*

「自分の枠」と「屠畜感覚」

公開日: : 最終更新日:2012/05/28 高野秀行の【非】日常模様

先日コダックフォトサロンで行った角田光代さんとの対談が
講談社の文庫情報誌「IN☆POCKET」に掲載されたとのことで、
送られてきた。
小説を書くときに感じる「自分の枠」という話がひじょうに興味深かったことを思い出した。
      ☆         ☆         ☆

今週20日(木)に発売される新刊
『怪魚ウモッカ格闘記』(集英社文庫)
の見本も届く。
これまた未知動物探しだが、『怪獣記』とはあまりにちがうので、
読んだ人は愕然とするだろう。
著者である私も、この本はヘンすぎて面白いかどうかよくわからない。
賛否両論に分かれる奇書となることを期待している。
      ☆         ☆         ☆
ジュンク堂池袋店にて内澤旬子さんとトークライブ。
内澤さんとはすでに「小説すばる」で対談しているからもう話すことはないと思っていたが、
全然そんなことはなくて、逆に話がもっと泥沼的に深まり、おもしろかった。
特に「屠畜を見たあとで食べた動物には特別な親近感がわく」という部分で、意見の一致を見たことは今後の屠畜感覚研究(そんなもんがあれば)に役立つかもしれない。

関連記事

no image

刀魚

昨晩は「銭形金太郎」でノノさんを見た。 まあ、そこそこ面白かったが、本人を知る者にとっては物足りな

記事を読む

no image

まんせーむーのうあんあん

「本の雑誌」で今度は、大槻ケンヂ氏と「マンセームーノー対談」。 オーケン博士の分析によれば、人は誰で

記事を読む

no image

電話で追及される

ルワンダ人の友人、カレラから電話がかかってきた。 以前、私が環境NGOを手伝っていたとき、ルワンダの

記事を読む

no image

腰痛探検家

11月に集英社文庫から刊行予定の『腰痛探検家』のゲラが出たので、 久しぶりに読み返したところ… あま

記事を読む

no image

踊るダルビッシュの謎

斉藤祐樹が日本ハムに入団したため、以前にも増してダルビッシュ有のニュースが多い。 で、思い出したの

記事を読む

no image

辛いけどあとで楽しい奥泉山の登山

最近本の感想がとんと書けなかったのは、一つには仕事や雑務で読む時間が少なかったからだが、もう一つの

記事を読む

no image

ユーラシア大陸を超えて

ポルトガルのリスボン在住の言語学者・小坂隆一氏と 二時間以上、Skype(スカイプ)で話をする。 ス

記事を読む

no image

コンゴ・ジャーニー

友人の訃報があっても、日常は容赦なく動いている。       ☆       ☆       ☆

記事を読む

no image

書店員の書いたプロレス&格闘技ミステリに感涙

大阪の書店でトークイベントを行ったとき、すごく変わった人に出会った。 書店員なのだが作家でもあ

記事を読む

no image

中島京子さんとの対談@web集英社文庫

四国での講演会ツアーから戻る。 web集英社文庫で中島京子さんとの対談がアップされていた。 http

記事を読む

Comment

  1. COM@多摩 より:

    AGENT: Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows 98)
    19日のうちに店頭に並んでたから買ってきたヨ♪
    ウチのお袋も高野クンの本がお気に入りで、
    「早く読ませて!」って言ってたよ(笑)
    高野クンのお母さんはお元気かナ^^
    「小説すばる」の対談読んだけど(立ち読み^^;)
    さらに話が深まってったとは。。。
    またトークライブとかあったら行ってみたい!

  2. タカ より:

    AGENT: Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 5.5; Windows 98; Win 9x 4.90)
     高野さん、本いただきました。ありがとうございました。
     失礼ながら、お礼のメールを入れさせていただきましたので
    ご確認ください。
     タカ拝

  3. ふーじ より:

    AGENT: Mozilla/5.0 (Windows; U; Windows NT 5.0; ja; rv:1.8.1.7) Gecko/20070914 Firefox/2.0.0.7
    いちファンです。今晩は。
    >怪魚ウモッカ格闘記
    確か・・・
    同じ人と再婚する場合は、6ヶ月経たなくても平気です。
    すぐ再婚できます。
    ま、誰か指摘してるとは思いますが・・・
    ま、今更ですが・・・

Message

メールアドレスが公開されることはありません。

no image
イベント&講演会、テレビ・ラジオ出演などのご依頼について

最近、イベントや講演会、文化講座あるいはテレビ・ラジオ出演などの依頼が

ソマリランドの歌姫、来日!

昨年11月に、なんとソマリランド人の女性歌手のCDが日本でリリ

『未来国家ブータン』文庫はちとちがいます

6月23日頃、『未来国家ブータン』が集英社文庫から発売される。

室町クレージージャーニー

昨夜、私が出演したTBS「クレイジージャーニー」では、ソマリ人の極

次のクレイジージャーニーはこの人だ!

世の中には、「すごくユニークで面白いんだけど、いったい何をしている

→もっと見る

    • アクセス数1位! https://t.co/Wwq5pwPi90 ReplyRetweetFavorite
    • RT : 先日、対談させていただいた今井むつみ先生の『言語の本質 ことばはどう生まれ、進化したか』(秋田嘉美氏と共著、中公新書)が爆発的に売れているらしい。どんな内容なのかは、こちらの対談「ことばは間違いの中から生まれる」をご覧あれ。https://t.c… ReplyRetweetFavorite
    • RT : 今井むつみ/秋田喜美著『言語の本質』。売り切れ店続出で長らくお待たせしておりましたが、ようやく重版出来分が店頭に並び始めました。あっという間に10万部超え、かつてないほどの反響です! ぜひお近くの書店で手に取ってみてください。 https:/… ReplyRetweetFavorite
    • RT : 7月号では、『語学の天才まで1億光年』(集英社インターナショナル)が話題の高野秀行さんと『ムラブリ』(同上)が初の著書となる伊藤雄馬さんの対談「辺境で見つけた本物の言語力」を掲載。即座に機械が翻訳できる時代に、異国の言葉を身につける意義について語っ… ReplyRetweetFavorite
    • オールカラー、430ページ超えで本体価格3900円によくおさまったものだと思う。それにもびっくり。https://t.co/mz1oPVAFDB https://t.co/9Cm8CjNob8 ReplyRetweetFavorite
    • 文化背景の説明がこれまた充実している。イラク湿地帯で食される「ハルエット(現地ではフレートという発音が一般的)」という蒲の穂でつくったお菓子にしても、ソマリランドのラクダのジャーキー「ムクマド」にしても、私ですら知らなかった歴史や… https://t.co/QAHThgpWJX ReplyRetweetFavorite
    • 最近、献本でいただいた『地球グルメ図鑑 世界のあらゆる場所で食べる美味・珍味』(セシリー・ウォン、ディラン・スラス他著、日本ナショナルジオグラフィック)がすごい。オールカラーで写真やイラストも美しい。イラクやソマリランドで私が食べ… https://t.co/2PmtT29bLM ReplyRetweetFavorite
  • 2024年11月
    « 3月    
     123
    45678910
    11121314151617
    18192021222324
    252627282930  
PAGE TOP ↑