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夢を喰らい続けて50年って…

公開日: : 最終更新日:2012/05/28 高野秀行の【非】日常模様


早稲田大学探検部創立50周年記念ビデオが届いた。
タイトルは「夢を喰らい続けて50年」という大時代的なもの。
しかし内容はタイトルがかすむくらい大時代的。
なんせ海外遠征へ行くのに、船である。
桟橋から和服の女性たちが見送りでテープを投げ入れる中、部員たちが出航したりするのだ。
NHKアーカイブかと思った。
三原山探査と称して真っ赤に燃え盛る火山口に降りていくところなどは
ウルトラセブン的で、
そこから怪獣が現れそうだ。
ナレーションが山川建夫という同時代のアナウンサーを務めているので
なおさら雰囲気は盛り上がる。
こんな調子で進むのに、突然80年代半ばのところで
金髪のチンピラみたいな私が登場、「野々村荘」を再訪し、大家のおばちゃんとおしゃべりをする。
そのノリの軽さといったらない。
その後、タクラマカン砂漠をまるでNHKシルクロードのロケのようなラクダ隊でいく後輩たちの姿や、ギアナ高地の洞窟にもぐる後輩たちもそれなりに「探検!」っぽくて、
なかなかいかしていた。
途中をカットして、ぜひみなさんにお目にかけたいと思ったしだい。

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Comment

  1. micharaty より:

    AGENT: Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1; SV1; GTB6; .NET CLR 1.1.4322)
    すっごく見てみたいです!!

  2. よっしぃ より:

    AGENT: Mozilla/5.0 (Windows; U; Windows NT 5.1; ja; rv:1.9.0.12) Gecko/2009070611 Firefox/3.0.12
    また上映会をやりましょう!
    ぜひとも、現役部員・中堅部員の高野さん・長老格OB
    の三者鼎談方式はどうですか?

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    • RT : 今井むつみ/秋田喜美著『言語の本質』。売り切れ店続出で長らくお待たせしておりましたが、ようやく重版出来分が店頭に並び始めました。あっという間に10万部超え、かつてないほどの反響です! ぜひお近くの書店で手に取ってみてください。 https:/… ReplyRetweetFavorite
    • RT : 7月号では、『語学の天才まで1億光年』(集英社インターナショナル)が話題の高野秀行さんと『ムラブリ』(同上)が初の著書となる伊藤雄馬さんの対談「辺境で見つけた本物の言語力」を掲載。即座に機械が翻訳できる時代に、異国の言葉を身につける意義について語っ… ReplyRetweetFavorite
    • オールカラー、430ページ超えで本体価格3900円によくおさまったものだと思う。それにもびっくり。https://t.co/mz1oPVAFDB https://t.co/9Cm8CjNob8 ReplyRetweetFavorite
    • 文化背景の説明がこれまた充実している。イラク湿地帯で食される「ハルエット(現地ではフレートという発音が一般的)」という蒲の穂でつくったお菓子にしても、ソマリランドのラクダのジャーキー「ムクマド」にしても、私ですら知らなかった歴史や… https://t.co/QAHThgpWJX ReplyRetweetFavorite
    • 最近、献本でいただいた『地球グルメ図鑑 世界のあらゆる場所で食べる美味・珍味』(セシリー・ウォン、ディラン・スラス他著、日本ナショナルジオグラフィック)がすごい。オールカラーで写真やイラストも美しい。イラクやソマリランドで私が食べ… https://t.co/2PmtT29bLM ReplyRetweetFavorite
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