*

大連ファッション・ビッグバン1994

公開日: : 最終更新日:2012/05/28 辺境お宝写真


<辺境お宝写真2>
 1994年、中国の大連で突然、ファッション・ビッグバンが起こった。
 当時、「北方香港」を自称し、中国近代化の最先端を突っ走っていた大連では、女性は誰も彼もが突拍子もない、ド派手な衣裳を身にまとっていた。
 大連の女性には、いったい何度怒鳴られたかわからないので、ひたすら「オソロシイ」というイメージしかなかった私だけに、この変わりようには驚いた。
 このウェディング・ドレスみたいな服を着た女性は、なんと市バスの運転手。
 これは通りがかったバスの運転席を見た私が仰天、ちょうどバスがスピードを落としたところを追いすがって撮った一枚である。
 シャッターを押した瞬間、「あんた、何すんのよ!」というすさまじい罵声を浴びせられた。
 変わったのは外見だけで中身は何も変わっていなかった。
 それはそれで、ちょっとホッとしたものである。

関連記事

no image

カンフー茶芸

 昨年、周星馳の「少林サッカー」がヒットしたおかげで、香港および中国では、サッカーをはじめ、車の駐車

記事を読む

no image

「ピグミー」が撮った写真

辺境お宝写真<4> かつて「ピグミー」と呼ばれていたが、今ではこの言葉が差別語となってしまい、なん

記事を読む

no image

そっぽを向く家族

辺境お宝写真<6>  ガボンの田舎で出会った家族。 「記念写真を撮ってほしい」というから並んでもら

記事を読む

no image

世界のHANDAは10年保証

お宝写真・ビルマロード特集<3>カチン州・ミッチーナ ミャンマーは自由の国である。 アメリカなんて

記事を読む

no image

写真で見る「客家の里」

「怪しいシンドバッド」お買い上げありがとうございます。 読者のみなさんにはお詫びせねばならないこと

記事を読む

no image

幻の幻覚剤ヤヘイ

辺境お宝写真<8> 私は「幻」という言葉に弱い。 だから「幻の幻覚剤ヤヘイ」というものがある

記事を読む

no image

インディアン、ウソつかない

お宝写真・ビルマロード特集<1> 場所・ナムカム(中国国境近く) ミャンマーで走っている車の大半は

記事を読む

no image

私に向かってひざまづく人々?!

お宝写真・ビルマロード特集<2> 私に向かってひざまづく人々?! テレビのロケに同行すると、ときど

記事を読む

no image

ねえ、せんせえ、キスしてあげる!

辺境お宝写真<3>  1992年から93年、私はタイ国立チェンマイ大学で日本語講師をしていた。  

記事を読む

no image

ワンのネコ

トルコ東部、もうイラクやイランの国境に近いところにワンという町がある。 そこには「ワン湖」というト

記事を読む

Comment

  1. マレー人の女性の服装の変化について

     今回は恐れ多くもお世話になっているAisaの所属ルポライターである高野秀行さんからトラックバックさせいただいてお題をちょうだいいたします。 中国のお話は、イデオロギーが女性の服装を変えたととだが、マレーシアの場合は宗教が女性の服装に影を落とす。 各民

  2. 二村 より:

    AGENT: Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 5.0; Mac_PowerPC)
    トラックバックでマレーシアのマレー系女性についてアサネギシ氏
    がお書きなので、僕はマレーシアの中国系女性について。
    1989年の訪問時、クアラルンプールの目抜き通りともいえる
    ブキットビンタン通り周辺では、上海のバス運転手さんの
    ような、ひらひら付きで、しかもスカートがふくらんでいる
    (おまけにミニ)今で言うコスプレのような服を着た
    中国系女性を多くみかけました。
    現地の友人に尋ねると、所謂「よそ行き」「おめかし」(死語)
    という感覚らしいことがわかりました。
    東南アジアの雑踏にひらひらと漂うアイドル衣裳は、それは
    インパクトがありました。
    僕自身は、「テレビのアイドル歌手用の衣裳なんだよこれは!」と
    ちょっと痛々しく思っていたのですが、
    数年後、日本に久しぶりに戻って、原宿駅に行ったおり、
    そこで同じようなファッションの女の子達を
    大量に見ることになったのです。(色は黒が多かったですが)
    マレーシアの先進性を表している。。。。んでしょうか?

二村 へ返信する コメントをキャンセル

メールアドレスが公開されることはありません。

no image
イベント&講演会、テレビ・ラジオ出演などのご依頼について

最近、イベントや講演会、文化講座あるいはテレビ・ラジオ出演などの依頼が

ソマリランドの歌姫、来日!

昨年11月に、なんとソマリランド人の女性歌手のCDが日本でリリ

『未来国家ブータン』文庫はちとちがいます

6月23日頃、『未来国家ブータン』が集英社文庫から発売される。

室町クレージージャーニー

昨夜、私が出演したTBS「クレイジージャーニー」では、ソマリ人の極

次のクレイジージャーニーはこの人だ!

世の中には、「すごくユニークで面白いんだけど、いったい何をしている

→もっと見る

    • アクセス数1位! https://t.co/Wwq5pwPi90 ReplyRetweetFavorite
    • RT : 先日、対談させていただいた今井むつみ先生の『言語の本質 ことばはどう生まれ、進化したか』(秋田嘉美氏と共著、中公新書)が爆発的に売れているらしい。どんな内容なのかは、こちらの対談「ことばは間違いの中から生まれる」をご覧あれ。https://t.c… ReplyRetweetFavorite
    • RT : 今井むつみ/秋田喜美著『言語の本質』。売り切れ店続出で長らくお待たせしておりましたが、ようやく重版出来分が店頭に並び始めました。あっという間に10万部超え、かつてないほどの反響です! ぜひお近くの書店で手に取ってみてください。 https:/… ReplyRetweetFavorite
    • RT : 7月号では、『語学の天才まで1億光年』(集英社インターナショナル)が話題の高野秀行さんと『ムラブリ』(同上)が初の著書となる伊藤雄馬さんの対談「辺境で見つけた本物の言語力」を掲載。即座に機械が翻訳できる時代に、異国の言葉を身につける意義について語っ… ReplyRetweetFavorite
    • オールカラー、430ページ超えで本体価格3900円によくおさまったものだと思う。それにもびっくり。https://t.co/mz1oPVAFDB https://t.co/9Cm8CjNob8 ReplyRetweetFavorite
    • 文化背景の説明がこれまた充実している。イラク湿地帯で食される「ハルエット(現地ではフレートという発音が一般的)」という蒲の穂でつくったお菓子にしても、ソマリランドのラクダのジャーキー「ムクマド」にしても、私ですら知らなかった歴史や… https://t.co/QAHThgpWJX ReplyRetweetFavorite
    • 最近、献本でいただいた『地球グルメ図鑑 世界のあらゆる場所で食べる美味・珍味』(セシリー・ウォン、ディラン・スラス他著、日本ナショナルジオグラフィック)がすごい。オールカラーで写真やイラストも美しい。イラクやソマリランドで私が食べ… https://t.co/2PmtT29bLM ReplyRetweetFavorite
  • 2024年3月
    « 3月    
     123
    45678910
    11121314151617
    18192021222324
    25262728293031
PAGE TOP ↑