楽しい南米
公開日:
:
最終更新日:2012/05/28
高野秀行の【非】日常模様
ペルーのマリオ・バルガス=リョサがノーベル文学賞を受賞した。
私が親しみ、著作を何冊も読んでいる作家がノーベル賞をもらったなんて
初めてじゃないだろうか。
リョサは、20年前、南米に夢中になっていたとき、ガルシア=マルケスやイサベル・アジェンテなどと一緒によく読んだ。
中でも大作『世界終末戦争』(新潮社)は、ブラジル北東部で実際に起きたカルトの独立闘争をテーマにしていて、マルケスの『百年の孤独』に匹敵するインパクトだった。
ちなみに、リョサとマルケスは仲がよくない。
てっきり、金持ちでエリートのリョサが右派で、
キューバのカストロと親密なマルケスが左派だという政治思想的な理由と思い込んでいたが、
今回のニュースで、「マルケスがリョサのかみさんを寝取ったらしい」と読んで、驚いた。
昔は仲がよかったのだが、あるとき、リョサが公衆の面前でマルケスをぶんなぐって、
そのまま絶縁になったとか。
イデオロギーより色恋か。
それもまた南米らしい。
また行きたいなあ。
関連記事
-
-
千葉のソマリランド人
千葉県東金に住むソマリランド関係者がいる、と前に書いた。 曖昧な言い方をしてしまったが、その人物、実
-
-
超オススメのこの本とこの雑誌!
来週の土曜日(3月4日)から20日まで、ソマリランドとソマリアに行くことになっている。 たかだか二
-
-
ナカキョーの文庫解説に感激
西芳照『サムライブルーの料理人』(白水社)を読む。 サッカー日本代表専属でワールドカップにも2回帯
-
-
タイの黄金のバーミヤン
バンコクから入り、西のラッブリー県というところに行った。 観光客はほぼゼロだが、なぜかバーミヤンみた
-
-
世界一の辺境・日本で活動します
ほんとうは4月初めからソマリランド&ソマリアに行く予定だったが、 今回の大震災でキャンセルすることに
-
-
本格エンタメノンフの傑作
平松剛『磯崎新の「都庁」』を読了。 著者については恥ずかしながら全く知らなかったが、2001年に同
Comment
AGENT: DoCoMo/2.0 N05A(c100;TB;W24H16)
オイラも行きたい!
「南米でオーパーツ探してる場合かよ!」と云う本が楽しいですよ!…って何か悪魔みたいなボク(´ω`)
AGENT: Mozilla/5.0 (Macintosh; U; PPC Mac OS X 10_5_6; ja-jp) AppleWebKit/525.27.1 (KHTML, like Gecko) Version/3.2.1 Safari/525.27.1
今日の東京新聞に
おっぱいとトラクターの著者インタビューが載ってました。
今、来日してるみたいです。タイムリー。
もう私は注文しました。