もう一つの恐怖、しかも後味の悪い恐ろしさとは何か。
これを書くのは本当に憂鬱だが、私にとっての真実である。
ジャングルにおける最大の恐怖、それは人間だ。
ジャングルを歩いていて出会う人間を大別すると以下のようになる。
1 先住民族 2 森林保護官などの役人 3 ツーリスト(引率者含む) 4 研究者 5 犯罪者
最大の恐怖の対象はもちろん5の犯罪者である。1から4の人間も犯罪者になりうるし、ツーリストや研究者は森林法上の違法行為をしていることが多いのだが、ここでは無視して、犯罪者の種類を限定しよう。そう、密猟者と不法伐採業者だ。随分前に密猟者がしかけた大型動物向けの罠を壊したところ、付近で待機していた密猟者に銃で撃たれたことがある(詳しくは別の機会に)。威嚇射撃だったのだろうが、一生ものの経験である。一生ものどころか、下手すれば一生がそこで終わっていた可能性もあった。しかし敢えて言ってしまえば、彼らは所詮アマチュア犯罪者だ。よしんば、密猟で生活をしているとしても、元手がかかっていない小規模事業者でしかない。例えば、あきらかな狩猟禁止区域で、獲物の鳥などを下げている密猟者に会っても彼らは悪びれずに挨拶して来ることが多い。密猟が明白な犯罪行為であるという意識に欠けているのだと思う。密猟の現場を目撃されても自分にとって大きな被害が及ばないのであれば相手の命まで取ろうとは思わないだろう。通報しようにも警察は近くにない。それに対して不法伐採業者はプロの犯罪者である。伐採を行うもの、伐採した木材を運び出すもの、運び出すのに必要な道を造るもの、販売ルートを管理するもの、犯罪の痕跡を消すもの、と関わる人間も多様であり、必要な機材も膨大だ。初期投資が莫大にかかると言い換えてもいいだろう。数千万円から億に近い金をかけ、その労力つぎ込み、また当然見返りも大きい不法伐採ビジネスと一目撃者の命、どちらが重いか誰にでも分かる。バン!後はジャングルの分解能力に任せればよい。不法伐採業者は目撃するな。これにつきる。
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この話し、とくに興味があります。
是非、つづきを。
密猟者から発砲された話しも含めて。
楽しみにしてます。