気候変動のこと

昨年末のエントリーで小難しいことを書いたのだが
やはり柄ではないようで続きがなかなかまとまらない。
しかし、せっかくなので私見(妄見)の続きをば。


以前購入したナショナルジオグラフィックの2007年10月号の
折り込み付録を広げてみた。
『温暖化による気候変動』と題したポスターだ。
こちらで見ることができます。
二つの世界地図が示されており、上は『温暖化が進む地球』というタイトルで
1976年から2006年の約30年間でどの地域の平均気温がどのくらい上昇したかが
色分けして示されている。これでみると北極圏を中心に北半球の
ほとんどの地域が1-4度上昇していることがわかる。
しかし陸地の相対的に少ない南半球は温度が下がっている地域も
多いことが示されている。これは意外。
もう一つの世界地図は『降水量の減少』というタイトルで
こちらは1976年から2005年の30年間の降水量の増減が色分けして示されている。
タイトルの下のコメントでは、『気温の上昇によるかんばつ地域が増大している』
ということだが、降水量が増えている地域も結構増大しているように見える。
また、『サハラ砂漠の南側に広がる半乾燥地域のサヘルでは、過去数十年間
ほとんど雨が降らなかったが、近年降水量が増大している』とのコメントがある。
これだけの資料をもって何かを語るつもりは毛頭ないが
『温度上昇』『かんばつ』という言い方は現実を正しく語っていないように思える。
おそらく『気候変動』というのがより事態を正確に表しているようだ。
雨が降らなかったところに降り、降っていたところで降らなくなり、
というシフトであり、気温が上がる地域もあれば下がる地域もある。と。
ということで、私は気温上昇や降水量の上下がもたらす悪影響については
語ることをやめようと思う。一様に言えないように思えるのだ。
その前に考えるべきことがあるとすれば、それはもう、森林の維持に尽きる。
森林の減少は生物資源(とその多様性)の減少である。
そして生物同士の(拮抗作用があると信じているが)バランスの崩壊に繋がる。
これがもたらす不利益や悪影響は正直どれほどのものかわからないが、
個人的に困る(笑)。
人間の排出する二酸化炭素の増大などは森林が増えれば十分吸収することが可能だ。
まず、森林の伐採をストップする。その上で気温上昇と降水量の増大している地域に
植林するというのがシナリオの第一だと思うが、
まあ、そんな簡単にはいかないんでしょうね。
結論として『今ある環境問題解決の第一歩は密林の維持からだ!』
密林ジャーナルらしい意見ではある。

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