混沌とするタイのお化けワールド
公開日:
:
高野秀行の【非】日常模様
ついに『謎の独立国家ソマリランド』の見本があがってきた!
パネルも本の装丁もむちゃくちゃかっこいい!
…と感激で、今すぐ神保町の本の雑誌社に駆けつけ、
杉江さんと本文レイアウトのカネコッチと祝杯をあげたいところなのだが、
私はなぜかバンコクにいる。
しかも、タイのお化けについて訊いて歩いているという間抜けさだ。
今夜も「タイの荒俣宏」と勝手に私が呼ぶお化け評論家のレストラン「ザ・ショック」という店に行き、
「カオ・パッ・ピー(心霊チャーハン)」を食べようかと思っているところ。
リアル北斗の拳ソマリアとはあまりに落差が激しい。
機関銃を持った民兵も妖怪に見えてくる。
タイのお化けワールドは混沌としている。
心霊と妖怪のはっきりした区別もないし、タイ人はものすごくお化けを怖がるいっぽう、
コメディのお化け映画も数多くあり、みんなで爆笑しているし、
かと思えば、地方の村では妖怪を警察が捕獲しようとしているニュースも流れる。
あまりに混沌として、なんだかわからない。
それに妖怪国家ソマリアが重なり、私の頭はさらに混迷を深めている。
ああ、いったい何をやってるんだろう……。
関連記事
-
-
祝!第3回 酒飲み書店員大賞受賞
私の敬愛するタマキングこと宮田珠己の『東南アジア四次元日記』(文春+文庫)が 第3回酒飲み書店員
-
-
善し悪しはわからないけれど。
先週の日曜日、コソボより帰国した。 今回の旅はひじょうに忙しかった。 移動につぐ移動、その合
-
-
ミスター珍じゃないだろ!
今月の20日ごろ発売になる「怪しいシンドバッド」(集英社文庫)の見本が届いた。 表紙のイラストは、ア
-
-
珍しく円城塔氏と気があった、と思ったのだが……「本の雑誌」上半期ベスト1特集
「本の雑誌」8月号が届いた。今回の特集は「2012年上半期ベスト1」で、私も書いている。題して「超人
-
-
だから「吸うな」「飲むな」
金曜日、アメリカで日本の小説やノンフィクションを翻訳出版しているバーティカルという出版社に売り込
-
-
あのUMAサイトが本に!
私がウモッカを知った伝説のウェブサイト「謎の未確認生物UMA」がムックとして登場。 管理人「さくだい
- PREV :
- 紀伊國屋書店新宿南口店にてもう一つのトークイベント
- NEXT :
- 思い出探しに来たわけじゃないけれど




Comment
もっと分からないのは、仏教では死んだら霊になるという教えは無く、妖怪も存在しないことになっているのに「出る」と皆さん喜ぶところです。
ただ、皿が割れたら「ピーがいたずらした」で済ますことも出来るということは、霊とか妖怪は社会の潤滑油なのかもしれません。
多分もう読まれているかと思いますが、念のため参考図書を挙げておきます。
怪奇映画天国アジア 四方田犬彦著 白水社
分量としてはタイが最も多いです。映画の分析がほとんどですが、妖怪/オバケの側から見た東南アジア社会論の趣きもあります。
>義理の弟さん、
今回聞いたところでは、タイでは本来の寿命に至る前に事故や殺人など不慮の事故で亡くなった人の霊が行き場を失ってピーになるという説明でしたね。
妖怪系については不明です。
>アハマドさん、
その本は知りませんでした。帰国したら読みます!
私は四方田さんのファンなので取り上げられている映画を見ていなくてもすらすら読めましたが、事前にタイのホラー映画を何本か見ておいたほうが読みやすいかもしれません。ちなみに私が住んでいるインドネシアでもお化け映画は本当に多いです。
あと、これはお化けネタではありませんが、先日インドネシアでカートが大量に処分されました。アラブ人観光客が持ち込んだもののようですが、国家麻薬局が中毒性があるとして焼却処分にしたようです。
http://www.youtube.com/watch?v=cswenf9VTIk&feature=youtube_gdata
カートをこよなく愛する?高野さんなら泣いて悲しむかもしれないと勝手に想像したので、この場を借りて報告いたします。