平山夢明、幻の助言
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最終更新日:2012/05/28
高野秀行の【非】日常模様
なぜかよくわからないのだが、『世界屠畜紀行』の内澤旬子さんとホラー作家(なのか?)の平山夢明さんと飲んだ。
一見、美人のお嬢様風なのに「ざけんじゃねえって言ってやりてえよ」と江戸っ子のような
罵詈雑言を連発する内澤さんも面白いが、
今回はなんといっても平山さんに驚いた。
三時間くらい、ノンストップでしゃべりまくりで、
それが「霊が近づくと色が変わるカメレオンのヨリちゃんの話」とか、
やたらめったら面白い。
そのまま寄席の高座にあがれそうなくらいだ。
意外にもおしゃれでかっこいい人なので、テレビでも人気者になれるだろう。
ときには同業者である私たちへアドバイスもくれた。
たとえば「作家とはおしまいの職業である」。
初めから作家という人はほとんどいない。
会社をやめたり、商売で失敗したり、人を殺して刑務所に入るとか、いろんなことを経て、みんな最終的に作家にたどりつく。そして、いったん作家になると、もう他の職業へ転身しないし、できないという話だ。
で、「だから作家は○○であるべきだ」と言ったのだが、
どうしてもその肝心な○○の部分が思い出せない。
もう一つ、私に向かって「タカノさんは照れ屋でしょ? 照れ屋は○○の小説に向いているから是非書いてみなよ」とも言ったのだが、
これまた肝心の○○が思い出せない。
夜中の2時まで飲んでいると、こういう弊害がある。
ついでに言えば、なぜ平山さんと内澤さんに呼ばれたのかという理由も聞いたはずだが、どうしても思い出せない。
もう一度平山さんにまとめて訊いてもいいが、
きっとあの人はそんな話をしたことすら忘れているだろうな。
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読んでるこっちまで気になるじゃないですかっ!
是非もう1回お聞きして教えてくださいな。
AGENT: Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1; SV1; .NET CLR 1.1.4322)
私の希望は恋愛小説。
「ワセダ三畳青春記」 の第6章、好きなんですよね。