい。オールカラーで写真やイラストも美しい。イラクやソマリランドで私が食べ… https://t.co/2PmtT29bLM ReplyRetweetFavorite
  • 2024年10月
    « 3月    
     123456
    78910111213
    14151617181920
    21222324252627
    28293031  
PAGE TOP ↑