世界陰謀の真実はビニール傘にあるのか
公開日:
:
最終更新日:2012/06/29
高野秀行の【非】日常模様
某出版社で編集をしている探検部の後輩・杉山の紹介で、丸山ゴンザレスという異端作家と新宿の客家料理屋で飲んだ。
いろんな裏情報に通じていて、めっぽう話が面白い。ドラッグ、ヤクザ、格闘技、そしてなぜか考古学…。ここには書けない話ばかりなのが残念だ。というか、どこからどこまで書いていいことなのか判断がつかない。
彼の近刊『世界陰謀大全』(ベンジャミン・フルフォード、テレンス・リーと共著、日本文芸社)をいただいたのだが、意外にも私の「みらぶ~」と共通点があった。それだけでなく、片野ゆかの『犬部!』とも。
どれも、装丁を坂野公一というデザイナーさんが手がけているのだ。全くの偶然である。
3冊とも装丁が素晴らしい。おそらく坂野さんは今もっともノッているデザイナーの一人だろう。ちなみに、片野の新作『ゼロ!』(集英社)も坂野さんが手がけていて、やっぱりすごくいい。こちらはもはや偶然ではなく、坂野さんにお願いしたのである。
ところで、『世界陰謀大全』の装丁で、すごくひっかかる部分がある。
帯の著者三名の写真だ。
世界の陰謀に通じた三人がそろってビニール傘を差しているのはなぜか?
坂野さんのアイデアにしては変だ。
もしかすると、これは世界の秘密結社や陰謀論に通じた人にだけわかる隠されたメッセージなのだろうか?
関連記事
-
写真の才能5%、四倍増計画
かつて「高野さんには写真の才能が5%くらいしかない」と友人の写真家G師匠に言われた。5%とは何の
-
2007年に読んだ本ベスト10(小説部門)
恒例(といっても2回目か)の「今年読んだ本ベストテン」である。 自分が読んだということだから、今年出
-
別ジャンルで2つ上がる
「本の雑誌」2008年1月号が届いた。 2007年度ベスト10に『怪獣記』が6位にランクイン。 昨
-
妻が小学館ノンフィクション大賞受賞!
思いがけない事態が起きた。 私と同じくフリーのライターである妻・片野ゆかが今年度の小学館ノンフィクシ
-
友人がちゃんと難民になる
フランスへ逃れてから難民申請をしていたルワンダ人の友人から 「やっと正式な難民認定を受けた」という喜
-
怪物は江川と鶴田だけ
松井優史『真実の一球 怪物・江川卓はなぜ史上最高と呼ばれるのか』(竹書房)という本を書店の店頭でぱ
-
2006年に読んだ本ベストテン(小説部門)
今年、私が読んだ本の中からベストテンを選んでみた。断っておくが、あくまで客観的にして公正無私な選出で
-
民族問題とイスラムはダメなのか
こんな写真が出てきた。 うちには至る所に本があるが、ダルマはそれをいたずらすることは滅多になかった
- PREV :
- かっこいい公務員たちの物語
- NEXT :
- 奄美合宿
Comment
えっ、『みらぶ~』もう文庫なの!? と思ったら、持っている人がデカかった。
まさかゴンザレスさんと高野さんのツーショットが見られるなんてもう感激しまくりです!
こうなったら「海外ブラックロード」のポッドキャスト放送にもゲスト出演されたらいかがでしょうか?