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エメリウム光線か

公開日: : 最終更新日:2012/05/28 高野秀行の【非】日常模様

持病の腰痛を治すため、「すごい治療師」のところへ行く。
「すごい」と言われる民間療法の治療師はこれでもう何人目だろうか。
この先生の特徴は、額から「レーザーのように気を放出させてインナーマッスルの緊張をほぐす」というもの。
ウルトラセブンのエメリウム光線みたいだ。
残念ながら、私の体はガッツ星人並みに頑丈らしく、
エメリウム光線は全く効かなかった。
ていうか、腰痛は悪化した。
それにしても、民間医療業界は面白い。
「すごい先生」の人たちの話もほとんど文芸の世界で、
下手な小説を読むよりずっと愉快だ。
患者である自分の気持ちの揺れ方も、他人事としてみると興味深い。
これで一つ、エンタメノンフが書けるような気がする。
題は『腰痛人間の告白』とか『腰痛を巡る冒険』とか。
それを愛する漫画『へうげもの』みたいに書けないものかな。

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Comment

  1. のえみ より:

    AGENT: Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1; SV1; .NET CLR 1.1.4322)
    よみたい〜! 腰痛人間未知の旅。
    女子の間では骨盤矯正で下半身スッキリ、とかが人気です。
    わたしもたまに上野の安い中国整体にいきます〜!
    新しいお店はちょっとした冒険ですよね

  2. 植原 より:

    AGENT: Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1; SV1; .NET CLR 1.1.4322)
    高野さん、腰痛は’’真っ直ぐ・仰向け・寝返りなし’’が原因だったはず。
    そう、胎児のように丸くなって寝てみましょう。カルカッタへ行かなくても出来ると思います。

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    • 文化背景の説明がこれまた充実している。イラク湿地帯で食される「ハルエット(現地ではフレートという発音が一般的)」という蒲の穂でつくったお菓子にしても、ソマリランドのラクダのジャーキー「ムクマド」にしても、私ですら知らなかった歴史や… https://t.co/QAHThgpWJX ReplyRetweetFavorite
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