タイ国外退去!?
公開日:
:
最終更新日:2012/05/28
高野秀行の【非】日常模様
ネット書店「アマゾン」で自著の売上げを見ていたが、「極楽タイ暮らし」のところで、こんなレビューを発見した。
タイ在住者が普段感じていることを上手くまとめていて感心, 2005/05/15
レビュアー: 高橋厚 (プロフィールを見る) 東京都 Japan
本書の中の「お金持ちはハンサムだ!」、「アマとプロの曖昧な境界」、「何事も中身より形から」などは、タイ在住の日本人なら普段よく感じることで、改めて文章で読んで非常に納得してしまいました。但し、「王様は不老不死のスーパーマン」の最後の皇太子の記述の部分で王室不敬罪に問われ、著者は本書発刊後、タイからの強制退去処分を受けてしまいました。タイでは誰もが感じていながら絶対口にしてはならないタブーを、タイをよく知る著者がどうして書いてしまったのでしょうか?
え、私が強制退去処分を受けていた?
そうだったのか。本人が知らない間にそんなことになっていたのか。
どうりで最近、タイへ行くと、タイの友だちが冷たいわけだ…。
って、そんなわけねーだろ!
日本語で書かれた本なんか、タイ当局がチェックしているわけがない。
だいたい、この本を書いたとき、私は日本に住んでいたし。
不思議なこともあるもんだ。
レビューを書いた人はタイ在住歴がありそうだから、バンコクあたりで、そんな噂を聞いたのかもしれない。
そこで、ここで声を大にして言いたい。
私が強制退去処分になったのはタイではありません。インドです!
(詳しくは「西南シルクロードは密林に消える」(講談社)参照されたし)
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Comment
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Kさんはカンボジア。みんな無茶しますね。
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Kさんが無茶したのは仕事の為と聞いていますが・・・・
会社員の辛い所です
日本やマレーシアで無茶をするNさんよりは普通かと
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僕からするとKさんもNさんもたいして変わらないのでは・・・と。
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いつもブログ拝見してます。
このレビューを書いた人は、たぶん『チェンマイ田舎暮らし』と混同してるのでは?
著者の方は不敬罪で国外退去処分をうけ、一時期ニュースになりましたよ。
同じチェンマイ暮らしだし。名前も「高」で始まるし……。
http://www.geocities.jp/toto2000bbc/sub03-chiangmai.htm
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でも、アマゾンの「極楽タイ暮らし」カスタマーレビュー見てみたら、
8件レビュー掲載中(見た時)、なにげに8件ともに五つ星と好成績。
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今更コメント出すのも遅いようですが、アマゾンは事実と異なるレビューは、他人でも本人でも抗議をすれば削除してもらえます。(場合によっては証拠を出せと言われるかもしれないが)
例えば自分の場合は、某レビュアーが「翻訳家の常盤新平が死んだので、久々に彼が翻訳したアーウィン・ショーの本を再読した」というのを見つけて
「常盤さんは生きてます」とメールを送ったら、速攻で「削除します」というメールをアマゾンから貰いました。
あっ、申し送れましたが、私は3日前に「タイ極楽暮らし」をアマゾンから取り寄せた者です。
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言い忘れますた。
タイ当局は日本語の本も、全部ではないがチェックしているか、誰かが密告したのだと思います。
但し不敬罪で逮捕されたマガジンハウス「チェンマイの田舎暮らし」とかいうタイトルの本は、タイの日本語専門書店でも販売されていたそうですし、著者はチェンマイで暮らしていたから、逮捕が可能だったようです。