発売が悲しい
公開日:
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最終更新日:2012/05/28
高野秀行の【非】日常模様
まる一日かけて、『世界のシワに夢を見ろ!』(小学館文庫で1月8日発売予定)の
校正と、「文庫あとがき」を書く。
単行本にあった漫画のイラストとゴシックの太字を排したら、
予想通り、ひじょうにすっきりした。
単行本未収録を6篇追加し、「文庫追記」も原稿用紙50枚くらい書いたうえ、
章立ても完全に変えたので、
一見すると、まるで別の本に見えるかもしれない。
控えめに見ても単行本の倍は面白くなっているだろう。
が。
久しぶりに熟読したが、この本、ほんとに下ネタが多い。
ついに「初体験話」も入れちゃったしなあ。
下ネタでなければ、ウジがわいたとかゲロ吐いたとか、
まさに「エロ・グロ・ナンセンス」の世界。
我ながら、このアナーキーさには呆れてしまう。
ディープなものを好む男性読者は多少増えるかもしれないが、
女性読者は激減する可能性がある。
でもときどき私が「沢木耕太郎風のナイスガイ」と勘違いしている女性もいるから
誤解をとくいい機会かもしれない。
発売が楽しみであり、悲しくもあるという不思議な本である。
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とても楽しみです。
単行本も買って読んだけど、未収録分と文庫追記があるなんて嬉しいです。
1月が待ち遠しいです☆
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はじめまして。
私は女性ですが、非常に楽しみに待っております。
昨日家の近所の本屋で、「ワセダ三畳」のポップがはがれ
「人間失格」の下敷きにされていたので、
ちゃんと貼り直しておきました。
高野ファンとして草の根レベルの布教(?)活動をがんばっています。
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はじめまして。
私も女性です。「初体験話」とは、宮田さんとの対談で話されていた、奥地でのアレですね。あのときは、話の内容そのものよりも、それを公の場で暴露された高野さんの度胸に驚くばかりでした。
活字になさったとは、誠に豪胆。じっくり読ませていただきます。
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ウジが平気な高野さんがうらやましい。
ていうか、どうして女性ばかりで盛り上がってるの?
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この本のマンガとゴシック文字!消えてよかった!
蛇足を取ったばかりか、追記まであるなんてもう!うれしい!
女性読者も減りそうになくてよかったですね。