本格エンタメノンフの傑作
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最終更新日:2012/05/28
高野秀行の【非】日常模様
平松剛『磯崎新の「都庁」』を読了。
著者については恥ずかしながら全く知らなかったが、2001年に同じく建築家の安藤忠雄を主人公にした
作品で大宅壮一ノンフィクション賞を受賞している人だった。
この作品、めちゃくちゃ面白い。
なにより、本格ノンフィクションでありながら、えらく柔らかく、
誰にでもわかるように、面白い物語であることを第一義に書かれている。
磯崎新を「磯崎親分」、スタッフを「そのとき子分は…」なんて書いているのだ。
楽しくてしかたない。
そう、これはエンタメノンフの手法で書かれた本格ノンフだ。
今までになかったノンフィクションの形でありつつ、
今までになかったのが不思議なくらい自然な文体で綴られている。
突出したものはこうして登場するのだなあ。
って言っても、私が知らなかっただけで、7年前にはもう登場していたのだが。
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