「またやぶけ」の発見
公開日:
:
最終更新日:2012/07/10
高野秀行の【非】日常模様
奄美で遊んでいるうちに、新刊『またやぶけの夕焼け』(集英社)が発売になっていたのだ。昨日、仕事場のドトールで、常連の知人(50代)が「途中まで読んだけど面白い」と言ってくれ、今日は同じくドトールのバイトの女の子(20歳)も「面白かった」と言ってくれた。
つまり、この2日で、読者層は20歳女子から50歳男子まで広がったわけで、「俺と同じ世代の男子にしか受けないんじゃないか」という私の心配はひとまず払拭された。辺境ドトールに出入りする人に一般性があればの話だが。
それにしても、奄美でのシュノーケリング合宿で実感したのだが、私が今やっていることや好きなことというのは、明らかに「またやぶけ」を原点にしている。何もかもがその延長線上にある、というより、あそこから何も進んでない気さえする。
キーワードはやっぱり…「発見!」なのだろうな…
関連記事
-
-
ミステリ・ノンフィクションの傑作『龍馬史』
ちょっと前まで「学者」というのは圧倒的に年上の先生ばかりだった。 だが今は本のプロフィールを見
-
-
新婚2ヶ月ではありません
こんな時期に不思議なのだが、『西南シルクロードは密林に消える』(講談社文庫)が 重版になった。 王
-
-
友だちは反政府ゲリラだけ…
チェンマイにいる。 4年ぶりだが、驚くほど街が変わった。 見知っている建物がない。 だから自分がどこ
-
-
アジワンが売れていた
高野秀行フェアをやっている丸善ラゾーナ川崎店を見に行った。 おしゃれな店のレジのすぐ脇でちゃんと展
-
-
エンタメ・ノンフの秋!
「ダ・カーポ」の増刊「早稲田大学特集」の取材を受ける。 ワセダを出てへんなことをやっている人間のコー
-
-
帰国。今回の無念について
昨夜、ソマリランド取材から帰国した。 今回の取材の目的は2つ。 一つは5月から連載を開始
- PREV :
- この夏は「人間仮免中」
- NEXT :
- のまど寄席「林家彦いちの旅落語」
Comment
仕事場って、喫茶店のドトールなんですか?
そうです。毎日出勤してます。
「辺境ドトール」って呼んでいるんですか……うちの田舎はドトールがない。「田舎」を飛び越えて「辺境」。東京の中に辺境。なんか不憫。
いや、ドトール・チェーンの中で「辺境」ってことですから…
「またやぶけの夕焼け」よかったですょ。福島の田舎出身ですが、同じようなことやってました。
高野さんの純文学ワールドに浸りました。
それはよかったです。ありがとうございます。
本日、本をいただきました。
ありがとうございました。
高野さんにとっては“新分野への挑戦”といった感じですかね?
まだ読んではおりませんが、とっても面白そうですね。
読むのが楽しみです。
どうもありがとうございました。