先週の土曜日(2月3日)、
クアラルンプール郊外のショッピングモールで家族で食事をしていると
『パーン』という爆竹のような乾いた破裂音が数回聞こえてきた。
最初の2発ぐらいまでは、『ん?何だ』というのんきな好奇心にかられて窓の外を
眺めていた客達も、事情を察して大慌てで床に伏せだした。
これは銃声である。しかも一向に止む気配がない。
銃撃戦だ!家族をボックス席のテーブルの下に押し込んで、息を潜める。
ボックス席以外のテーブルの客も我々の席に避難してきた。
銃声が止み、そろそろと首を出して状況を調べようとしてみると、
吹き抜けのコンコースをはさんで、反対側の二階のバルコニーから散弾銃か何かを
こちらに向かって構えている男の姿が見える。まだ続いている!
その時頭に浮んだのは、『イスラム過激派のテロリストではないか!』ということだ。
このレストランはアメリカ資本の『ケニーロジャーズ・ローストチキン』
もしかしてターゲットか!?
へたに目立つと狙われる。
ガラス張りで外から丸見えのレストランである。
するとテーブル下に潜り込んだ拍子に頭でもぶつけたのか赤ん坊が泣き出した!
静寂の中、ひときわ響き渡る鳴き声…頼む泣き止んでくれ!!
…という緊迫した状況の中で思い出したのは、
もうかれこれ10年ぐらい前になるあの出来事であった。
俺は一体何を食べたのだ!?
昨年ジャングルへ入って一番衝撃的だったことは
もちろん森林伐採の残酷な現状である。
これについては本ブログでも書いた。
大好きな森の行方
しかし実は同じジャングルで
ある意味では更に衝撃的な出来事があったのである。
健康のバロメーター
体調が優れなくなると口内炎が出来るとか
口のまわりにヘルペスの発疹が出るという話はよく聞く。
トシにも健康状態をはっきりと表す一つのバロメーターがある。
ヘビについて おまけ
ヘビのことで何か書き忘れていたような気がした。
思い出してみると大したことではなかったのだが、
書かないとまた落ち着かない気持ちになるので
おまけとして書いておくことにする。
その後も続々
トビトカゲの検索を実施している中で
二つの生き物の名前が目に付きだした。
トビヘビとトビガエルである。
トビヘビは以前テレビで紹介されているのを
見た記憶があり、木の枝から別の木の枝へジャンプする
という程度のものだったように記憶していた。
また、トビガエル、というネーミング。
カエルはみな跳ぶよ、なんて突っ込みはともかく
特に強烈な印象はなかった。
とんでもない、間違いであった。
違法伐採の統計と実感の微妙な誤差
友人の運営しているブログ『サステナラボ』(リンクを参照)は
生物資源の持続的利用について非常に示唆に富んだ記事が多く
いつも感心している。
ネタ探しだけでも大変だろうにそれを独自の調査や視点で
一篇のジャーナルに仕上げているのがすごい。しかもほぼ毎日更新!
皆さんも是非読んでみて下さい。びっくりするから。
11月17日づけの違法伐採の経済的損失という記事では
違法伐採を野放しにしておくことで被る経済的損失について
書かれている。これは興味しんしんである。
ところ変われば
先週末からスマトラ島のパダンというところへ行ってきた。
尖塔が美しいミナンカバウ様式の建物
あるシンポジウムへの参加が目的であるが、
そのシンポジウムについては別に譲るとして
シンポジウム提供の昼食の席でのこと。
7,8人かけられる丸テーブルについて一人で食事をしていると
シンポジウムの手伝いに借り出された女子学生たちが
「ここあいてますか?」と次々とやってくる。
6人のインドネシア女子学生に囲まれて、
すっかり気後れしてしまったが、時間が立つにつれ少しずつ打ち解け
いろいろな話を始めるようになった。
この生き物を認めてはいけない理由があるのか?(予告)
最近友人と話をしていて、ついつい白熱してしまう話題がある。
『トビトカゲ』の構造についてだ。
ネットで『トビトカゲ』あるいは『flying lizard』と検索
すれば、いくらでも出てくるし爬虫類の図鑑などにはしっかりと写真が
載っているのに、知っている人が極端に少ない。
*これとかこれ
またはこれを参照。
体側にしっかりと蛇腹状になった格納可能な羽がある。
しかもムササビやこうもりのように前肢と後肢の間に膜が張っている
ようなのとは違い、完全に独立していて、傘の骨のようなものまである。
進化論上認めてはいけない、とか言う理由でもあるのではないか。
というのが、この話題のオチなのだが、そのくらいふしぎな生き物である。
私はこの生き物を素手で偶然捕まえたことがあり、その時に写真も撮っているのだが
その写真がどうしてもみつからない!何か悪意のある力が働いているのではないか?
近いうちに、網を持って裏山に捕獲に向かうつもりである。
そう、結構簡単にみつかる、当地では珍しくもない生き物なのである。
なのにほとんどの人が話題に乗れない。
そう言った意味でもふしぎな生き物ではないか。
私の幻想なのではないか?という不愉快な意見もあり、
なんとしても証明したいものである。
乞うご期待。
ジャングルの花
ジャングルを代表する花は何か?
おそらく『ラン』の花が最右翼だろう。
その種類の豊富さ、美しさという点から見てもまず順当な評価である。
一方で『ラフレシア』という意見もある。熱帯ジャングルにしかない、
という希少性とシンボリックな形態、大きさから、
有力な対抗馬と呼んでもいいだろう。
この二つの花(の仲間)なら、判断する人が評価の軸をどこに置くか次第で
どちらが選ばれてもおかしくないだろう。私も特に異存はない。
異存はないが、私なりの対抗馬をあえてあげたい。
それは『ショウガ(科)』である。
ジャングルで泳ぐ
アマゾンのような巨大なジャングルならいざ知らず、
東南アジアのちょっとした山に分け入るような場合、
現れる川はどれも小川といった趣だ。
日本だったら鮎やヤマメ釣りをするような渓流
と言えばイメージがわくだろうか。
大きな岩とごろごろした石で構成された川岸は、
これまで歩いてきた薄暗い密林とのコントラストで実際よりも明るく感じる。
こんなとき、近くに流れのゆるやかな深みがあったりしたら、
泳ぎたくてたまらなくなる。