総選挙のエピソード

民主党の圧勝で終わった総選挙で、嬉しかったのは
知人の候補者が当選したことだ。
バンソウコウ男の赤城元農水大臣を破った
茨城一区の福島 のぶゆき(伸享)氏である。
 


 
拙著(共同編著とは名ばかりだが)
『生物資源アクセス』(東洋経済新報社)で当時経済産業省生物化学産業課(通称バイオ課)に席を置いていた福島氏に政府の立場から一章をお願いした。
この福島氏、当時(財)バイオインダストリー協会という業界団体の、ある調査委員会で
トシはご一緒していたのだが、まあ、こちらがはらはらするような政府批判がポンポン
飛び出す。ある時あまりの歯に衣着せぬ発言に、「福島さん、そんなこと言っちゃって
大丈夫なんですか?」と尋ねたところ、「出る杭は打たれるって言いますけど、出過ぎた
杭は打たれないものなんですよ(笑)」と笑いながら話してくれた。
なかなかのツワモノである。
業界との癒着を避けるために、3年ほどで配置換えになっていまう通例に従って、
彼もバイオ課を去ってしまったのだが、ある時政治家として選挙に立候補するという
連絡をいただいて仰天した。今から5年以上前のことだ。
その後も選挙のたびに、気にはしていたのだが、武運つたなくなかなか
当選はできなかった。
ただその間、地元選挙区で自転車を使ってこつこつと遊説を繰り返し、支持層を
広げて行ったようだ。
これは彼の言ってみればエリート官僚としての垢を落とすいい期間だったのではないか?
今回民主党への強烈な追い風で、圧勝したのは事実だろう。
しかし、彼のような下積みのない、他の一年生議員とひとくくりで「小沢チルドレン」
などと語られるのは癪にちがいない。
しかし、何はともあれバイオに理解のある理系出身(東大農学部)議員として
ぜひ生物多様性条約の問題をサポートしてもらいたいと思っている。
小沢幹事長にも、必要とあれば、どんどんたてついて、
自分の主張を通して行ってもらいたい。
まあ、この雌伏の数年間で寝技も覚えたんだろうと思うので、当たって砕けろだけでは
なくて、なんとか粘って説得するなんてことも駆使してもらいたいけれども。
ちなみに、トシが民主党を支持しているとか、
特別の政党に肩入れしているとかは一切ない。
アメリカの民主党ぐらいである(笑)。
はやくCBD批准してくれー!

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