首の負傷をかばうせいなのか、肩や背中がすぐに凝ってしまう。
そんなわけで日本にいる時には、薬用入浴剤を使うことが増えてきた。
筋肉の張りを和らげたり、喉の痛みを鎮めたりと、謳われている効能は様々だが
なかなか気持ちがいいものである。
ちょっと前に
ジャングル内で涌いている温泉について書いたが、
今回は動物の入浴について書いてみたい。
海辺のジャングル
世界中どこでも、大きな都市には外の世界と繋がる
なんらかの玄関口があり、そこを中心に開けていくものだ。
近代での玄関口は間違いなく港だろう。
海あるいは大河で複数の外世界と繋がっている。
内陸部では、大きな街道ということになるのだろうが、
やはり、世界に繋がるラインの豊富さは港にはかなわない。
そんなこともあって、世界の主要都市のかなりの数は港湾都市だ。
これまでマレーシアあるいは周辺国の熱帯低地林や、高山のジャングルを
紹介してきたが、実は都市部からもっとも近いジャングルは、海岸線の
マングローブ林ではないかと気がついた。
この虫なーんだ?(夏休みスペシャル)
体長4.5センチ。
角がでかいので、クワガタに見える。
どうやら、カメムシの仲間のようだが、
現時点でまだ、正体は不明。
マレーシア森林研究所(FRIM)
の散歩道で発見した。
樹上の世界
一斉開花という言葉をご存知だろうか?
東南アジアの熱帯雨林では2−7年といういささか幅のある
期間をおいて、森林内の花が一斉に開花するという現象だ。
一斉開花といっても、もちろんかなりばらつきはあるわけだが
林床を歩いていて、落ちている花や果実の量が明らかに違うことがわかる。
40-50mという樹高の熱帯低地林では、やはり樹冠部(つまり木の天辺)が
その一斉開花ぶりを満喫出来る場所ということになる。
ボルネオ島のランビルというところには、京都大学の故井上民二教授らが
作った、有名な樹冠部観察のタワーがあり、熱帯雨林研究者のメッカになっている。
これは、複数のかなり立派なタワーに吊橋が渡してあり、その吊橋から樹冠部を
観察する仕組みになっているそうだ。
熱帯ジャングル風呂
マレーシア郊外を走っていると時々『Air panas』という
表示を見かける。Air=水、Panas=熱い、つまり温泉だ。
私は風呂に対する執着心はない方だと思うが、
正直これには心引かれる。
そう、熱帯地方だって、火山があれば温泉もあるのだ。
ただ、日本のように温泉があれば町おこしできるような
温泉に高い経済価値がないので、開発されていないだけなのだろう。
それでも有名なところではボルネオはサバ州のポーリンや、近年開発されたペラ州のスンガイクラ温泉リゾートがある。
さて、表題の熱帯ジャングル風呂である
世界遺産や国立公園で生活するということ
知床が世界遺産に認定されたというニュースをテレビで見た。
そこに映し出される自然の美しさにうっとりしつつ、
ちょっと気になったことがある。
『世界遺産の中で生活するってどんな感じなんだろう』ということである。
ご存知のように世界遺産には『自然環境』を登録するものと、
『文化(主に建造物)』を登録するものとがある。
ラオスのルアン・パバン>などはその街並全体が登録されているということだが
これから発展しようという国にとって、その景観の破壊に対する規制は
かなり辛いものだろう。
いや誤解しないでもらいたいが、街並を保存するということは
観光行政上、大きな経済的メリットだと思うし、
個人的には保存された町を訪れてみたいとは思う。
しかし、そこで生活する者にとって、この制約は時としてかなり
やっかいなものだろうことは想像に難くない、ということなのだ。
まして発展途上国の中でもかなり後ろの方を走っているラオスの
ような国ならなおさらではないか?
そんなことを考えていたら、ふとジャングルでの経験を思い出した。
「未開」という名のジャングル
2ヶ月ほど前に『ジャングルで60年』という内容の書き込みをした。
フィリピンの元日本兵のニュースについてのコメントである。
残念ながら多少危惧した通りガゼネタということで落着してしまったようだが
ミャンマーのわが盟友ショウタが書き込みをしてくれた。
相変わらず一般人には全く興味のない話で、
簡単に言うとマラヤ共産党に身を投じた元日本兵の話なのだが
このマレー語で「未開の」を意味するBulemと呼ばれる地域について
個人的に関係が深まる出来事があったので、ちょっとだけ記したい。
もちろん我が友であるジャングルエキスパートのノーリさんが
除隊後ガイドをやっていた場所だし、私も10回以上入っている
思い入れのある場所なのだが、今度の話はちょいとスケールがでかい。
私の会社がこの森林の所有者である州政府と契約して
Belumの生物資源を調査する権利を得たというニュースである。
この森林は、共産ゲリラの根拠地で危険だということで
1980年代後半まで全くの手つかず状態だったのだ。
危険だから自然が保たれるという皮肉な現象は朝鮮半島の
38度線にも言えることだが、いずれにしても嬉しいことだ。
最近は急速に開発の手が入り始めているようだが、なんとか
保全に協力できるよう、努力していくつもりだ。
ジャングルで60年
ミンダナオ島で60年にわたりジャングル生活を送っていた
元日本兵の生存情報が大きな話題になっている。
ジャングル生活についてあちこちで喧伝されているようだが、、
密林ジャーナルとしては、一言述べねばなるまい。
人とは違うということあるいは普通じゃないということ
最近知人と話をしていて
『トシは感覚が普通じゃないからな』というような
ことをさらりと、そして真剣に言われて、強烈な違和感を覚えた。
今回は『普通じゃない』という大賛辞を送りたい
二人の友人を紹介しようと思う。
療養中
首の負傷のため、PCに向かうことが困難です。
しばらくお休みさせていただきます。
復帰予定は5月中旬です。
TOSHI