サッカーファンになる予定
公開日:
:
最終更新日:2012/05/28
高野秀行の【非】日常模様
今月からサッカーファンになるべく日夜精進している。
読書もサッカー本。
今読んでいるのはイアン・ホーキー『アフリカ・サッカー』(実業之日本社)。
近代オリンピックの父クーベルタン男爵が「支配されるべき人種が支配する人種に対してスポーツ競技で勝利の味を覚えれば、たとえそれがお遊び程度のものであったとしても、反乱に結びつく恐れがある」と反対しただとか、
でも第一次大戦勃発前になったら、「規律ある鍛え抜かれた兵士を育てるように」と
イギリスとフランスは熱心にアフリカ人にサッカーを教えだしたとか、
でも「靴を履かせると現地人は暴力的なプレーをするから」という理由で
靴を履いてサッカーをすることを禁止した(コンゴ・ブラザビル)とか、
まあ、ヨーロッパ帝国主義はやりたい放題だったようだ。
そして、それは今も、優秀な選手はみんなヨーロッパに連れて行ってしまうシステムや
代表監督はずべて白人という形でずーっと続いているという。
サッカーから見る世界史、国際情勢というのも面白い。
…てな感じで、順調にサッカーファンに近づいている。
関連記事
-
-
日本はフライ級ミステリの宝庫?
独裁政権下の小説を読みつづけている。 最近はオレン・スタインハウアー『極限捜査』(文春文庫)を読ん
-
-
明日、いや今日出発。
もう深夜2時。 まだ何も準備していないが、 明日というか今日の朝5:20に家を出なければならない。
-
-
「なんだかわからない…」魚類研究の大家
先週、魚類研究の大家の先生にお願いし、「謎の物体」映像を見てもらった。 結果は、「なんだろうねえ、不
-
-
TBS「クレイジージャーニー」とすしざんまい
さきほど私が出演したTBS「クレイジージャーニー」が放映された。当初は「ムベンベ」「アヘン王国」「ソ
-
-
「アフリカにょろり旅」
今、発売されている「本の雑誌」(雨合羽潜水号)の連載(「高野秀行の辺境読書」)で、こんな本をとりあげ
-
-
2010年ノンフィクション・マイベストテン
続いてノンフィクション。 1位〜3位 木村元彦『悪者見参』『誇り』『オシムの言葉』(集英社文庫)
- PREV :
- 義兄マイク・ノックが新団体旗揚げ!
- NEXT :
- サッカーファンになる予定なのに…
Comment
AGENT: Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 8.0; Windows NT 5.1; Trident/4.0; GTB5)
>でも「靴を履かせると現地人は暴力的なプレーをするから」という理由
の意味がゼンゼンわかりません(笑)
どんな根拠があることやら。
でも、そう思う「ヨーロッパ帝国主義」の理屈はわかるような気がします。
彼ら自身、恐れていたんでしょうね。
自らの理不尽と、それに対するアフリカ人のパワーを。
AGENT: DoCoMo/2.0 F08A3(c500;TB;W30H20)
とりあえず急がないと、あと一試合(かも知れない)。
AGENT: Mozilla/5.0 (Windows; U; Windows NT 5.1; ja; rv:1.9.2.3) Gecko/20100401 Firefox/3.6.3 (.NET CLR 3.5.30729)
自分もWカップ観てます。
スカパーでWカップを観てるのですが、試合前とかCM前後で
アフリカの少女が出てきて
「ケーナーコォー」
と叫ぶんですがなんて言ってるんだろう?ってずーと気になってたんです。
何語を叫んでるのかさえわからなかったのですが
南アフリカ共和国の公用語のソト語で「時間ですよ〜」って言ってるそうです。
こんにちはとかありがとうって言葉を覚える前に
「時間ですよ」って言葉を覚えちゃいました(笑)
AGENT: Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 8.0; Windows NT 5.1; Trident/4.0; YTB730; GTB6.5; (R1 1.3))
靴を履かせると暴力的なプレーを、、、
日本の話ですが心当たりがあります。
高校時代、スパイクをうまく使って喧嘩の道具にしている人がいました。