信憑性のある話

力を入れれば入れるほどウソくさくなって来る私の話を
信じてもらうにはどうしたらいいか?
普通だったら絶対に信じられない話なのに
「あれ、もしかしてほんとかも」と思わされた話術から
学ぶのがいいかもしれない。


=====ケーススタディ1======
 
2005年、パプアニューギニアへ出張が決まったことを告げると、
友人の辺境冒険作家である高野氏から、「ニューギニア島の北側にある島に
翼竜がいるという噂があるけど、地元ではどんな話なのか聞いて来て欲しい」と頼まれた。
首都ポートモレスビーのある島の南側がオーストラリアのイメージに近い半乾燥地帯で
あるのに対して中央の山岳地帯を越えた島の北側はセピック川を中心とした熱帯雨林気候の
ジャングル地帯である。その姿は時に小アマゾンとさえ形容される。
その延長上にある島のことだ、それらしい伝説があっても不思議はないだろう。
ちょうど出張で北部の都市に行く機会があり、ホテルの人や地元の商談相手などから
聞き取りをしてみた。
“Have you ever heard about winged dinosaurs in Bismarck islands?”
「ビスマルク諸島の翼のある恐竜の話を聞いたことない?」
島出身の人たちも含めて、すべてが「今は21世紀だよ!恐竜なんかいるはずないだろ!!」
という、こちらをちょっと馬鹿にしたようなリアクションだった。
なんだ、やっぱり。
しかしその後、島出身の人たちがこう語ったのには驚いた。
「恐竜はいないけど、キツネの顔をした大きな羽の動物がいて、気をつけないと
乳幼児はさらわれちゃうんだ」
僕らが知りたいのは、それのことだよ!!
=====ケーススタディ2======
Big footの項参照
プラス、先住民族との会話。
「Bigfootっていると思う?」
「3mもある猿のこと?いるわけないよ(苦笑)」
「そうだよね…」
「そうだよ、オランウータンだって人間ぐらいでしょ。いくらなんでも3mなんて」
「そうだよね…」
「ここにいるのもこれぐらい(1.5mを示して)の大型の猿だよ。」
「?」
「3mの猿なんてなー」と3mにこだわる先住民。
「1.5mぐらいの猿はいるの?」
「うん、でも小さいだろ?」
いや、それで十分だよ!
=====ケーススタディ3======
ブータンでのこと。
生物多様性センターのカウンターパートであるSさんと奥さん、そして私が車で移動中に
「ブータンには何か怪獣の言い伝えはないの?」
「ドラゴンのような?」
「うーん、ドラゴンよりもう少し現実味のある…恐竜の生き残りのような」
「そういうのはないなー」
少し話題を変えて、
「じゃー最近になって新種の動物がみつかったとかは?」
「それもないね。クモの新種がみつかったという話は聞いたけど…」
クモの新種について語りあった後、冗談ぽい感じで
「ところでイエティとかの話は結構聞くの?」
「ああ、うちの父親が昔、捕まえたらしいよ」
「ええ!?」
それだよ、僕が聞きたかった話は!
=====結論=====
あまりにも荒唐無稽な話はきっぱり否定する。
その上で、別の形をさらりと提出すること。
翼竜x キツネ顔の動物(翼あり)○
3mの類人猿x 1.2mの類人猿○
怪獣x イエティ○
イエティの話は次回に続きます(笑)

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