プレステの取材を受けた途端こうなった
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最終更新日:2012/05/28
高野秀行の【非】日常模様
火曜日、プレイステーション関係の媒体にインタビューを受けた。
インタビュアー(編集者)の人にいつ頃出るのかと聞いたら、
「まだわかりません。実は今、プレステのシステムが停止してまして。
ハッカーに攻撃されたなんて噂もあるんですが」
と言っていた。
で、翌日(昨日)水曜日には「7700万人の顧客情報が流出!」という夜のトップニュースになっていた。
この前の「王様のブランチ」も私が取材を受けたとたんに吹っ飛んだし(地震のせいだけど)、私が関わるとどうもよくないことが起きるらしい。
もっともプレステの取材は本の雑誌社で杉江さん立ち会いのもとに行われた。
私ではなく杉江さんが関わることがよくないのかもしれない。
今後は頭を坊主刈りにしたりせず、金髪のアフロとかにして、
厄払いをしてほしい。
☆ ☆ ☆
先日、「放射能を恐れて野菜を洗剤で洗っている主婦がたくさんいる」と書いたら、
いろいろと意見や反論のコメントが来ていた。
で、ネットで調べてみると、ほんとうに台所洗剤は野菜の虫を落とすということで
大々的に宣伝されて広まったようだし、
野菜用洗剤というものがあり、「米も洗えるほど安全」と謳われた商品が出回っていることも事実のようだ。
いっぽうで学校給食の野菜は洗剤で洗ってはいけないという法律が70年代に作られていたり、野菜を洗えるオーガニック洗剤についても「界面発泡剤を使っているのは同じで環境によくない」とか「農薬にまた薬をつけるという対症療法の繰り返しがいいわけない」といった否定的な意見もあるようだ。
明らかに人体によくないと私には思われる台所洗剤についても、
企業や業界は「万一体内に摂取されても人体にはまったく影響がない」と断言している。
もちろんこれにも反論がたくさん出ている。
なんとしたことか、洗剤自体が放射能(正しくは「放射線」「放射性物質」)問題と同じ、
「科学的に誰が正しいかさっぱりわからない状態」に陥っていた。
全然知らなかった。
きっと私も非常識なことを言ってるだろうと前回予言したのだが、
その文章自体が非常識だったとは驚きだ。
腰痛のときもそうだったが、科学とは一体何なのだろう。
昔の人は雷神が雷を落とし、ナマズが地震を起こすと思っていた。
今は科学が進歩してそういう迷信はなくなった…とされているが、
別の段階に進んだだけで、「わからない」ことについては大して変わりがないんじゃないかとすら思える。
ただわかることもある。
よいか悪いかわからないものを、商売にしている人たちは足していきたがるということだ。
私としては、よいか悪いかわからないものは、なるべく使わずにいたいのだが。
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Comment
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ほんとにほんとにプレステの件には驚きました。
こういうのは「持っている」というのでしょうか、それとも「持っていない」というのでしょうか(笑)。
そして問題があるのは私でしょうか、高野さんでしょうか。
マイナス×マイナスの掛け算はプラスになると教わったので、おそらくどちらかなんですよね……(苦笑)。
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商売をする人たちは、前向きなことだけを義務づけられているかのように、例えそれが端から見ればどれだけ危険で、どれだけ馬鹿らしいことでも、前向きなことにのみ食い着いて、破滅して行くのです。つまり後ろ向きなら良いのです!人類総後ろ向き!これで日本も大丈夫!
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以前ニュージーランドに住んでいたんですが、現地では洗ったお皿の洗剤は流さず、そのまま布で(かなり使いまわし)拭くだけでした。
洗剤自体が日本と違い、人体に影響のないものかと聞いてみると、全く同じだとの事。
「なんで流さないですかねぇ?」と聞くと、ひと言「キウイ(ニュ—ジーランド人の愛称)はレイジーだから」。
国民性によって安全観念もいろいろですね。
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7700万人ってけっこうな規模の国の人口なみですね…
以前フランスに住んでいましたが、洗剤で洗った後、シンクに溜めた水にちゃっぽん、とつけるだけ、というのが主流でした。(居候したドイツでもそんな感じでした。)友人のだんなさん(イギリス人)はお湯をはったバスタブ内でせっけんで身体を洗った後、その同じバスタブのお湯で泡を流していただけなので友人が「(せっけんが残って)身体に悪いじゃない」と非難したら「ちゃんと洗い流した(rinse)から問題ない」と言いはったそうです。この辺についてまわりのフランス人に聞いてみたところ、「洗剤や石鹸が残ってもそれほど害はない」というより「だって水がもったいないじゃない」というのがよく上がる意見でした。
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生半可な科学知識で「●●がないと困る、●●が買えないと困る」っていうように仕向けられて生活習慣やら価値観まで知らない間に変わってくるのが怖いですよね・・・。
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まあよほどの発展途上国に住んでいない限り、みんな実生活でなんらかの形で商売に関わってますよね。