山頂で迎えた新年に思うこと(Part1)

今頃新年の話をするのもなんだが、写真もあることだし、
書かずにおくのももったいないのでとりあえず。
2005年の新年は低いながらも山頂で迎えた。
ここ数年、ジャングルと疎遠になっている密林愛好家としては
非常に嬉しいことである。
例えそれが、ジャングルとは言えないような山であってもだ。


 
マレーシアの首都クアラルンプールから北に250kmほど、
ペラ州の州都イポーを過ぎると、ペラ州のサルタンが住む
ロイヤルタウン、クアラカンサーに到着する。
ここからさらに2時間ほど北上すると、今回登った山の入り口
グリックという町に到着だ。
山の名前はKenderong山、意味は地元の人も知らないと言う。
このグリックの町、おそらく海抜3-400mはあるだろう。
夜はかなり涼しい。
そして、このKenderong山は1200mをちょいと越えたくらい
だとのことなので、登りは800mそこそこらしい。
東京都下で言えば、高尾山に毛が生えた程度の高さである。
Kenderong山はほぼ独立した2つの山で構成されており、
稜線と呼べる連なりは全くない。
したがって2つの頂上を征服するには片方を登った後で
一旦降りて登り直さないといけない。
もっとも低い方の山はきちんとしたルートがなく、
一般人にはとても登れない山だそうだが。
私が登ったのはもちろん高い方である。

この山の麓にある森林地帯も伐採が進んでおり、
登山口までは、伐採した木を運び出す為の林道を走ることになる。
不本意ながら、伐採の恩恵を被るわけだ。
しばらく雨が降らなかったとかで、林道は掘り起こされた土が
パウダースノーのように積もり、急斜面でストップしたら
二度と進めないのではないかと心配になる。
また、巻き上げる土埃がすごい。
ちょっとしたサファリラリー気分であるが、雨が降ったら大変だ。
このパウダーがみな、どろどろになって流れ出す。
伐採ではなく、伐採のための林道だけで、これだけの土である。
大規模伐採が引き起こす、土壌の流出やいかばかりか。
伐採を憎む前に、その道を利用している自分が嫌になる。
登山口近くに車をとめ、いよいよ登山開始だ。
つづく。

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