私の座右の書はこれはなんと言っても『竜馬がゆく』(司馬遼太郎)である。
文庫本で8巻にもおよぶ、あまりにも有名な、国民的小説と言っていいかもしれない。
今でもわが家の至る所にばらばらに置かれており、トイレに入る時手にしたり
ソファに寝っ転がりながらランダムにページを開いたりしている。
歴史小説ということもあり、時代背景の説明が多いので、すべてのページという
わけではないが、開いたページの近くには必ず今の自分を勇気付けたり諌めたりして
くれる煌めくばかりの言葉がみつかる、私にとって、バイブルのような本だ。
駐マレーシア大使
2009年7月号の文芸春秋に現職の堀江駐マレーシア大使のエッセイが掲載されている。
非常にユニークなものなので、機会があればぜひご覧あれ。
実物も、おしゃべり好きな気さくな人柄でマレーシアのメディアにもよく出て、
日本とマレーシアの懸け橋としていい仕事をしていると思う。
気になる芸人
イモトアヤコという女性ピン芸人をご存じだろうか?
『世界の果てまで行ってQ』という日本テレビ系列で放送中の
体当たり旅番組で圧倒的な存在感を見せる、珍獣ハンターである。
マジックで書いた極太の眉毛とセーラー服姿(水場ではスクール水着)で
アフリカや南米、東南アジアを訪問して珍獣を相手にくだらない企画を
しかけている。
最初に見た時には自分の体につないだロープの先に結びつけた肉塊を
追いかけてくるコモドドラゴンから走って逃げる、という企画だった。
正直企画はえげつないし、センスのかけらもない。
ろくでもないものだとは思う。
思うがしかし、かのイモトアヤコはこのくだらなくも危険な企画を
敢然と成し遂げたのである。
ちょっと感動したのである。
その後も日本にいるときに、わざわざ見ることはないが、
偶然、彼女が映るとそのコーナーだけは見ることにした。
チーターと100m走をしたり、ライオンにまたがったり、とテレビ局の
企画者に「自分がまずやってみろ!」といいたくなるような危険なアイデア
ばかりなのだが、なんとか完遂しているのである。
少なくとも私が観た時には。
そして一番最近(といっても2週間ぐらい前になるが)観たのが
怒ったカバの巨大な頭の一振りで吹き飛ばされるイモトアヤコの姿だった。
カバって地元の人もほんとに怖がる凶暴極まりない野生動物なのにである…
イモトアヤコはある意味本家スティーブアーウィンを超えているのではないか?
おそらく日本よりも世界で評価されるべきナンバーワンの芸人である。
実はあのはきすてるような乱暴なセリフも結構嫌いではないのである。
『珍獣ハンターイモトの動物図鑑』という本も買ってしまった。
日テレって何もかもセンスがなくて悲しいが、彼女がどんな危険な企画に
挑戦させられているかを知ることができる。
ちょっとファンなんでしょうな。
生物資源の未来(つづき)
「地球の未来は生物資源が握っているわけじゃないですか!」
全く同感である。
石油代替エネルギーや素材などの研究者は生物を利用した研究をしている。
やがてその成果が実を結ぶようになるだろう。
その時エネルギーにしても、食料にしても、どれだけ多くの、
そしてどれだけ多様な生物資源を持っているかが勝負になる。
自明である。
もちろん栽培や養殖によって確保できる種類や量もあるだろう。
しかし海や熱帯雨林が抱えている生きものの量や多様性には
到底敵わないのだ。
また大事な条件だが、生物資源の利用が一回きりであってはならない。
何回も何回も繰り返して使える方法を考えないといけないのだ。
そして残念なことに生物資源の維持にはコストがかかる。
いかに世のためとは言えそれを資源を保有する国(多くが発展途上国)が
自分たちでまかなうことはやはり難しい。
利用によって得られる利益(主に先進国の)を
保有国に還元していかなければならないのだ。
生物資源の未来
先日マレーシアで知り合った友人で当ブログでも何回か紹介している
非常に素晴らしい内容のブログ『サステナラボ』(←リンク参照)を運営している
株式会社レスポンスアビリティ代表取締役社長の足立直樹さんと食事をした。
BelumをBelumにした男
ここ何日かマレーシアの新聞を賑わしている名前がある。
『Chin Peng (陳平)』という人名がそれだ。
本名王文華。マラヤ共産党の主導者として第二次大戦中の対日抗争(英国より叙勲)や
大戦後の対英抗争(独立戦争ということかな)を指揮した人物である。
マレーシア独立後は、中国、ベトナムの共産党による武装革命に同調し
ゲリラ活動(テロ)を指揮した。
武装闘争中の一般人、軍人の犠牲者は1000人を超えるという。
現在85歳の彼はタイに亡命中で、以前からマレーシアへの帰還を望んでいるが
マレーシア政府は認めていない。
1989年(トシがマレーシアに来た年だ)12月に政府との間で抗争終結を意味する
和平交渉が成立し、マラヤ共産党は事実上消滅した。
彼の同僚たちは続々と亡命先からの帰還が認められたがただ一人彼だけが
認められないでいる。
彼の帰還を認めるべきだと、野党第一党PKR党首で元副首相のアヌワル氏が発言した
ことが今回のニュースの震源地だ。
2nd Ura Matsutake Festival
日本滞在中なので、ブータン情報をまた。
多くの読者の方には全く関係ないだろうし、
告知をしても誰でも参加できるわけではないのだが、
8月5日〜8月7日にかけてブータンの東部ウラというところで
第二回マツタケフェスティバルが開催される。
ブータン農業省のサイトにPDFでの案内があるので
興味のある方はご覧いただきたい。
日本とブータンの経済交流において、輸出品目で最も大きな数字を
上げているのがマツタケの輸出だそうである。
*ちなみに輸入は車と部品関係のようだ。
フェスティバルの資料によると、7月上旬から9月上旬までがマツタケシーズンだそうで
次回訪問(7月にずれ込む予定)はシーズン真っただ中。
マツタケは腹いっぱい食べる手のものではないが、やはり楽しみである。