原宏一氏と対談
公開日:
:
最終更新日:2012/05/28
高野秀行の【非】日常模様
新宿のナイジェリア料理店で異能の小説家・原宏一氏と対談。
原さんは昨年、『床下仙人』で「啓文堂おすすめ文庫大賞」を受賞して、
突然ブレイク。
役人が居酒屋に天下りしてくる「天下り酒場」とか自殺志願者が富士の樹海で共同生活を始める『穴』など、突拍子もない小説ばかり書いている人で、最近私がハマりこんでいる作家でもある。
今回は原さんの『ムボガ』という在日アフリカ人が中心的役割を果たす本が文庫化されるので、私が呼ばれた次第。
話していると、どうも原さんと私は興味をもつツボが似ているらしい。
世間や組織、業界の変な習慣や仕組みなどだが、口で言うのが難しい。
「何て言ったらいいのかな…わかります? わかりませんよね?」
「いや、よくわかりますよ。何て言ったらいいかわからないですが…」
などという曖昧模糊とした会話を二人で繰り返す。
同席していた編集者のみなさんは果たしてどこまでわかっていたのか。
関連記事
-
-
タンデム三輪車「トライデム」
拙著『異国トーキョー物語』の最終章に「盲目のスーダン人留学生・マフディ」という男が出てくる。 本名は
-
-
やっと帰国、でも暑い…
今度こそ、ちゃんと帰国しました。 しばらくは日本にいるつもり。 チュニジアの、特に砂漠地帯は暑かった
-
-
熊いじめと阿片チンキ
前々から英語圏に興味がなかったのだが、最近ははっきりと拒否反応を示すようになってきた。 おかげで客
-
-
判断能力の急激な低下
うーん、参った。 内澤さんの話、何も問題なかったのか。 これでは私がただ赤っ恥をかいただけではない
-
-
だめだめスウェーデン刑事小説
ヘニング・マンケル『殺人者の顔』(創元推理文庫)を読む。 「スウェーデンが世界に誇る警察小説シリー
- PREV :
- 元キャバ嬢&風俗嬢にはかなわなかった
- NEXT :
- あの映画は何だったのか