予選リーグ第一節B組

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イングランド(1) – (0)パラグアイ


キックオフ直後のオウンゴール+パラグアイの正GK交代劇で、イングランドの圧倒的リードで進むと思われましたが、膠着状態が長引いて、全体的にピリリとしない試合でした。予選リーグは「いかに多くの勝ち点を獲得するか」「いかにしてトーナメントで苦しまない対戦相手と当たるようにするか」という大前提があるということを、あらためて知らしめしたような一戦でした。見てる方は、いつでもアグレッシブなプレイを見たいですけどね。
前半途中までは、さすがにイングランドの中盤という場面も多く、逆サイドへのフォローも申し分ありませんでした。最終ラインの守備は完璧だし。しかし30分以降80分くらいまでは、パスミス・集中力の欠如が目立っていました。
 全体的に穴は見あたらないのですが、決定力ということを考えると、タレントが揃っているだけに物足りなさが否めません。ベッカムはもちろんですが、左サイドのJ.コールの動きがもっともっと生きればなぁ思いました。
パラグアイは、開始直後の大ピンチもなんとか耐え、最後までしぶといサッカーをやっていました。後半は、ほとんどパラグアイ主導で、確かに攻めあぐねてはいましたが、バルデスを中心に果敢な攻撃をしていたと思います。
 チラベルト引退後でも、試合巧者というか、したたかなサッカーが健在という感じでしょうか。

トリニダード・トバゴ(0) – (0)スウェーデン


鉄壁の守備の上に、破壊力も抜群のスウェーデン。そして独立以来40年の悲願でW杯初出場を果たしたトリニダード・トバゴ。開始前から非常に楽しみにしていた一戦でしたが、予測も付かないサッカーの難しさが顕著に表れた一戦でした。
強豪スウェーデンは、3回目出場となるラーションと、長身ながら非常に器用なイブラヒモヴィッチの2トップに加え、ユングベリ・ウィルヘルムソンの両翼から次から次へ繰り出す波状攻撃は脅威。さらに縦パス・サイド攻撃・早いパス回しと、見所は充分です。4バックの守備に穴はなく、中盤の底にいるリンデロートが整え、その上のスベンションが組み立て、前線4人へ送るという、組織的にも完成されたものをもっています。しかしながら今回は、相手の必死の守備に翻弄され、点を奪うことができませんでした。細かいパスも多いので、暑い中では体力的な消耗が激しいのが唯一の弱点かもしれません。でも、好きなチームだけに、今後も大きな期待をしています。
トリニダード・トバゴは、一流のサッカーとは言い難いかもしれませんが、非常に強い精神力を感じました。相手を研究しつくし、がむしゃらな守備で「勝てないにしても絶対に点を入れさせない」サッカーに徹していました。キックオフ前の国歌が流れるとき、全員が晴れやかで自信に満ちあふれた顔をしていたことが、すでにこの試合を象徴していたのかもしれません。後半で一人少なくなったにも関わらず、初出場にして勝ち点1もぎ取ったことは、大きな収穫になったことでしょう。結果だけではない、サッカーという90分間のドラマにこみあげるものがありました。

強豪2カ国はふがいない内容に終わりましたが、まぁ順当にイングランドとスウェーデンが抜けるでしょう。ただ、トリニダード・トバゴは大番狂わせをするまでには至らないと思いますが、心情的に応援したくなりました。

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予選リーグ第一節A組

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ドイツ(4) – (2)コスタリカ

すんばらしい開幕試合でしたねー。点の取り合いもさることながら、それぞれのサッカーの特徴が出てて、ワクワクしながら観戦できました。
ドイツは、司令塔バラックが不在でしたが、国民の熱気と願いが乗り移ったようなゴール4本、どれもすごかった。特に1・4本目のミドルシュートは、「東欧のマラドーナ=ルーマニアのハジ」の無回転超ロングシュートを彷彿させるものがありました。クローゼの1点目も、素早い連携によるもので気持ちよかったし。
 守備は、欠点がそのまんま出たようなラインどりの甘さで2失点しましたが、まだまだ試合は続くので、改善されればと思ってます。
かたやコスタリカは、身体能力の高さと一瞬のスキを逃さない動物的なカンで、めまぐるしく動いていました。シュート数はわずか4本なのに2得点という、べらぼうな得点能力値もすごい。
 負けたとは言え、決して悪いサッカーをしていたわけではなく、次が非常に期待できる内容でした。

ポーランド(0) – (2)エクアドル

ポーランドは、パスミス・マークミス・連携ミスが目立って、正直いいとこなしでした。コソフスキーが入ってからの70分過ぎになって、ようやくかみ合い始めましたが、時すでに遅し。ポストに阻まれた2本の惜しいシュートも、運に見放された感じでした。
 イタリアよりももっと力強いカウンター攻撃が見られると期待してたんですが、決定的なパスを出したい時に人がいなかったり、ぽっかり空いた左スペースに入り込むのが遅れたりというのは、残念ながら致命的かもしれません。
エクアドルは、無意識もしくはファイティングスピリットのせいでしょうが、ちょいとファウルが多かったように思います。イエローには至らないにしても、「ええんかなぁ」みたいなシーンもけっこうありました。
 また、元来、両センターバックが上がってきてのサイドからの展開が得意なようですが、それもなかなか見られませんでした。1点目を生み出す直前の上がりで「なるほど」という場面はありましたが、特に前半は縦パスだけの大味な展開が多かったように思います。まぁ、ポーランドのカウンターを考慮してのことだとは思いますが。

ということで、第1節を終えた時点でのA組抜け国予想は、ドイツとコスタリカかなぁ。ポーランド、がんばれ!

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祝開幕!

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 いよいよ始まりましたー!!!
 先ほどオープニングセレモニーがありました。歴代王者達の勢揃いは興味津々でしたが、セレモニー全体としてはなんとなくジミでしたねぇ。まぁ、サッカーや開催国の文化に関係ないお祭り騒ぎをするよりは、すっきりしてて良かったかもですが。
 今回もさまざまなファンタスティック・プレーが生み出されることでしょう。街には、寝不足のお父さん達が増えて、飲み屋さんも売り上げが下がっちゃう、かな?
 一次予選を一回りしてみないとなんとも言えませんが、今の時点で優勝争いを少しだけ考えてみました。
 まずブラジルっていうのは、誰が見ても揺るぎないところでしょう。でも、それじゃディープインパクトの単勝1.1倍みたいで面白くないので、以下のチームに着目したいと思います。
・イングランド
・ポルトガル
・オランダ
 ブラジル以外ではイングランドが最右翼でしょう。ポルトガル・オランダは伏兵っぽいけど、いずれも超攻撃的なチーム。充分に優勝は狙えます。それぞれにスターもいるしね。特にポルトガルのフィーゴには、前回無念の涙を飲んだだけに要注目です。ブラジルは、なんとなくですが、今回優勝は逃すような気がしてます。
 あとは、着目というか応援してるのは以下。
・スウェーデン
・ポーランド
・ドイツ
 初出場組では、ウクライナかな。ドイツは開催国だし、カーンがサブキーパーになったとは言え、その大いなる粘り強さで、なんとか上位進出を果たしてもらいたいと思ってます。
 
 昼夜逆転生活が、まもなく始まろうとしてます。燃えますぜ!

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漫画水滸伝1

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 日本人にとって、漫画は大きな財産である。これは水滸伝という中国文学の訳本においても同様で、幾種類かの優れたテキストが刊行されている。
 前回は、小説によるお気に入りテキストを紹介したが、今回から数回にわたって、漫画で知ることができる水滸伝を紹介しよう。
横山光輝 水滸伝(潮出版社:本編1〜7巻+外伝)

 言わずとしれた横山光輝氏の水滸伝である。横山氏の中国関係の作品としては「三国志」「項羽と劉邦」「史記」等が有名だが、水滸伝もそれらに並ぶ。日本において水滸伝に触れる直接的なきっかけは、吉川水滸伝によるという人が最も多いと言われるが、おそらくこの横山水滸伝も5指に入るだろう。かくいう私も、実はこの横山水滸伝がきっかけでこの作品にのめりこんでいった。21歳の時だ。以後、ヒマがあると何回も読み返した。全8巻とは言っても、横山作品だけにセリフも多くなく、一日もあれば余裕で読み切ってしまう。
 別項で触れるが、水滸伝の原作には70回本・100回本・120回本の3種類が存在する。これらは、完結に至るまでの推移をどこまで描くかによって分類される。
 横山水滸伝は、7巻というごく短いストーリーの中で、最も長い120回本を手本として描いており、しかも入門書としては最もわかりやすいストーリーになっている。ただし、削除・簡略化の部分が相当数ある。初版が昭和44年で、漫画は子供達が中心に読む時代だったことも考慮されたのか、日本人の道徳観になじめなかったり、子供達にとって好ましくないと思われる残酷・官能なくだりは、バッサリ切り落とされている。いたしかたのないことだろう。
 絵のタッチも横山節そのものであるが、三国志や徳川家康等の他作品と比べても、よりいっそう子供向けな感じもする。
 水滸伝中最もおもしろいとされるくだりは、「武十回」といって行者:武松を描いたくだりである。ここは、お色気あり、大立ち回りあり、知的推理ありと、非常に生き生きとした10回分の説話だ。また、当時の中国社会を考察するに重要な価値がある描写にもなっている。しかし、横山水滸伝の本編には、この「武十回」はおろか、武松さえも登場しない。それを、外伝の方で独立してストーリー化しているのがなんとも心憎い。
 さらに、水滸伝の中でもわりと地味な存在である混世魔王:樊瑞・八臂那タ:項充・飛天大聖:李袞の三傑に的を絞って、横山氏ならではのフィクションを展開しているのも興味深い。この三人は、120回本の後半で歩兵の特殊部隊として活躍の場が多いが、108人が集結するまでの70回本ではほとんど出番がないだけに、なかなか見応えがある。
 現在では文庫化もされているので、「細かい部分はいらないけど、大まかな流れを知りたい」という向きにはおあつらえ向きではないだろうか。
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・行者:武松<ぎょうじゃ:ぶしょう>
 天傷星/第14位 歩兵軍頭領
・混世魔王:樊瑞<こんせいまおう:はんずい>
 地然星/第61位 歩兵軍将校
・八臂那タ:項充<はっぴなた;こうじゅう>
 地飛星/第64位 歩兵軍将校
・飛天大聖:李袞<ひてんたいせい:りこん>
 地走星/第65位 歩兵軍将校
※文中に出てくる108人の好漢は、注釈で簡潔な説明を加えます。
 以下凡例。
・あだ名:名前<あだ名のよみ;名前のよみ>
 宿星名/108人中での席次 主な役職
※八臂那タの「タ」=「くちへん」+「託」のつくり
(以降、このカテにおいてネット上で表記できない漢字は、文中ではカタカナ表記し、注釈で部首に分けて説明します。)

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モトノリアン・ブルー?!

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 天気がいいと、ちょいとお散歩に出たくなりますねぇ。
 家の近所に小高い丘があるんですが、そこに登ると風も光も心地いいので、気分転換にちょくちょく行きます。地平線の見える丘、ってなわけではないですが、四方空が見渡せて、少しだけ「地球は丸いなぁ」と感じたりします。

 雲一つない青空のときは、さらに気持ちいいですね。夜には満点の星が、元旦には初日の出が拝めます。
 別の方向へ歩いていくと、貯水池にかかる橋がメガネ橋になっています。故郷の鹿児島にも、似たような橋がいっぱいありました。

 四季の移り変わりって、思った以上に素直なんですね。今の季節、夜になるとカエルの鳴き声がそこらじゅうに響きわってます。田んぼからは多少距離があるはずなんですが、けっこう届くもんなんですねぇ。もう少しすると、虫たちの大合唱の中で心地いい眠りにつけることでしょう。
 こんな自然の中、「ロバのパン」ならぬ「走る給食当番」で揚げパンを買い、新曲のモチーフを書き連ね、好きな本にどっぷりつかる今日一日でした。

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