*

いや、おどろいた

公開日: : 最終更新日:2012/05/28 高野秀行の【非】日常模様

『三畳記』が”酒飲み書店員大賞を受賞して、何ヶ月か経った。
もともとは”酒飲み書店員が強烈にプッシュする一冊”という名称だったが、
私の強い要望で無理やり「大賞」にしてもらった。
賞歴になるし。(ならんか)
あれから半年も経ってないのに、もう次の、つまり第二回 酒飲み書店員大賞が決まった。
山本幸久『笑う招き猫』(集英社文庫)。
私は酒飲み書店員のみなさんの眼力を信じて疑わない(疑うわけにはいかない)ので、
きっとこの本がおもしろいだろうと早速買ってみた。
そしてページを開いて驚いた。
文章がうまい…ってことではない。
その前に著者のプロフィールに驚いた。
だって、「1966年東京八王子市生まれ」って書いてあるんだから。
おい、オレの同郷の同級じゃんか、それ。
なんだろう、酒飲み書店員大賞っていうのは、著者が1966年八王子生まれで、集英社文庫になった本から選ばれるのか?
第三回が出るのかどうか心配になる。
…という冗談はさておき、すごい偶然にひたすらたまげた。
あー、一度会ってみたいな、山本さん、というか山本君。
ちなみに、この本は「小説すばる新人賞」をとった、山本君のデビュー作なんだが、
完成度の高さに驚かされる。
まだ半分も読んでないが、めちゃめちゃ小説がうまい。
こういうのは精進してどうのでなく、天性のものだ。
しかもデビュー二年あまりでもう本を三、四冊も出しているらしい。
才能があって多作というのは、売れる作家の最高の条件だ。
きっとあっという間に直木賞とかもらってメジャーになるだろう。
その前に早く山本君に会って、同級生面をしとかなきゃあな。

関連記事

no image

楽しい南米

ペルーのマリオ・バルガス=リョサがノーベル文学賞を受賞した。 私が親しみ、著作を何冊も読んでいる作

記事を読む

no image

8年ぶりにアフリカ大陸

 セイシェルの取材を終え、次は旧ユーゴスラビアのセルビアに行くはずが、 急に気が変わって南アフリカ

記事を読む

no image

謎の音楽家or神秘思想の徒バウル

ソマリランド本の仕事から解放されてからは、本が思うように読めてとても嬉しい。 先週も面白い本を

記事を読む

no image

私が原稿を書けないワケ

今週は原稿を一行も書けていない。 毎日パソコンに何時間も向かっているのに。 もともと苦しまずに原稿が

記事を読む

no image

ima Somaliland desu

Somaliland no shuto Hargaysa ni iru. hoteru no net

記事を読む

no image

驚嘆のユーゴ・サッカー三部作

山田先輩は四万十に帰ってしまいサッカーファン強化合宿は終了してしまったが、 その後も自主練はつづい

記事を読む

no image

生物「超」多様性問題

探検部の後輩で今、テレビのディレクターをやっている男が生物多様性問題について取材をしているというので

記事を読む

no image

ワット・パクナム

成田にあるワット・パクナム別院に行く。 日本にたった一つあるタイ人のお寺だ。 ここでウチザワさんが「

記事を読む

no image

猪木信者は本屋信者でもあった!

2年ほど前、「本の雑誌」で「プロレス本座談会」なるものが開かれ、 私も「レフリー:ジョー高野」とし

記事を読む

no image

小説にいちばん近いルポ

 日本に移り住んだ外国人の食生活を追った『移民の宴』。「おとなの週末」で連載したものを大幅に加筆修正

記事を読む

Comment

  1. 二村 より:

    AGENT: Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1; .NET CLR 1.1.4322)
    ほーそれは奇遇ですねー。
    でも高野さん、山本さんが早生まれで先輩だったらどうします(笑)。
    ここは作家として先輩である、ということを中心に攻めるべきだと
    思いますね。<攻めるってのは変ですが。

  2. タカノ より:

    AGENT: Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1; SV1)
    あ、そうですね。
    そういえば、オーケン(大槻ケンヂ)も1966年生まれだけど、
    2月生まれで学年は一つ上でした。
    山本君じゃなくて、やっぱり「山本さん」にしときます(笑)。

  3. mako-chan より:

    AGENT: Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1; SV1)
    高野弱ッ!(笑)
    久しぶり。八王子かわづやの息子です。
    元気そうで何よりです。
    そのうちまた飲みましょう!

  4. 山本幸久 より:

    AGENT: Mozilla/5.0 (Macintosh; U; PPC Mac OS X; ja-jp) AppleWebKit/312.1 (KHTML, like Gecko) Safari/312
    どうも山本幸久です。
    とつぜんお邪魔して申し訳ありません。
    わたしは早生まれではないので、たぶん高野さんと同じ学年です。
    さて、『三畳記』を昨日、読み終わりました。
    ただいま『ミャンマーの柳生一族』を読んでおります。
    ここしばらくは高野さんの本を読んで、幸福な時間を
    過ごさせていただこうと思っています。
    えーと。あとはなにかの機会にお会いしたときにでも。
    あ、ちなみにぼくはユーミンのでた小学校です。

  5. タカノ より:

    AGENT: Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1; SV1)
    >山本君とは言えませんね、やっぱり(笑)。
    山本さん、いきなり登場でまた驚かされてしまいました。
    ぜひ、今度何かの機会にお会いしましょう。
    ユーミンの出た小学校ってことは、八王子の街のど真ん中の生まれですか?
    今日たまたま八王子に行きましたが、
    ユーミンの実家(「呉服のデパート荒井」)は健在でしたね。
    私(とMako−chanさん)は六小、三中ですよ。
    南口派です。

mako-chan にコメントする コメントをキャンセル

メールアドレスが公開されることはありません。

no image
イベント&講演会、テレビ・ラジオ出演などのご依頼について

最近、イベントや講演会、文化講座あるいはテレビ・ラジオ出演などの依頼が

ソマリランドの歌姫、来日!

昨年11月に、なんとソマリランド人の女性歌手のCDが日本でリリ

『未来国家ブータン』文庫はちとちがいます

6月23日頃、『未来国家ブータン』が集英社文庫から発売される。

室町クレージージャーニー

昨夜、私が出演したTBS「クレイジージャーニー」では、ソマリ人の極

次のクレイジージャーニーはこの人だ!

世の中には、「すごくユニークで面白いんだけど、いったい何をしている

→もっと見る

    • ちょっと私の「間違う力」に似てるんですよねえ。 https://t.co/gjnkBOV8dZ ReplyRetweetFavorite
    • 『やってくる』についてツイートしたら、友だちから「あれ、意味がよくわからないけど面白いよな!」と連絡が来て、1時間以上も電話で喋ってしまいました。いろんな人のところにやってきてるみたいです笑 https://t.co/aQDAxRidt7 ReplyRetweetFavorite
    • 奥村さんやザイール人ミュージシャンの生き方や音楽は「やってくる」で言われていることに近いような気がしてならない。少なくとも同時並行で読んでもいっこうに違和感がなかった。 https://t.co/67hq52qI9Z ReplyRetweetFavorite
    • 正直言って著者が語ることは半分以上わからないのだが、それでも面白くてちょっと笑ってしまう感じは、かつてオートポイエーシスを読んだときの感覚に似ている。今生きている世界の前提を地面から丸ごとひっくり返しにかかるような感覚。 https://t.co/SnNzOfUfLs ReplyRetweetFavorite
    • もう一冊は郡司ペギオ幸夫著『やってくる』(シリーズ ケアをひらく 医学書院)。帯のあおり文句が強烈で「これを買わずして何を買う」という気持ちになって買ってしまったが、読んでみたら想像したものとは全然ちがったのにすごく面白かった。そもそも何を期待していたのかも忘れてしまった。 ReplyRetweetFavorite
    • 著者の奥村さんの行動原理には外部からの「こうあるべき」みたいな規範が一切ないのがたまらなく痛快。それに、アフリカでもっともハチャメチャ(てことは世界でも)なザイール(コンゴ)人の建前や時間感覚や自分と他人の区別など全てが溶解してい… https://t.co/JdvQPjdCFq ReplyRetweetFavorite
    • 同時並行して読んでいた本を立て続けに読み終えた。一つは奥村恵子著「ビバ・ラ・ムジカ」(マガジン・ファイブ)。心の命じるままに中南米、ニューヨークで音楽を始め、しまいにはパリのザイール(現コンゴ民主共和国)のリンガラ・ミュージック・バンドの一員となってしまった女性の破天荒な体験記。 ReplyRetweetFavorite
  • 2020年8月
    « 3月    
     12
    3456789
    10111213141516
    17181920212223
    24252627282930
    31  
PAGE TOP ↑