熱帯ジャングル風呂

マレーシア郊外を走っていると時々『Air panas』という
表示を見かける。Air=水、Panas=熱い、つまり温泉だ。
私は風呂に対する執着心はない方だと思うが、
正直これには心引かれる。
そう、熱帯地方だって、火山があれば温泉もあるのだ。
ただ、日本のように温泉があれば町おこしできるような
温泉に高い経済価値がないので、開発されていないだけなのだろう。
それでも有名なところではボルネオはサバ州のポーリンや、近年開発されたペラ州のスンガイクラ温泉リゾートがある。
さて、表題の熱帯ジャングル風呂である


これまでにも書いてきたがジャングルの中で
もっとも野生動物と出会える場所が『塩なめ場』(Salt-Lick)であり、
土中からミネラルを多く含んだ水が湧いている場所である。
そして硫黄臭が立ち込めている場所。
そう、つまりそこは鉱泉の湧く場所なのだ。

写真では見にくいかもしれないが、
これジャングルの中に出現したれっきとした温泉である。
水の色が、ミネラル分によってエメラルドグリーンになっているのがわかる。
また水底に白っぽい付着物があるのだが、これもミネラル分の固着だろう。
水温、源泉部分で推定80度。
源泉から5mの地点で、40度前後だろう。
ちょいとぬるめだが入りごろである。
となれば、先住民族のガイドに困った顔をされつつも
チャレンジである。
なにしろ温泉は日本の誇る文化でもあるのだ。
まず裸足になって源泉まで3m地点(推定45度)に踏み込んでみると、
水底は泥で、ふくらはぎ部分までずぶずぶと潜っていくではないか。
しかも、底のほうは温泉の熱水が浸み込んでいて猛烈に熱い。
熱帯ジャングル風呂は超高温の泥風呂だった。
なにやら美容によさそうではあるが、間違いなく大やけどしそうでもある。
かくして、私のジャングル温泉チャレンジはタオルを使った湯浴みだけという
はなはださえない結果に終わったのである。
そして大事な教訓を思い出した。
先住民族ガイドがしないことをやってはいけない。
ここは日本ではなかった。

“熱帯ジャングル風呂” への5件の返信

  1. AGENT: Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1)
    トシさんご無沙汰してます、ジャングルの中にも温泉があるんですね・・・。『塩なめ場』(Salt-Lick)って言葉、とても気に入りました!曲のタイトルとして、グットくる響きです。

  2. AGENT: Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1; SV1; .NET CLR 1.1.4322)
    ナベタさん こんにちは。
    ようやく復帰しました。
    ちなみに、塩なめ場というと
    岩塩が露出しているような場所をイメージする方も
    多いでしょうね。
    実際は、どろんこ地帯だったり、
    水溜りだったり、時には温泉だったり(笑)
    でもいわゆる一般的な意味での塩は目にしません。
    でも付近にはありとあらゆる動物の痕跡があり、
    なかなか楽しいところです。
    動物自体はまず目にしませんけど。

  3. AGENT: Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 5.5; Windows 98; Win 9x 4.90)
    ブログ・復活おめでとうございます
    温泉も日本のように露天風呂があるところは結構
    世界的に見ると珍しいのかな?
    私のいるミャンマーでも温泉はあるけど、皆ぬるいし
    露天じゃない所もある(個室です)
    でもジャングルで嬉々として服を脱いでタオルをもって
    足を温泉に踏み入れる会長
    似合ってます(爆)

  4. AGENT: Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1; SV1; .NET CLR 1.1.4322)
    いや、露天風呂のようなのは結構あるみたいですよ。
    それが日本みたいに大喜びされないので、きちんと
    整備しないってことなんでしょうね。
    でも考えてみると、硫黄の匂いが立ち込める温泉って
    場合によっては危険なこともあるんですよね。
    有毒ガスが出てることもありますし。
    ジャングルん中で素っ裸でタオル片手に
    死んでいるなんてのちょっとシュールです。
    有毒ガスがでるようなところでは、アリや微生物も
    いないので、分解されにくいだろうし。。。(笑)

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