野菜を洗剤であらう
公開日:
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最終更新日:2012/05/28
高野秀行の【非】日常模様
忘れていたことをまたいくつか。
昨日(水曜日)、毎日新聞夕刊の「新・幸福論」という欄で私のインタビュー記事が掲載された。
王様のブランチ同様、震災の前に取材されたもので、3月23日掲載予定だったのが吹っ飛んで、
今になった。
インタビュアーのI記者は、元フィリピン・マニラとインドネシア・ジャカルタ支局長で、
高野本を熱く応援してくれている。ありがたいことです。
バンコク発の特殊月刊誌「Gダイアリー」にて、「シリア飲酒紀行」が掲載された。
内容はこんな感じである。(クリックすると拡大されます)

これを見事みつけてしまううえ、「えーっ!」という人にも劇的に出くわすあたり、
私も「もっている」と言わざるをえない。

集英社のPR誌「青春と読書」5月号では、「ヒーロー参上!」の連載が始まった。
私の小学四年生の頃をベースにした小説である。
今まで「ワセダ三畳青春記」とか「異国トーキョー」とか「アジア新聞屋台村」など
「小説」と称したりしてきたが、いずれも事実7割、フィクション3割くらいだった。
今回のは事実3割、フィクション7割くらいで、つまり、今度こそほんとうに小説のはずである。
構想五年、というか、「こういうのを書いたら面白いかな」と五年ぼんやり思っていただけだが、ずいぶん実現に時間がかかった。
うまく最後までたどりつければいいが…。
来年はこの小説で本屋大賞をとりたいと思う。
☆ ☆ ☆
料理研究家の先生に聞いたのだが、震災以後、野菜を台所洗剤であらう主婦が大勢いるという。
放射能汚染を恐れてのことだ。
無知と非常識にもほどがあると呆れたが、
主婦にかぎらず、今現在、無知と非常識がいたるところにまかり通っている。
福島からの避難民は汚染されていると思う人とか、この期に及んで電気料金の大幅値上げを一方的に発表する企業とか。
そういう私も「野菜を洗剤であらう」的なことをやってないとはかぎらない。
1年後、2年後したら、自分が、それ以上の無知で非常識なことをやっていたことに気づくかもしれない。
今までの自分をふりかえると、高い確率でそういうことが起きている。
そう考えるとひじょうに恐ろしいが、
ほんの少し楽しみでもある。
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戦前の物理学者&随筆家、寺田寅彦さんの言葉を教えてもらいました!
『ものをこわがらなすぎたり、こわがりすぎたりするのはやさしいが、正当にこわがることはなかなかむつかしい』
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今日の朝日新聞九州版に、アブディンさんの娘さんの記事が載っていましたよ。母子共にお元気そうで何よりです。
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「特殊月刊誌」とは、ムフフ。
「ワセダ三畳」「異国トーキョー」「アジア新聞」の3冊をAmazonで衝動買いし、震災後のある土日に一気に拝読。「極楽タイ」以外の高野本に踏み込むことをあえて自らに禁じていたのですが・・・ 真人間やめたいスイッチがONになってしまいました。
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小説楽しみにしてます。
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寺田寅彦先生のその「名言」は、放射能関係の本を読むと、至るところに登場しますね。
原子力や放射線関係の会議でもお題目のように使われているみたいです。
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家庭用洗剤はもともと寄生虫を落とすために野菜を洗う目的で販売されていたのでもとの使い方にもどったのでいいのではないでしょうか?
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野菜を家庭用洗剤で洗うのは良くないと思うのですが、野菜用の専用洗剤で洗うのは放射能対策に効果的です。
野菜用の洗剤は、水洗いでは落ちない農薬を洗い流すのにも効果があります。
もしかしたら野菜用の洗剤と食器用洗剤を混同して間違っている人がいるのかも?!
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中国では農薬がキツイので野菜を洗剤であらうし
他の国でも野菜を洗剤であらう国は多い
野菜用の洗剤にしても食器用洗剤にしても日本の物は
企業が毒性の無いものを作り出しています
セシウムはお湯に溶けるが放射性物質を落としたいという
怯えた集団心理を非常識と切り捨てるのはどうかと思います