*

部長命令、下る!!

公開日: : 最終更新日:2012/05/28 高野秀行の【非】日常模様

エンタメノンフ文芸部の活動内容をひた隠しにしてきたが、
一昨日更新のタマキング「スットコランド日記」で公開されてしまった。
そうなのである。
みんなで小説を書くのが活動内容なのだ。
しかも来月の20日までに書き上げて部室(本の雑誌社)に持っていかねばならない。
しかもしかも、みんなにめちゃくちゃにけなされたあと、
どこかに発表しなければならないのだ。
(発表場所は未定)
私も内澤さんも、ひどく後悔して、「汽車に乗って逃げたい」(なぜか「汽車」である。さすが文芸部だ)と泣き言をいったりしてたら、宮田部長から昨夜突然こんなメールが来た。
私信を無断で公表していいのかと悩んだが、「部長」からのメール、つまり私信じゃなくて
「部信」(?)なのでここに公表したい。
エンタメノンフ部員諸君
部長の宮田だ。
この期に及んで、
及び腰なメールが各方面よりどしどし届いているが、
何をふぬけたことを言っておるか。
はじめからそんなことでは部を立ち上げた意味がない。
ということで、一文字も書けませんでした、は部長権限により認めない。
どうしても、いきなり書くのはハードルが高い、という人は、
書きたいと思っているプロットと、
それがなぜ書けないのか、
つまづいている理由を整理して、持参するように。
審問にかける。
プロットも思い浮かばない人は、
自ら締め切りを設定し、
いついつまでに書き上げるか公言すること。
というわけで部員は、不退転の決意で、部会に臨むように。
あらかじめ言っておくが、自主退部は認められない。
退部するなら、部長の私を倒してからだ。
オス!
…という部長命令が下ったわけである。
これを見て、宮田部長がふざけているとか、遊び心があると思ったら間違いだ。
部長は本気なのだ。
本気で小説を書かねば、と思っているので、本気で部員たちを追い込むことで
自分を追い込んでいるのだ。
ほんとにアホなんだなあ…。

関連記事

no image

新刊の表紙はマダム・ヤン

6月26日に発売される新刊『アジア新聞屋台村』(集英社)の見本が届いた。 「マダム・ヤン」みたいな女

記事を読む

ときに意味もなく文庫解説一覧

別に意味はないが、書いていた原稿が一段落したので、こんなものを作ってみた。 まず拙著の文庫解説

記事を読む

no image

後輩・角幡唯介が開高健ノンフィクション賞を受賞!

猛暑がつづく中、また難民シェルターに行き、コソヴォ出身のアルバニア人に話を聞く。 おみやげに井浦伊

記事を読む

no image

形見の銃弾

 義父が昨年1月、義母が今月と、相次いで亡くなったため、 妻の実家は遺品の山である。  なにしろ8

記事を読む

no image

深谷陽というアジア風天才漫画家

日本にいる時間が残り少なくなってきたので、 駆け足で紹介。 先日行われたmixiのイベントに、純粋

記事を読む

no image

新年早々の願い事

今年最初の読書は意外にも(?)村上春樹『めくらやなぎと眠る女』(新潮社)。 装丁があまりに素晴らし

記事を読む

no image

ディアスポラ

エンタメ・ノンフ作家は彷徨うことが宿命づけられている。 本人もそうだが、著書はもっと。 書店に棚がな

記事を読む

no image

今度はUFO…

「未確認思考物隊」は毎週放映である。 しかも私はレギュラーで、毎回現場レポートに行かねばならない。

記事を読む

no image

「クロ高」英語版届く!

私が熱狂的な「クロ高」ファンだということは意外に知られていない。 クロ高とは、少年マガジンで連載し

記事を読む

no image

平凡妄想

『放っておいても明日は来る』(通称アスクル)を出版することが決まったとき、 まず思ったのは「ゲストの

記事を読む

Comment

  1. 昼寝カワウソ より:

    AGENT: Mozilla/5.0 (Windows; U; Windows NT 6.0; ja; rv:1.9.0.5) Gecko/2008120122 Firefox/3.0.5
    「エンタメノンフ」部が小説を書いたら、もはや「ノンフ」ではなくなってしまうのでは・・・。
    来月20日の締切ってことは、お三方のトークショーでその全貌、とまではいかなくても大筋が明かされるのでしょうか。「三銃士」というカッコ良過ぎるネーミングに負けないストーリーを期待してます!

  2. ウーマン17 より:

    AGENT: DoCoMo/2.0 SO702i(c100;TB;W24H12)
    は、初めまして…
    私、只今緊張してます。
    『ワセダ三畳青春記』を拝読してから、勝手に高野さんを師匠と呼ばせて頂いている、ただの一ファンです。
    『世界のシワ…』を拝読していて、高野さんのblogを探すという画期的なことを思い付いて、ホントに見付けてしまいました…
    今猛烈に感動しています。生きてて良かったです。
    厚かましくも、ちゃっかりコメントまでさせて頂きました。(すみません)
    これからも宜しくお願いします。(一読者として…)ほんと、生きてて良かった。

  3. komari-ko より:

    AGENT: Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.0; .NET CLR 2.0.50727)
    「くの字」部長、ほんとにアホですね〜愛すべきアホですね!
    高野さん、上手に巻き込まれて小説書き上げて下さいね。楽しみにしてます〜。

komari-ko へ返信する コメントをキャンセル

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

デビュー35周年記念・自主サバティカル休暇のお知らせ

高野さんより、「デビュー35周年記念・自主サバティカル休暇」のお知らせ

no image
イベント&講演会、テレビ・ラジオ出演などのご依頼について

最近、イベントや講演会、文化講座あるいはテレビ・ラジオ出演などの依頼が

ソマリランドの歌姫、来日!

昨年11月に、なんとソマリランド人の女性歌手のCDが日本でリリ

『未来国家ブータン』文庫はちとちがいます

6月23日頃、『未来国家ブータン』が集英社文庫から発売される。

室町クレージージャーニー

昨夜、私が出演したTBS「クレイジージャーニー」では、ソマリ人の極

→もっと見る

  • 2025年5月
     1234
    567891011
    12131415161718
    19202122232425
    262728293031  
PAGE TOP ↑