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なぜ知っているのか

公開日: : 最終更新日:2012/05/28 高野秀行の【非】日常模様

渋谷で、メディアファクトリーの担当Nさんと打ち上げ。
Nさんによれば、『間違う力』は社内ではたいへんに評判がよかった、特に若い女子からは
大好評だったという。
でも、何がよかったのかはイマイチわからない。
漠然と「おもしろかった」という感想のようだ。
ある二十代の女性は「おもしろかったけど、この著者はこれから一体どうするんでしょう?」と訊いたという。
「うーん、実は著者の先生も悩んでおられるんだよ」とNさんは正直に答えた。
「あー、やっぱりそうなんですね。よくわかります!」とその女の子。
…って、共感してもらっているのか、「これじゃ悩むのも無理ないな」と納得したのかは不明だ。
でも、Nさん、どうして私がこれからどうしたらいいかさっぱりわからなくて途方に暮れていることを知っていたのだろう?
彼と話をするときは、いつも自信たっぷりに振舞っていたつもりなのに。

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Comment

  1. 建太郎 より:

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     高野先生こんにちわ。私は、高野先生の本が大好きで、仕事に疲れた時、先生の本を読んで元気をもらっています。
     これから何をされるか、ということですが、高野先生は、これまで色々な場所で色々な食べ物を召し上がってこられたと思います。僭越ながら、先生の、食べ物に特化した本を読んでみたい気がします。個人的には、サルの食べ方の違い等、知りたいです。ブラジルの先住民、コンゴ、ベトナム、等サルを食料とする国々はいくつかあるかと思いますが、どのように調理し、その味はどうか・・・。どうしてそのような違いが生まれ、またなぜ日本人はサルを食べないのか、などなど・・。
     先生のユーモアあふれる文体で、サルだけではなくそういったいくつかの食材を扱っていただけたら楽しいのに、と期待しております。もちろん、宮澤カメラマンの写真付きで。どうか、ご検討いただければ幸甚です。

  2. ユウ より:

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    高野さんこんにちは。
    今回の本は日野原先生や夜回り先生や、斎藤茂太先生の本と一緒に陳列されていて、あってるような、間違ってるような気がしました。

  3. komari-ko より:

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    あはは〜。自信たっぷりなのに!
    そこがいいんでしょうね。きっと人生なんて白黒はっきりしなくてもいいんだーって思わせてくれる本、なのかな?
    早く読まなきゃ!・・・読む前にコメント。私もかなり間違ってますね(笑)

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    • あ、そうだったんですね。名監督の知られざる一面を描いているし、著者ご本人の青春記風でもあり、『嫌われた監督』を彷彿させました。落合夫人とサッチー夫人もよく似てるし(笑)いや、面白かったです。 https://t.co/66kmDl74FN ReplyRetweetFavorite
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